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水路道(1)―よく通る小径

 私の住居のすぐ近くに、私が勝手に「水路道」と名づけている通路があります。私は出歩く時よくこの通路を通ります。
 この通路は、昔は付近一帯が田んぼで、それぞれの田に水を引き込むための堀川だったようです。それがこの地域全体が住宅化すると共に、昭和50年代その堀川を埋めて、コンクリート暗渠(あんきょ)とし周りを盛り土して、人が通り抜けできる通路としたもののようです。

 この水路道(通路)は総幅員4m強くらい。中央部の1.2mほどはコンクリートで被覆されています。このコンクリート上を歩いて人が行き来できる通路としたわけです。その両側は共に2m幅ほどで、土や小砂利で覆われています。
 広い通りから通りまで、水路道の総延長はおよそ300mくらいでしょうか。
 私はいつも住宅が建ち並ぶ中の道から、直交してこの水路道に入り、30m弱ほど通って、また反対側の住宅地の中の道を通って…広い道路に出ていきます。私にとって水路道は、便利な近道なのです。

 しかしいつもこの道を通るのには、もう一つ別の理由があります。
 私が通り抜ける水路道の当該箇所の両側には、数軒の人家が建ち並んでおります。その家々の住人たちが各々道に接した土(または小砂利)の所に、梅の木やら柿の木やら何かの木やらの手頃な高さの木々を育てています。
 そのため、そのわずか30m弱の空間が、そこだけこんもりした葉が覆いかぶさり、さながらちょっとした自然の小径(こみち)のような趣きになっております。それが何ともたまらずに、つい通ってしまうのです。

 今の時期、バラの潅木が、幾つもの紅いバラの大輪を咲かせています。地面には、繁殖力の強い花大根の紫の花が少し広い範囲に広がって咲いています。またムラサキツユクサが一塊りで、可憐な青紫の花を咲かせています。背丈の低い連翹の黄なる花の色が、目に飛びこんできます。時折り小鳥たちも訪れ、チチッというような可愛らしいさえずりが聴かれます。
 先の連休の前後には、藤の花が垂れ下がりうす紫の花が見事でした。2.3株こんもりしたアジサイもありますから、今から梅雨時が楽しみです。
 今年の冬は厳冬といわれた中、2月10日にここで、大きく芽吹いた2、3個のふきのとうを見つけた時の嬉しさときたら !  (以下次回につづく)

 (大場光太郎・記)

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