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黒揚羽(アゲハ)

 先日ご紹介致しました「水路道」を、本日昼過ぎまた通りました。
 その道の何の木とも知れない小ぶりな潅木の辺りで、黒アゲハがゆらりゆらりと上下して飛んでおりました。
 『オオーッ。黒アゲハだーッ !』
 私がすぐ近くを通りかかっても、全然逃げるそぶりがありません。黒蝶は、せっかくいい天気なんだからいちいち人なんか気にかけていられるか、といわんばかりです。
 「蝶が私か。私が蝶か。」という問いかけで有名な、かの老荘思想の偉人・荘子の「胡蝶の夢」の中の、荘子の化身なる蝶のように、実に悠然としたようすです。

 紋白蝶(モンシロチョウ)ならごく普通に見かけるものの、黒アゲハともなれば滅多にお目にかかれるものではありません。本日は見渡す限りのすっきりした青空、その上黒アゲハとくれば…。私の心は途端にうきうきし出しました。
 少し通り過ぎてから振り返って見てみますと、黒蝶はまだ同じ所でゆらゆら飛んでおりました。思うにかの蝶は、この暖かい陽気とそよ吹く風に誘われて、私などがうかがい知れないどこかから、ふっとたち現れたものなのでしょう。

 こうして私は、その時間たまたまそこを通ったがために、今年初どころかここ何年も見ていなかった、美しい黒蝶に出会えたのでした。思わぬ「シンクロニシティ」です。
 もし私に、森羅万象(しんらばんしょう)への豊かにして鋭いリーディング能力が備わっていたなら、そんなほんの些細な事象にさえ、普段は隠されているシンボリックな意味を読み解くことが出来たのに…。

 ちなみに帰りにまたこの道を通りましたが、黒アゲハは影も形もありませんでした。
 (大場光太郎・記)

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