九月尽
曇りゐて街静かなり九月尽(くがつじん) (拙句)
1ヶ月はあっという間です。ついこの前1日を迎えたと思ったら、きょうで9月も終わりですから。というよりも、月日が経つのは早いというべきで、気がついてみれば今年も早3/4が過ぎ、後わずかに3カ月を残すのみです。
さてここ何日かは、日本列島の太平洋側に、関東から九州にまで長々と伸びた秋雨前線が、べったりと張りついております。それに台風15号からの湿った空気が送り込まれて、あいにくのぐずついた空模様が続いております。
当ブログ背景、秋分の日の夜半に、暖色系の『本を開いて』に替えましたが、それ以降もしばらくはやや汗ばむような残暑が続き、『少し時期尚早だったかな』と思っておりました。しかしこのところはすっかり秋めいて感じられ、特に朝晩などはやや肌寒いくらいです。もう「涼し」などとうに通り越して、「秋冷」「冷やか」「身に沁む」「そぞろ寒」「やや寒」「肌寒」の季語を使いたくなる秋本番の季節です。
そう言えば当月は、久しぶりに「激動の政治の季節」でもありました。
福田前総理による2代続いた政権放り出しに端を発して。例によって自民党の年食ったフィクサーのお歴々の密室談合により、早々と新総裁は決定していました。にも関わらず、「これを自民党人気上昇のキッカケにしよう」とばかりに、半月にも及ぶ候補者たち揃い踏みの全国顔見世興業ならぬ全国遊説。そして予定通り麻生太郎が新総裁に選出されたはいいけれど。同氏の下組閣された新内閣は、わずか5日で確信犯的失言連発で、某国土交通大臣が辞任。おやまあ、麻生さん。大変な船出ですね。
総裁候補者たちがのんびりご遊説の間に、海の向うのアメリカさんが大変なことになっていました。まず、リーマン・ブラザーズ証券倒産という大ショック。そのあおりを受けて、翌日の東京証券市場の株も大暴落。
そしてそのショックも覚めやらぬ本日、またまたアメリカが大変な事態になりました。最大75兆円もの公的資金で金融機関の不良資産を買い取る「金融安定法案」が、通過確実と言われながら、米下院でまさかの否決。
それがウォール街を直撃し、一気に777ドル下落という、9・11直後の下落をも上回る超大幅下落(「777」は超ラッキーのはずなのに、一体どうしたことか?)。それがあっという間に世界中に波及し世界同時株安、我が東証も全面売りで始まり、取引開始直後一時565円という年初以来最安値を更新したとのこと。
一説では、「世界大恐慌へ突入か」などと叫ばれています。どうする日本。どうなる日本。
それにしても思いますことは、「グローバル経済」の持つ危うさです。うまくいっている時は、もうすっかり外需頼みの我が国などはそのお蔭で潤って、輸出企業は息を吹き返し、メガバンクの不良債権処理が一気に進んだでしょうけれど。
昨年のサブプライム問題に端を発して一旦うまくいかなくなると、いっぺんに振り子が逆方向に振り切られ、このありさまです。
「市場原理主義一辺倒」「アメリカ追随一辺倒」でホントに良かったんですかね?小泉さん、ときつく問い詰めようと思ったら。当のご本人は、「ワシャもう知らん」とばかりに、さっさと議員をお辞めになって。挙句の果ては、自民党どころか国民生活そのものをぶっ壊しておきながら、「四代目をよろしく」と、小泉家の政治的跡目だけは抜け目なく守り抜くごようす。壇上の涙なんざあ、さすが小泉さん、あなたは最後まで役者じゃのう。
(多少戯画的表現になりました。自民党支持の方、小泉元首相ファンの方、どうぞご寛恕ください。)
なお折りにふれてお伝えしてきました、当地のくだんの田んぼ。秋分の日の翌日頃通りましたら、稲刈りが終わっておりました。いよいよ秋は深まります。
当月もご訪問くださり、大変ありがとうございました。来月も引き続きごひいき賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
(大場光太郎・記)
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