けふ立冬
立冬のうすき日洩るる部屋の壁 (拙句)
きょう11月7日は暦の上の「立冬」です。実際の季節感では11月いっぱいは晩秋の感じですが、いずれにしても時の移ろいの早さを思わずにはおられません。本日近くの郵便局に行きましたが、既に来年の年賀ハガキが発売されており、図案によっては売りれてしまったものもあるようです。
さて立冬のきょう当地では、雲のまばらな大快晴の一日でした。外を歩いていると少し汗ばむほどです。何やら9月中くらいの暖かい日でした。小春日和とは、このような陽気の日のことを言うのでしょうか。
先日お伝えしましたとおり、桜の木は特に落葉が激しく(同じ桜の木でも個体差はあるものの)かなり葉を落とした木々が目立ちます。また当地では街路や公園などにケヤキの木もまま見受けられますが、ケヤキはおおむねまださほど葉を落としておらず、こんもりと全体が赤茶けた葉色になっています。そのさまは大きな箒(ほうき)を逆さに突っ立てた感じがします。
木と言えば、つい先日の午後本厚木駅前道路を車で通りました。前に何度かお伝えしました同駅北口広場に、大きな木が何本か飛び飛びで植えられています。その一本を囲むように高い防護フェンスが張られ、外から大きな高所作業車がアームを伸ばして、枝の中ほどでその先端のワゴンに乗った作業員が、何かの作業している光景が見かけられました。
信号待ちで停車しながら、『ん。何だろう?』と思って見ていました。そして通り過ぎてから、はたと思い出しました。同広場は例年冬の季節になると、広場の木々に無数の豆ランプを取り付け、夜通し木全体を電飾イルミネーションで輝かせるのです。それは確かクリスマスを過ぎて年末まで続きます。そのための準備作業だったわけです。
こんなことからも、冬へと急ぐ季節の変化を感じます。
どなたもそうでしょうが、花の中でバラはとり分け好きな花の一つです。
家々の垣根や庭のバラは、梅雨時とりどりの華麗な花を咲かせて、その後はバッタリでした。それがこの時期、同じ所で再び咲いているのを見かけることがあるのも嬉しいことです。
例えばとある家の庭には、丈がヒョロンと3mにもなろうかというバラの木があります。細長い茎が幾つもの束で空に向って伸びて、この時期その中ほどから天辺にかけて数輪ほど綺麗なピンクの花を咲かせているのです。見事な大輪で、いつもそれを仰ぎ見て通ります。
前にも申しましたが。「薔薇(ばら)」は夏の季語です。私の感覚では秋に咲くバラは「秋バラ」または「秋薔薇(あきばら)」、対して冬咲くバラはなぜか「冬薔薇(ふゆそうび)」という古めかしくて美しい響きの言い方を用いたくなります。
立冬とは申せ、こんな小春日和のバラは、「秋薔薇」なのか「冬薔薇」なのか、判断に迷うところです。
(大場光太郎・記)
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