二木紘三のうた物語(5)
「二木紘三のうた物語」を日頃ご愛聴されている方は既にお分かりかと存じますが、今晩私は『風』にコメント致しました。そして通常コメントの後に(追記)として、今回のコメントをもって『うた物語(以下「二木紘三のうた物語」をこのように表記)』コメントの終了とさせていただく旨申し述べさせていただきました。
以前の本シリーズで既に述べましたが、『夜霧の第二国道』で初めてコメントさせていただいたのが昨年12月28日のことでした。ですからそれ以来、ちょうど1年が経過したことになります。当初は本当にその一曲へのお礼コメントのつもりでした。しかし気がついてみると、『うた物語』の全コメンテーター中でも断トツと思われるくらい、各歌にコメントを重ねて今日に至りました。(はっきりと数えたわけではありませんが、80曲以上にはなると思います。)
今改めて振り返ってみて我ながら、『よくもまあ、こんなにコメントしたものよ』と驚いています。それは、思わずコメントしたくなる歌が、『うた物語』中に数多く収録されていたこと、そして収録されている各歌のmp3演奏が素晴らしかったこと、二木先生の各歌への解説が含蓄に富みそれに大変な刺激を受けたこと、などが挙げられると思います。
私は既に本シリーズで既に述べましたとおり、当ブログ開設時より1ヶ月半ほどコメントを休止致しました。ですから私のコメントはそれを挟んで前半と後半に分けられます。そして率直に申し上げまして、前半(約4ヵ月間)の方が後半(約6ヵ月強)よりも期間的に短いものの、ワクワク感、充実感がずっと勝っていたように思います。
先ず前半は、私自身ブログ投稿初心者として恐いもの知らずで、時に管理人である二木先生のご意向などあまり気にせずに自分の述べたいことを大長文で述べさせていただきました。(二木先生。大変申し訳ございませんでした。)
また前半は、私のコメントに対する皆様方の反応に確かな手応えが実感でき、それも私のやる気を大きく後押ししてくれました。更に当時は、くまさん様、矢嶋武弘様といった良きライバルが、お互い切磋琢磨してコメントの内容を磨き高め合っていけました。
以上のようなことから、後半は何か物足りない、あまりワクワクしない、手応えがイマイチ感じられない想いを絶えず抱きながら、コメントし続けていたことを告白しなければなりません。
どうも『うた物語』の「コメントのあり方」が、私の休止期間中に大きく変わってしまったようなのです。ある人が、5月半ば頃からコメント欄に登場するや、毎日のように短いコメントを連発し、時には同じ名前が3~5くらいずらっと並ぶことも珍しいことではありませんでした。そしてその人がコメントされるのは、たいがい演歌系や流行歌系でした。
休止期間それをじっと見続けて、『どうも違うなあ。このままではいかんなあ』という思いをしておりました。それはまるで『うた物語』コメント欄が、マイク握って離さないカラオケ大好きお年寄りによる、「カラオケ大会」になってしまったと感じたのです。
私は根っからの「大の歌好き人間」ですから、収録してある演歌、流行歌ももちろん聴かせていただいております。しかしそれと同等いやそれ以上に、叙情歌や童謡・唱歌や外国の歌などが好きな人間です。そして一つの歌へのコメントも、少し掘り下げた内容のコメントをしたい人間です。それが前半からのコメントスタイルでした。
しかしその人の登場以来、「カラオケ大会風連発コメント」をしっかり学習した人がけっこういたようです。私はコメント再開にあたり、その流れを変えて従前のスタイルに戻すべく試みました。しかし一旦出来てしまった流れは、もう止まりませんでした。その人自身は9月で退場しましたが、第2、第3の人がその人のスタイルに倣って登場してきます。
でもこのスタイルも、二木先生が『うた物語』というブログ形式にリニューアルされ、新たにコメント欄を設けられた時に、既に折り込み済みだったのかもしれません。実際多くの方が今のコメントスタイルに、特段違和感をお感じではないようです。
しかし私はやはり違和感をぬぐえません。そして今の私には、お年寄りの「カラオケ大会」にお付き合いするゆとりはありません。
なお例えコメントする立場から離れても、従前通り『うた物語』を愛聴させていただき、そのより良きご発展を願う気持ちに変わりはありません。
(大場光太郎・記)
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コメント
こんにちは。二木さんのサイトのファンです。大場さん、どこにいったんだろな?なぜ退場したのだろうな?おもしろいコメントだったのに、いや情熱的な、自分の生い立ちもかくさずに書く勇気のある、そして二木さんのサイトを盛り上げようとする配慮に満ちたコメントだったのになあ。と思っていました。
とくに三島の死後、仲宗根美樹をよんで歌ってもらおうとしたら泣いて歌えなかったというコメントは、衝撃がありました。私も三島がすきですから。
私も大場さんと同じくらい、S,24年うまれです。大場さんはカラオケ大会のマイクを離さぬ老人風のコメントにものたりなかったとの由、わかります。でも大場さんはあのコーナーで歌にまつわるコメントをいつまでも書いている人じゃなかった。早晩、卒業して今のようにのびのび主張される人だったと思います。大場さんの一直線なところが好感がもてます。このブログ追いかけますよ。
投稿: 浮舟 | 2012年12月 4日 (火) 19時13分
浮舟さん。どうもありがとうございます。
それにしても『うた物語』ファンの方からとは、いやぁ懐かしい ! それに浮舟さんは、2008年当時からのファンでいらしたのですね。もう4年以上前のことになりますが、あの頃の数ヶ月は怒涛の(笑)コメントラッシュ、何もかも洗いざらい書いて皆さんに大変ご迷惑おかけ致しました。しかし私としては最高に充実した時期でした。あの頃が本当に懐かしいです。三島の件は『川は流れる』でしたね。記憶していただきありがとうございます。
その後実は二木先生からのお勧めもあって、08年4月末に当ブログを開設して今日に至っている次第です。
確かこの記事のすぐ後くらいだったかと記憶していますが、ご存知かどうか「あゝモンテンルパの夜は更けて・コメント事件」の発生により、それに関与した私は、以後『うた物語』とも二木先生とも疎遠になってしまいました。しかし密かに気にはなっており、国民的音楽サイトとして、ますます発展していかれますよう陰ながらお祈りしています。
実は今年初めに『別れのブルース』関連記事を作成した折り、「フォレスタコーラス」を知りファンになりました。それ以後フォレスタ関連記事もいっぱい書いています。よろしかったら、そちらの記事もお読みください。
最後に。同じ年とのことですが、お互い今後とも元気でまいりましょう ! (都合により返信遅れて申し訳ございません。)
投稿: 時遊人 | 2012年12月 4日 (火) 23時22分
早速のご返事ありがとうございます。モンテンルパ事件は知りません。ぜひ知りたいです。私は今年の8月に二木さんの『うた物語』を知って、時々投稿しています。二木さんは、4年前のコメントも消さずに保存していますから大場さんのことも知りました。『川はながれる』のコメントと大場さん自身の裕福でなかった少年時代を語るコメントにはとくに感動しました。私は「自分のことをかくさずに書ける勇気に大いなる敬意を表します」とコメントしました。
二木さんのサイトを知って4か月経って、あのサイトの 1 よい所、2 限界性、3 サイト管理人の直面するであろう問題点なども私なりに見えてきました。
大場さんのご参考になればと思い書きます。けっしてあのサイトをタメにする意見ではないつもりです。
1 二木さんの知的な解説、演奏のすばらしさ。美しいことば(日本語)への探求心のあるお客が多く、品性の高さが維持されています。とくに創設期の人はこのブログを作っていこうという意識が高いですね。
2 ズバリ、高齢化ですね。先細りが予想されます。それは折込済みかもしれませんが、そうすると高齢者の常連さんの同窓会です。若者や一見の客は入りにくいですね。
3 歌そのものについてだけ、限定して書けとなれば、書くことは極めて限られてきます。しかし、関連して書くとなると、話はひろがります。『モンテンルパ』をみたら、だんだん戦争論になってきます。そうすると、戦犯論、資本主義悪玉論、など一定の党派性に満ちた意見もでてきます。ほっておけば、靖国神社是非論まで行きかねないでしょう。どこでストップをかけるかが重要になります。そこがブログ管理の難しいところでしょう。
先日、『女の園』という歌がコメントに出ました。これは映画の主題歌ですね。そうするとその映画を見た人の思い出話になりました。あの俳優がよかったというような。それは悪くはないんですが、その映画を見ていないものは蚊帳の外です。そんなコメントがたくさんならぶと、たいくつです。その人たちにそこまで配慮しろというのは酷です。これは歌関連のブログの限界性というべきでしょう。歌に即して書くとはどこまでをさすのか、難しい問題ですね。
ブログはお客をあつめるお店のようなものです。案外、お客にしかみえないものがあるのではないか、というお話です。
投稿: 浮舟 | 2012年12月 5日 (水) 13時41分
浮舟さん、そうでしたか、『うた物語』は4ヶ月前から。でも今回のコメントを読ませていただき、私をはじめ、くまさん、矢嶋武弘さんなど、当時の「正統派コメンテーター」の流れを継承してくださる方と、嬉しくなりました。ちなみに私は、当時「後々の人に読まれても恥ずかしくないように」と、一字、一句に気を配ってコメントしたつもりです。
『モンテンルパ・コメント事件』はもう3年も前のことであり、省略させていただきます。あるいは最後となった『二木紘三のうた物語(6)』に、そのことを少し述べたかもしれません。いずれにしても一晩のうちに起こったことでしたが、当事者間のコメント群は直後すべて削除され、もううかがい知ることはできません。
1~3はまさにそのとおりですね。でも貴コメントから推察するに、「カラオケ型」短文コメント連発式のコメント主も退場したようで、コメント環境がだいぶよくなったようですね。大変失礼な物言いながら、浮舟さんを『うた物語』の「私の後継者」に指名したいと存じます。良いコメントをたくさん残し、私に代わって『うた物語』を大いに盛り上げていってください。お願いします。
(なお私は、後半は「Lemuria」というHNに変えて、それでもずい分コメントを残したはずです。折りにふれて、そちらも読んでみてください。)
投稿: 時遊人 | 2012年12月 6日 (木) 01時41分