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星の界への憧れ(2)

 ただし私が星や宇宙に興味を持つことになったきっかけは、星空を眺めたからではなかったようです。
 小学校4年生の頃のある日。天体のことを記した本を学校の図書館でたまたま手にしたのがきっかけだったと思います。それまで宇宙については全くの無知でしたから、どんな内容なのかさっぱり理解できません。しかし本の口絵を開いた時、その絵に引きつけられました。
 そこには一つの星の誕生から死までの「星の一生」が左下から右上にかけて弧を描くように全部で十段階くらいに並べてある絵でした。私はその美しさと共に、何か荘厳で神秘的にすら思われて、しばし呆然と眺めていたことを今でもハッキリ覚えています。(と言っても、その時その本は借りませんでした。)

 小学校6年新学期スタートと共に、課外活動の一環として中学以上の「部活」の真似事のようなものが取り入れられることになりました。各グループに分かれて、好きな部を作り週の1、2回の放課後をその自由研究に当てるというものです。そこで私は、二人の仲良しの級友と共に「天文部」を作りました。

 彼らは共に町の金持ちの子息で、勉強もトップクラスでした。羨ましいことに二人とも、ボーイスカウトに所属していて、そこでの歌や活動のようすなどを話すこともありました。私も勉強はトップクラスで、彼らとは5年生の2学期頃から、大の仲良しになっていたのです。
 
 (余談ですが)私の母は、尋常小学校卒業だけの無学な百姓女です。幸いなことに(?)私が高校卒業までただの一度も、「勉強しろ!」などという「責め苦の言葉」を投げかけたことはありません。それに八畳一間の我が家では、私専用の勉強机などあろうはずもなく、家で机に向って勉強するという習慣はとうとう身につきませんでした。

 そんな私でしたが、いつしか図書館の本を借りて、家で寝っ転がりながら読むのだけは習慣になりました。国内外の偉人伝、冒険小説、空想科学小説(後のSF小説)、シャーロックホームズ全集、ルパン全集…(すべて少年版)。いつしか本を読みふけることが、私の楽しみであり、また喜びになっていきました。多分全校でも、私以上に本を読んでいた少年少女はいなかったのではないでしょうか。
 本で得た雑学のおかげで、いつの間にかトップクラスの成績になったのだと思われます。

 共に天文部を作った級友のうち、I君は町外れの大きな麺工場の御曹司、T君は目抜き通りの電気店の御曹司です。5年生のクリスマスイヴには、T君と共に私もI君の家に招待され、ご両親を交えて楽しい聖夜を過ごしました。
 三人で「天文部」を作って、さて具体的に何をしたのかは思い出せません。さすがに両君も、天体観測をすべき望遠鏡などは持っていませんでした。そこで、理科室を借りて互いに持ち寄った、星や天体や宇宙に関する本を広げながら、互いに自分が知り得たことを発表し合った、そんなことだったと記憶してします。

 当時の知識としては、地球は金星や土星や天王星など他の惑星と共に太陽系に属し、それぞれが太陽の周りを回っていること。太陽系は天の川銀河という無数の恒星からなる銀河系に属している。同銀河の直径は10万光年(30万km/秒の光が10万年かけて届く距離)であり、太陽系はその銀河の中心から4万光年も離れた辺境といっていい所に位置している。そしてこのような銀河系が、宇宙全体には無数に散らばっている。というようなことだったでしょうか。

(追記) なるべく簡潔にと思いますが、私のいつものクセで時折り話が脱線します。それをご了承の上、どうぞ気楽に本記事とお付き合いください。  (以下次回につづく)
 (大場光太郎・記) 

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