« どこまで続くぬかるみ政局ぞ !?(1) | トップページ | 私の所感(2) »

どこまで続くぬかるみ政局ぞ !?(2)

 中川昭一財務相の一件は、百歩譲ってお笑いで済まされるとしても。こんな呆れた迷走政局のさなか、笑い事では済まされない怖ろしい指標が発表されました。
 政府は16日、2008年10~12月(四半)期のGDPが前期比年率12.7%マイナスになったことを発表したのです。2ケタを超える落ち込みは、第1次オイルショック(昭和49年)以来35年ぶりのことです。それに1~3月は、更に落ち込むだろうと推測されています。

 専門家の一人である吉崎達彦氏(双日総研チーフエコノミスト)は、「…想像を超えるレベルだ。ここまでくると、副作用なんか気にせず、劇薬でも何でも飲むしかない。普通に考えて、公共工事と減税で15~20兆円の財政出動が必要だし、それでダメなら、次は政府紙幣の発行ということになる」と言っています。
 氏が言うように、果して公共工事や政府紙幣に頼るのが良いのか悪いのか、議論の余地は残ります。しかし、事態は緊急を要します。実効性のあるスピーディな政策実行が何にましても必要です。
 しかし何かというと「選挙より景気対策」とのたまわる麻生首相は、定額給付金一つですったもんだしている状態です。なのに、何をこの上望めましょうや?

 悪化の一途と言われている、今次の世界同時不況の元凶であるアメリカでさえ、GDPの下落は3.8%(10~12月)、イギリスでもマイナス6%(同期)に止まっています。
 まさに世界同時不況の最大の被害国は、我が日本であることがハッキリしてきました。これは一体何を物語るのでしょう?一言でズバリ申し上げれば、「政治的失政」が最大の要因であるということです。それも現麻生政権のみならず、小泉政権下で強力に推し進められてきた、小泉・竹中ラインによる、アメリカ追随、新自由主義・市場原理主義礼賛などにより、我が国経済は極端な「外需頼み」構造に偏ってきたことによるものであるということです。

 すべてはアメリカや中国など外国頼みですから、向うの国が景気が良い時は、トヨタがいとも簡単に史上最大益を挙げたり出来たわけです。(しかし一旦悪くなると…。もう先刻ご承知ですよね)。
 輸出系大企業や増殖する外資系企業や投資系の何とかファンドなどは、大もうけ。役員報酬は倍増し、株主はにわかに優遇され高配当。しかしそんな中で、国内の中小企業は火の車、地方は容赦なく切り捨てられ、非正規社員は増大し、正規社員だって給料は据え置き…。格差は開きに開き、民主主義などという美名は名ばかりの、歴然たる階級社会が現出致しました。
 戦後最長というあいまい模糊とした好景気の中、一体どれだけの国民がそれを実感できたというのでしょう?実感出来ぬ間に、気がつけば今や奈落に真っ逆さまですから。

 一時は14,000円台にまで回復した株価は、サブプライム問題、リーマンショック以降下落につぐ下落で。今やその半分近くの7,000円台後半にまで落ち込んでいます。これはまさに、小泉政権が発足した2001年当時の水準にまで戻ってしまったのです。(おそらく、まだまだ下がり続けることでしょう)。
 小泉政権からの8年間は、一体何だったのかという話なのです。そんな張本人が、国民への謝罪ならともかく、今さら「麻生首相がどうだこうだ…」もないものです。『それじゃあ、あなたの5年数ヶ月は何だったんですか?自民党をぶっ壊すはずが、本当に壊してしまったのは、この日本の国そのものなんじゃないんですか ! 』。

 それに、時の宰相である麻生太郎殿。
 あなたは、「小泉改革」なるものの巨大な負の部分をきちんと見据えて、それを是正、軌道修正していけるのですか?内需と外需のバランスをきちんと取り戻す、我が国産業の質的転換が出来るのですか?これだけ広がった格差を、是正出来るのですか?疲弊しきった地方を再活性化出来るのですか?巷に溢れつつある失業者をストップ出来るのですか?これ以上犯罪者を出さない平和な社会を、私たちに取り戻していただけますか?

 私たちは、今本当に未曾有の危機的状況を迎えています。「百年に一度の危機」が、まさに現実のものになろうとしているのです。以上述べてきましたとおり、この事態は「政治的失政」が引き起こした「政治的危機」なのです。
 なのに肝心の政治の世界は、迷走、混迷の極みです。私たち国民は、ぬかるみどころか、このまま底無し沼にぶくぶくと沈められたのではたまりません。 ― 完 ―
 (大場光太郎・記)

|

« どこまで続くぬかるみ政局ぞ !?(1) | トップページ | 私の所感(2) »

時事問題」カテゴリの記事

コメント

大場 様
 先の私のコメントを若干訂正したいと思います。
 「日本の精神的文化的インフラの基盤」というものを安易に評価し過ぎました。大兄のおっしゃる通り、現在の政治状況には目を覆いたくなります。あらためて中川金融財政相のG7サミットでの記者会見の体たらくとその後の成り行きを見ていると、沸々と憤りを感じるというより、日本の将来に対する危機感を覚えますね。この100年に一度ともいわれる金融経済危機をなんとか打開しようとして開かれた重要な国際会議を一体なんと心得ているのでしょう。日本一国のみならず、全世界にも影響を及ぼす立場にある人間が、あのような醜態を天下にさらすとは何事。むかしの恥をしる武士であれば、即刻切腹して国民に謝すべきところです。当人にそれだけの甲斐性がないのであれば、主君の方から直ちに「その方の仕方はなはだ不届きにつき、その身は切腹および家名断絶を申しつくるものなり。」と言い渡されるくらいのものですよ、まったく。もちろん、主君も同罪です。
 大場様の列挙された種々の難問に対処する方策は、それぞれあるでしょう。しかしその前にやるべきことは、もはや人心の一新しか無いのではないかという気がします。現在の為政者に最も欠けているのは、責任とモラルそして恥を知る心、それに裏打ちされた強い信念、これです。オバマ大統領にはその片鱗が感じられます。
 この際思い切って若い有為な人材を活用してみることです。大阪の橋下知事、なかなかやるじゃないですか。現今の甘ったれた、責任感の麻痺した世襲議員や、企業倫理など屁とも思わない財界のリーダー達にはもはや期待できないかもしれません。
 ところで、そんな右往左往している日本の総理大臣のもとに、ホワイトハウスから招待の声が届いたというニュースがありました。外国の首脳への招待としては第一号だそうですが、これが事実ならば、それほどまでに日本を案じてくれるアメリカの心情がいじらしいいとも、心憎い気配りとも感じられます。我々日本人、もっとしっかりしなきゃ。

このコメント、不適切な表現多しと思し召さば削除してください。

投稿: くまさん | 2009年2月17日 (火) 15時20分

 くまさん様。外出していて、ご返事おそくなりました。またまたのご高説ですので、前回分と併せて『私の所感(2)』として明日あたり公開させていただきます。
 ご了承ください。

投稿: 大場光太郎 | 2009年2月17日 (火) 20時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« どこまで続くぬかるみ政局ぞ !?(1) | トップページ | 私の所感(2) »