『天地人』について(12)
NHK大河ドラマ『天地人』第23回は「愛の兜(かぶと)」でした。
上杉景勝(北村一輝)は豊臣秀吉(笹野高史)に上洛の約束をしました。秀吉家臣の石田三成(小栗旬)から「上洛急がれよ」との書状も届いています。しかし景勝は突然「上洛を取り止める」と言い出します。
筆頭家老の直江兼続(妻夫木聡)は対応に苦慮しますが、妻のお船(常盤貴子)の助言により、主君・景勝を故郷である上田庄(うえだのしょう)に誘います。
2人が幼少の頃共に起居した禅寺・雲洞庵を訪れます。私は前回の予告編で加藤清史郎君の再登板を知って、『一体どんな場面でどんな設定で出るんだ?』と、密かに心待ちにしていました。そうしましたら、何のことはない。雲洞庵での、回想シーンとしてでした。
景勝は、幼少時の自身・喜平次(溝口琢矢)と与六(加藤清史郎)との回想シーン、また師匠である北高全祝(加藤武)より渡された一枚の書により、ようやく上洛する意思が固まります。一枚の書とは、幼少・喜平次が書いた「第一義」という言葉なのでした。
結局加藤清史郎君の再登板とは、この回想シーン限定だったわけです。確かに今回新たに取り直されたシーンもありました。しかし、いかにも苦肉の策といった感じがしないでもありません。それならばいっそのこと、兼続とお船の子という設定の方が何回かは登場させられるわけで、そっちの方がよかったのではないだろうか?と思い、兼続の子孫関係を調べました。ところが、男子は早世、養子縁組もうまくいかず、直江家は兼続死後断絶となったようです。それではやはり、ああいう形での再登板しかなかったわけだ、と妙に納得してしまいました。
ちなみに今回の視聴率は、ここ10余回のうちで最も高い22.0%となりました。「幼少与六効果」てきめんといったところでしょうか。
参考まで、今回(第23回)以前数回の視聴率を、以下に掲げます。
第18話「義の戦士たち」 直江兼続誕生というのに、過去最低の16.7%
第19話「本能寺の変」 さすが久々20%台を回復して20.2%
第20話「秀吉の罠」 題名効果か、サブリミナル効果か(後述)21.6%
第21話「三成の涙」 小栗旬の「涙効果」か21.0%
第22話「真田幸村参上」 人気武将・幸村(城田優)の登場も20.7%
なお昨年の大河ドラマ『篤姫』の最低視聴率は20.3%、つまり『篤姫』全50話中ただの一度も20%を切ったことはなかったのです。
『天地人』では第13話「潜入 ! 武田の陣」から第15話「御館落城」までの3回は、いずれも10%台と低迷しました。なるほど今思えば、その頃から「天地人 おもしろくない」検索フレーズでの、過去の当ブログ『天地人』記事へのアクセスがぐんとふえ出しました。それでも第19話「本能寺の変」以降は、20%台を辛うじてキープしています。
しかし同話放送終了直後から、一部視聴者の間で密かにささやかれ、5月14日の新聞でも大きく取り上げられた問題があるそうです。(新聞非購読者の私は今になって知りました)。それは何か?ズバリ「“本能寺の変”の変」についてです。
既にご存知の方も多いかも知れませんが、実はその回のあるシーンに、「サブリミナル効果が挿入されたのではないのか?」というのです。
ここで「サブリミナル効果」とはごく簡単に―。
「サブリミナル効果は潜在意識と潜在意識の境界領域に刺激を与えることで表れるとされる効果のこと。ただし科学的にはまだ証明されておらず、効果を疑問視する学者も多い。映画やテレビ放送などでは、使用を禁止されている」。 (フリー百科事典『ウィキペディア』「サブリミナル効果」の項より)
例えばかつてアメリカでの話として、ある映画のあるシーンにポップコーン画像をこっそり挿入させました。その結果見終わった観客たちが、売店にポップコーン買いに押し寄せたそうです。
問題のシーンは本能寺が爆発するシーンの直前で、「天、地、人」に対応する三つのシーンが挿入されているというものです。あるサイトでその問題のシーンを掲載していますが、なるほど確かに「天-空」「地-水田」「人-明智光秀」が映り込んでいるのが認められます。このシーンに対して、NHK広報部は「死を目前にした織田信長の気持ちを印象的に伝えたいと考えての演出。(略)サブリミナル技法ではない」と主張しているようです。
このシーンが果して「サブリミナル効果」に該当するのか否か?門外漢の私には分かりません。NHKは、1995年9月26日(民放に先駆けること4年以上前)サブリミナル的表現方法を禁止することを明文化しているようです。
クリーンこの上ない、天下のNHKさん。あれは決してサブリミナルなんかじゃ、なかったんですよね。
(上記映像及び本ドラマ視聴率推移にご興味ある方は、下記URLにて―。)
http://tv.parallel-world.jp/tenchijin/cat0007/1000000064.html
(注記) 紙面の都合上、肝心の「愛の兜の義」に触れられませんでした。また次回述べさせていただきます。
(大場光太郎・記)
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