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『天使と悪魔』を観て(1)

 5日(金)夕方、映画『天使と悪魔』を観てきました。(海老名市サティ内「ワーナー・マイカル・シネマズ海老名」。)当日は終日の雨、業務も一段落、そして何よりもとにかくこの映画が観たかったので。
 
 何ヶ月か前の『K-20』以来です。今回はスムーズに上映スクリーンに入り、席も観やすいようにやや後列の中央部にしました。花の金曜日の夕方なのに、見れば観客は私と同列右の年配のご夫婦の三人のみ。評判の映画なのに何とも寂しい限りです。地方館の厳しい実情を垣間見る思いがしました。
 予告編5本のうち、若い人ならば圧倒的に『ターミネーター4』でしょうが、私は『愛を読むひと(洋画)』『真夏のオリオン』『ハゲタカ』を機会があれば、と思いました。もっとも『おくりびと』『禅-Zen』なども結局見ず終いでしたから、さてどうなることやら。
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 『天使と悪魔』は、ヴァチカン(ローマカトリック教会)が主な舞台としてストーリーが展開される極めて珍しい映画です。いきなりローマ教皇の死という、何十年に一度しか起こらないような事態からストーリーは始まります。規則により、教皇の死後14日以内に新教皇を選ばなければなりません。コンクラーべ(教皇選挙)の期限が迫っていて、広大なサンピエトロ広場には、無数の信徒や各国の報道機関などがひしめき合って選出を今か今かと待ちわびています。

 冒頭のヴァチカン内部という極めて宗教的な映像から、一転場面は急転回。最先端の物理学研究所での、のっぴきならない事態発生が描かれます。(「宗教」と対極に位置する「科学」を次いでもってくるあたりのコントラストは見事です。)
 同研究所でやっとのこと生成した「反物質」が、何者かによって盗み出されてしまったのです。この反物質はもし悪用されれば、核爆発にも匹敵する怖ろしい武器にもなりかねません。

 一方のヴァチカンでは、コンクラーベの期限が迫る中、4人の教皇候補者(プレフェリーティ)がこれまた何者かによって誘拐されてしまいます。犯人からは、陰に秘密結社「イルミナティ」の存在をにおわせる一枚の暗号文が届けられます。さあそうなると、前作『ダ・ヴィンチ・コード』で大活躍の、ハーバード大学の宗教象徴学教授ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)の出番です。
 早朝ラングドン教授がヴァチカンに到着すると、中には既に研究所の女性研究者ヴィットリア・ヴェトラ(アイェレット・ゾラー)の姿も見えています。(余談ながら。ゾラーはユダヤ系らしいエキゾチックな雰囲気の漂う知的な美人女優です。)ローマ市警の警部も交えた話で、反物質はヴァチカン内部に隠された可能性があることが分かります。反物質はそれまでに発見しないと、明日午前〇時には爆発してヴァチカン(サンピエトロ大寺院)全体が吹き飛んでしまうことになると、ヴェトラは説明します。

 ヴァチカンのトップクラス以外立入り禁止の最重要文書保管所に、特別に許可を得てラングドンとヴェトラが入り、膨大な古文献の中から今回の事件の手がかりとなるガリレオの古写本を探し出します。閲覧リミットの間際ヴェトラが咄嗟の機転で問題のページを引きちぎるあたりから、ドラマのテンポが一気に早まり、次々と息もつかせぬ展開になっていきます。
 当該ページで示された「土、火、空気、水」の四大元素に対応する、ローマ市内の古い教会に手がかりがあるはずだ。二人と共に、部外者が普段うかがい知ることの出来ないヴァチカン最深部のようすや、ローマ市内や由緒ある古教会を一緒に追体験している感じがしてきます。
 二人は苦労して教会を一つずつ探し出すも、誘拐された教皇候補者が次々に、胸に各要素を示す焼きごてを当てられた謎の変死体で…。

 この映画の面白さは、ラングドン教授をシャーロック・ホームズに、ヴットリア・ヴェトラをワトソン博士に置き換えてみると分かりやすいと思いますが、純粋な推理小説的謎解きの面白さだと思います。それと犯人たちとのスリリングな攻防サスペンスも面白さの一つになっていると思われます。  (以下次回につづく)

 (大場光太郎・記)

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