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宮里藍、米ツアー初優勝 !

 昨深夜『うるぐす』という日本テレビのスポーツ番組の後の、ニュース番組を見ました。冒頭女性アナウンサーが、「速報が入りました」と言って渡された原稿を読み上げました。それは宮里藍の米ツアー初優勝を告げるものでした。同アナはそれを手短に読み終えると、本来のトップニュースである九州地方を襲った集中豪雨被害に移っていきました。しかし私はその第一報に率直に思ったのです。『ほう、とうとうやったか。それは良かった ! 』。

 宮里藍(24)にとって、米ツアーに参戦して4年目でやっと掴んだ栄冠でした。
 エビアン・マスターズ(フランス、エビアン・マスターズGC)で、プレーオフの末S・グスタフソン(35-スウェーデン)を破り、83試合目で悲願の初優勝を果たしたのです。
 試合後のインタビューで、「大変嬉しい。小さい時からこの瞬間を夢見ていました。それが実現しました」と喜びの声を語っていました。そして「この4年間は自分にとっては貴重なものでした。これまで支えてきてくれた皆さんに感謝し、喜びを分かち合いたいと思います」とも。

 今まで誰しも思ったことでしょうが、米ツアー4年目83試合目での初優勝は、とにかく長かったと思います。米ツアー参戦前の、国内では向うところ敵なしの10代の宮里にとって、米ツアーで結果を出すのにそんなに時間はかからないと思っていたからです。
 しかし国際レベルともなるとその壁は意外にも厚く、宮里は常に飛距離に引け目を感じていたようで、事実昨年は243.2mの101位。相手のドライバーに圧倒され飛距離を欲しがり、力んでフォームを崩し曲げてしまうことが多々ありました。
 それが今年は256.5mで37位と飛躍的にアップしました。お尻の筋力アップのため、オフの間下半身を中心に筋トレに励んだことなどが実を結んだようです。

 加えてスイングをしながら打球音だけを聞く練習も続けたそうです。これが感覚を鋭くし集中力を高めるトレーニングにもなったようです。事実その成果は飛距離だけではなく、ドライバーのフェアウエーキープ率21位(75.2%-昨年は66.9%の91位)にもハッキリ表れています。
 さらにパッティングの打ち方も変えたようです。従来のラインを読み、構えて素振りをしてから打つスタイルから、今は素振りをせずにストロークするようにしたところ、その分迷いなく宮里のリズムが崩れないそうです。
 これらの地道な努力が実を結び、今年は14戦で1回の予選落ちもありませんでした。

 実は私は、(今の男子プロ・石川遼(17)も似たようなものですが)各マスコミから追いかけ回されていた頃の宮里藍は、あまり好きではありませんでした。見るからに小憎らしい小娘という印象だったのです。
 その後ほぼ同世代か少し若い、横峯さくら、上田桃子などの可愛い系が国内で人気急上昇していき、逆に米ツアーで苦しむ宮里はすっかり影が薄くなっていました。女子プロのタレント化の波に私もすっかりはまり、気がついたら「さくら頑張れ ! 」「桃子頑張れ ! 」になっていました(笑)。

 しかし私が密かに宮里藍を見直すことになったのは、図らずも米ツアーでの彼女の不遇時代なのでした。米ツアーに出続け、何度トライしチャレンジしてもその都度分厚い壁に阻まれる。しかし見たところ(内心どうだったかは分かりませんが)宮里はめげたり、くさったりしていないようでした。私はそれを見て『何とも見上げた根性だ ! 』と改めて感心したのです。
 またいくら勝利から見放されても、テレビに映る彼女の目からは強い力を発しているようで、『この娘(こ)は大丈夫。きっといつか望みを遂げるだろう』と思っていました。

 話は変わって。私は30代前半の頃横浜駅近くに営業所のある、小中学生向けの教材の訪問販売営業に飛び込んだことがあります。研修期間「アイス・ブレーク」という有意義な言葉を教えてもらいました。
 私のような営業のズブの素人にとって、初めて「成約(お客との契約成立のこと)」を得ることの難しさを、分厚い氷をぶち破るということで、アイス・ブレイクだと言うのです。いざ強制的に横浜、川崎市街の営業に出されてみて、そのことを実地で痛感させられました。(その営業体験はなかなか思い出深く有意義でした。いつかまた体験記を綴れたらと思います。)

 今回の初優勝は、宮里藍にとってまさに「アイス・ブレイク」だったのではないだろうかと思われるのです。これまで米ツアーで優勝した(国内開催を除く)のは、樋口久子、岡本綾子、小林浩美、福嶋晃子の4人だけだそうです。いずれも錚々たるメンバーです。宮里もこれで5人目として、その仲間に加わったわけです。
 宮里は、今回の優勝で「大きな何か」を掴んだのではないでしょうか。私が思いますに、宮里はこれをきっかけに、米ツアーで優勝を重ねていき、前の4人より凄いツアー実績を残すのではないでしょうか。
 今後とも注目して見続けていきたいと思います。今後とも頑張ってくれ、宮里藍 !

 (大場光太郎・記)

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