« 総選挙あれこれ(6) | トップページ | 薬物汚染の拡がりを憂う(12) »

薬物汚染の拡がりを憂う(11)

 酒井事件、押尾事件という両薬物事件について、今週末注目すべき動きがありました。

 まず酒井事件についてー。
 酒井法子(本名:高相法子-38)が、拘留期限である28日覚せい剤取締法違反(所持)の罰で東京地検に起訴されました。また酒井被告は、覚せい剤を使用した疑いでも追送検されており、同地検は捜査継続中で9月中に追起訴する方針です。
 南青山の自宅マンションから押収された覚せい剤は0.008gという微量なものでした。これは大粒の塩10余粒分相当くらいの量です。そのため「こんな微量では起訴は難しいのでは?」とする専門家もいました。しかし酒井本人からの具体的供述が得られたこと、さらには夫の高相被告が逮捕された現場に立会い、警察から出頭を求められながら立ち去り以後数日間逃亡したことを重くみて、起訴に踏み切ったものと推測されます。

 起訴を受けて、酒井の所属事務所である芸能プロダクション・サンミュージックは、相沢秀禎会長と相沢正久社長らが同日都内で会見し、酒井被告とのタレント契約の解除(解雇)を正式に発表しました。
 酒井が14歳から、25年間も見守り続けてきて肉親以上と言ってもいい“育ての親”である相沢親子にまで見放されたかっこうです。しかし会見の中で相沢社長は、「反社会的行為は決して許されるべきものではなく、断腸の思いですが解雇します。…まずは深く反省してほしい。へたに手を差し伸べない方がいい」と述べながらも、「本人に更正の意思がみられた段階で、相談に乗ることはやぶさかでない」とも述べました。また同社長の父である相沢会長は、「裏切られたという気持ちと、何でこうなったのかなと思います。廃人になる前に自分のことを考えて更正してほしい」と、“親心”をにじませながら鎮痛な面持ちで語りました。

 そもそも一連の酒井事件にあって、サンミュージックは終始つんぼ桟敷に置かれていたような感じです。不確かな情報では、酒井本人から電話連絡があったのは出頭直前の1度だけというし、酒井の継母、逃亡を手助けしたとみられる富永保雄、酒井の弁護人、更には警視庁からも、連絡や問い合わせはまったくなかったようです。このことも、相沢親子が無念さをにじませた要因かもしれません。

 ところでこの事件に関しては先週末あたりから、上記の建設会社「トミナガ」社長・富永保雄(71)のインタビューが各テレビ局で繰り返し流されています。その中で保雄は、酒井被告が覚せい剤を使用していた事実を「まったく知らなかった」と言っています。しかしこれは酒井被告の、「失踪は覚せい剤を抜くためでした」という供述と明らかに矛盾します。
 富永保雄は高相被告が逮捕された現場に、酒井とともにいて酒井とともに立ち去っています。なおかつ自分が所有する東大和市のマンションに匿ってもいます。その後の隠れ家となった箱根の別荘は、保雄の兄の元弁護士・富永義政(75)所有のものです。

 知らなかったはずがないのです。それのみか酒井の逃亡を手助けし、尿や毛髪から覚せい剤の痕跡を抜く方法を指南したのも、富永保雄または兄の富永義政元弁護士であることは明白です。
 とにかく失踪以後、酒井をがちがちに取り囲んでいたのは「富永一族」です。酒井の夫である高相祐一被告の弁護人と、酒井被告の弁護人は同一人物です。「みやび法律事務所」(東京都港区虎ノ門2-5-20)の榊枝弁護士です。同法律事務所を設立したのは、保雄の兄の義政元弁護士です。同元弁護士は、5,468億円という巨額負債による大型倒産で話題になった「麻布建物」の資産を隠匿し、公正証書原本不実記載の疑いで逮捕され、弁護士資格を剥奪されたいわくつきの人物なのです。
 そしてこの「富永一族」のバックにいるのが、M元総理と言われているのです。M元総理は、ここでも「後見人気取り」ということでしょうか?

 富永保雄がこの時期に、(顔は出さずとも)のこのこ出てきたのは、押尾、酒井両事件の決着が見えた、自分が逮捕されるようなことはもうない、と判断したからなのでしょう。それにしてもよくもまあ「善人づら」出来るものです。「本当のワル」とはああいうものなのでしょう。公共のメディアを使って、臆面もなく「自分は何のやましいこともしていない」と言い切れるのですから。世の中をナメ切っています。とても常人の神経ではありません。良心がとことん曇っていないと、とてもああはなりません。

 それに言いたいのは、ああいう発言を放送してしまうテレビ局の倫理の問題です。押尾、酒井両事件は密接に関連し合っていて、誰が陰で糸を引いていたかなどおおよその構図は、各局とも皆分かっているはずです。それを百も承知で、富永保雄に免罪符を与えるような、愚にもつかない「戯れ言」を述べさせる。
 とにかく今「日本の中枢」は、どこもかしこも腐り切っています。こんな腐り切った国が滅亡しなかったことは、古今東西例がありません。  

 (大場光太郎・記)

|

« 総選挙あれこれ(6) | トップページ | 薬物汚染の拡がりを憂う(12) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。