総選挙あれこれ(3)
きょう8月18日総選挙が公示されました。解散から投票日まで総選挙史上最長の選挙戦も、後残すところ12日間です。
今回の選挙のテーマはハッキリしています。「政権交代、イエスかノーか?」。実にこの一点に絞られます。もし今回の選挙で政権交代が実現すれば、約60年間も続いた自民党一党支配にピリオドが打たれます。この国に本当の意味での議会制民主主義が根付き、「政治後進国」の我が国も、遅ればせながら先進国の仲間入りが出来ます。我が国の政治、社会、経済は大きく変わることになります。それは江戸幕府の大政奉還にも匹敵するような、歴史的出来事であるのかもしれません。
今後の12日間で形勢がどう動くのか分かりませんが、現時点までの各種世論調査では、民主党の圧倒的優位を示しているようです。麻生首相はじめ自民党首脳は、「選挙戦を長引かせれば長引かせるほど、わが党に有利に働く」と読んでいたのでしょう。しかしとんだ読み違いだったと言うべきです。実際はその逆で、序盤は断然有利と見られていた自民党大物議員たちですら、日が経つにつれて小沢戦略による民主党のアイドル女性候補に急追され、今や青息吐息のようなのです。
‘07年の参院選では、新人の姫井由美子が「姫の虎退治」のフレーズで、片山虎之助をを破りました。今回も各地で、大物議員打倒を掲げる女性候補者たちのキャッチコピーが有権者に受けているようです。
例えば「エリのクマ退治」。これは長崎2区の久間元防衛相に対する、福田衣里子のケース。また「姫のシオ干狩り」。これは愛媛1区の塩崎元官房長官に対する、永江孝子のケース。そして極めつけは「美女のサメ退治」。石川2区の森元首相に対する、田中美絵子のケースです。森氏はかつて「ノミの心臓」ならぬ「サメの心臓」と揶揄(やゆ)されたことをもじったもののようです。
それ以外にも、福田前首相(群馬4区)、海部元首相(愛知9区)、与謝野現職大臣(東京1区)、古賀元幹事長(福岡7区)、武部元幹事長(北海道12区)、中川元幹事長(広島4区)、町村元官房長官(北海道5区)、深谷元大臣(東京2区)、中川元酩酊大臣(北海道11区)、赤城元バンソウコウ大臣(茨城1区)など、苦戦を伝えられる大物議員が大勢います。もし仮に首相・幹事長経験者が落選などとなると、自民党史上前代未聞の汚点として残ることでしょう。
結果がどうなるにせよ、自民党議員たちをこのような窮地に陥らせたのは、麻生首相の優柔不断です。孫子の兵法には「戦いは巧遅より拙速を旨とすべし」とあります。麻生首相にとってベストのタイミングは、就任直後の支持率50%以上の時だったでしょう。そうすれば議席減は確実としても、自公政権は引き続き維持出来たことでしょう。しかし麻生首相はその時ですら、解散をためらって選挙から逃げたのです。
もし仮に国家的な緊急事態に見舞われた場合を想定してみても、一国のトップリーダーには迅速かつ正しい「決断力」が強く求められます。解散総選挙をめぐってばかりではなく、就任後の幾多の政策決定に当たって、麻生首相には「決断力の欠如」がままみられたのではないでしょうか?「ブレる総理」というフレーズが、そのことを如実に物語っていると思います。
「政権交代。イエスかノーか?」はまた、「麻生政権存続。イエスかノーか?」の選択でもあります。
(大場光太郎・記)
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