薬物汚染の拡がりを憂う(19)
酒井法子が保釈されて謝罪会見を開いた夜のフジテレビ『ニュースJAPAN』で、コメンテーターの箕輪解説委員が印象深いことを述べていました。それはおおむね次のとおりです。
「覚せい剤など薬物を使用する者は自分で自分の体を蝕んでいく、いわば自業自得なのだから仕方ないだろうというような見方もあります。しかし本当にそれでいいんでしょうか。よく考えていただきたいのです。薬物の売買で吸い上げられた収益は、結局は暴力団の重要な資金源になっていくのです。それは一体いくらくらいになるかといいますと、何と年間4,800億円にもなるんです。それが次の犯罪のために流用されていくわけです。それを考えると、たかが薬物くらいいいだろう思って入手する者は、そういう犯罪に知らず知らずのうちに加担していることになっているのです。このようなことを自覚して、薬物には決して手を出さないでいただきたいのです」。
今まで漠然としか感じていませんでしたが、改めてはっきり言われて『なるほどなあ』と納得させられます。
なお余談ながら。私は最近は夜の報道番組といえば、もっぱら『ニュースJAPAN』だけです。これは何も同番組が取分けひいきなのでも、滝クリ(滝川クリステル)がお気に入りだからでもありません。同番組は短時間で、その日の主なニュースをコンパクトに伝えてくれるのでありがたいのです。
余談の余談ながら。斜め45度の女王・滝クリは、25日(金)で7年間務めた同番組を降板しました。最後の挨拶ではだいぶウルウルしていました。今後はフリーとして活躍の場を広げていくもようです。
末端まで闇流通されている薬物は、売買によって結局は闇社会に吸い上げられていっている構図です。そういえば押尾学の事件でも、政治家や財界人と共に、西麻布の怪しいクラブ「エーライフ」や押尾の保釈金を都合したパチンコ業界のドンなど、闇社会の影がちらついていました。当然といえば当然のことで、薬物と闇社会はいわば切っても切れない関係にあるわけです。
ここ数年覚せい剤の押収量は年々増加の一途をたどっています。それだけ、薬物による暴力団への資金流入も増加していっていると見るべきなのかもしれません。
これまで本シリーズで見てきましたとおり、旧自民党政権下では政官財の癒着構造に加えて、さらに捜査、取り締まり当局や政治家と暴力団、闇社会との癒着もまた見られたのでした。これではとても薬物汚染の実態解明もましてやその根絶も出来はしません。
しかし今回政権交代が起こり、民主党中心の鳩山連立政権がスタートしました。そこで鳩山新政権の下で「薬物問題」はどのような展開を見せていくのか、少し検証していくことにします。
本シリーズ(12)で述べましたとおり、民主党のマニフェストに「麻薬、薬物対策」という項目があり、その中で<省庁横断的な薬物取締体制を強化し、薬物の供給源の根絶に取り組む>と述べてあります。私は各党のマニフェストを仔細に検討したわけではありませんが、おそらくマニフェストの中で「薬物対策」をきちんと打ち出しているのは民主党だけなのではないでしょうか。薬物一つ取ってみても、ここまで踏み込んだ主張が出来るのは、同党が闇社会との癒着がないからだと思われます。
その意味では自公政権よりは大いに、この問題に対する取り組みが期待出来るものと思われます。
この政策を主導するのが民主党の「麻薬対策プロジェクトチーム(PT)」で、メンバーは既に30人ほどいるそうです。PTの座長は、三井わきお衆議院議員(北海道2区選出)で、同議員は薬剤師の資格も持っているそうです。その三井議員は抱負を次のように述べています。
「薬物問題は日本の国家存亡の危機というべきレベルまで深刻化しています。関東信越厚生局麻薬取締部は、表面化していない薬物事犯は現実の30倍もあり、約50万人が薬物に手を染めていると言っているんです。これは私の持論ですが、PTの活動は“国家対策”に格上げし、国家戦略局内にチームをつくるべきと考えます」。
将来的には、PTを菅直人国家戦略相直属組織に。そうなれば暴力団をも含めた「薬物業界(?)」に対する宣戦布告モードがより鮮明になることでしょう。民主党全体が本当に薬物問題を「国家存亡の危機」と捉えているのなら、先の話ではなく今すぐにでも是非そういう組織化を進めてもらいたいものです。
いずれにしても新政権下で三井座長のPTなどがまず真っ先に考えいるのは、やはり一番深刻だと思われる芸能界の薬物汚染の実態解明、そこから密売ルートの洗い出しなどでしょうか。前回は少しおちょくり気味に「現警視庁幹部と元幹部の手打ち式」などと表現しましたが、過日の警視庁と音事協の会合は、そのような新政権の取組みを見越した上での協議だったのかもしれません。
しかしここまで本シリーズを進めてきた私としては、何より先に迷宮入りしそうな押尾事件の全貌解明を真っ先に進めてもらいたいと思います。三井議員はじめメンバーらも、押尾事件の全容やどの政治家などから圧力がかかって、今の藪の中的状況に到っているのか、私などよりはずっと詳しく掴んでいるはずですから。その気になれば警視庁にハッパをかけることだって出来るのではないでしょうか。
薬物問題でどれだけ「脱官僚依存」「政治家主導」が発揮されるのか。今後の成り行きが注目されます。
(大場光太郎・記)
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