『天地人』について(14)
久しぶりでNHK大河ドラマ『天地人』についての感想記事です。前回の(13)記事以来ずいぶん間が空いてしまい、ドラマは第27回「与六と与七」(7/5放送)から第35回「家康の陰謀」(8/30放送)まで進んでしまいました。
その間、千利休(神山繁)の死、朝鮮出兵、淀殿(深田恭子)の捨丸(後の豊臣秀頼)出産、関白秀次の死、上杉家の越後から会津への国替え、そして前回の太閤・豊臣秀吉(笹野高史)の死と、めまぐるしい展開を見せました。
この何回かはさすがの私もあまりケチのつけどころなく、それなりに楽しんで観ていました。「天地人 おもしろくない」検索フレーズもここのところ、皆無ではないもののだいぶ減ってきています。
やはりポイントは、いよいよ「関が原合戦」へとなだれ込む手前の、緊迫した戦国絵巻がメーンステージであることだと思われます。それに絡めて、上杉景勝(北村一輝)、直江兼続(妻夫木聡)の上杉主従の激動の世への対処、苦慮ぶり。また秀吉亡き後いよいよ勢力を増しつつある徳川家康(松方弘樹)と、それを必死で食い止めようとする石田三成(小栗旬)のつばぜり合いなどを描いているのが面白いのだろうと思います。
上杉藩は秀吉の命により、父祖伝来の地・越後を後にし会津へとやって来ました。北の伊達政宗、南の徳川家康両勢力の牽制のため、百二十万石に加増されてです。私の郷里(出羽の国・置賜地方)も旧領地だった上杉藩の米沢減封まで後少しであることも、いっそう興味を引きつけられる要因です。
会津への国替えに当たって、上杉家筆頭家老とは言え直江山城守兼続に出羽・米沢三十万石が、豊臣家から与えられたのは異例中の異例と言えます。兼続は上杉藩にあっても名門の出ではありません。むしろ父親は下っ端役人だった可能性すらあります。なのに三十代後半という若さでの異例の栄達。戦国末期の群雄割拠の時代にあって、直江兼続の政治的力量、軍事的才能、人間的器量がいかに群を抜いていたかが推し量られます。
何回か前から、直江役の妻夫木と三成役の小栗は同時に口ひげをつけての演技となりました。それにより二人とも、だいぶ役の貫禄と風格が増して感じられます。
ところで今進行中のドラマでは、妻夫木兼続と小栗三成とが「差しで」対面するシーンが度々あります。これは史実がどうであったのかは別として、ほぼ同年代の気鋭の役者同士、互いが役者としてのプライドを賭けてのぶつかり合いとの感もあり、なかなか興味深いものがあります。
話は変わりますが、当ブログでこのところ「天地人 小栗三成の演技」といった検索フレーズがふえています。3日の検索フレーズランキングでは、「天地人 小栗三成主役の方が良い」が第1位になりました。
その対面、対決の場面では、主役の妻夫木兼続もなかなか迫真の演技です。しかし私も客観的に両者を比較するに、小栗三成の方によりいっそうの凄みを感じるのです。どうも小栗の演技力は妻夫木に勝っているなあ、主役を食っちゃってるなあ、と感じられるのです。ドラマは「関が原合戦」まで間近です。それ以降小栗旬はドラマから退場となるわけですが、何となく残念な気がします。
ところでNHK総合テレビで、「トップランナー」という番組があります。各分野の第一線で活躍している今最も「旬」な人物をゲストに迎え、司会者とゲストとの対話などを通してその人物像により深く迫っていこうというような企画番組です。
本5日未明の同番組ゲストが小栗旬だったのです。私はたまたまですが、終いまで観ました。それまで小栗は、何となく今売れっ子の生意気なアンちゃんタレントという印象でした。しかし今回の番組を通して認識を改めさせられました。とにかく小栗旬は役者としてプロ根性が凄そうなのです。こと演技に関しては、ストイックなまでに精進努力しているようです。『何とも見上げた役者根性だ。コイツはまだまだ伸びるぞ』と唸らされました。(ただし小栗にも例の疑惑がないではないが…。)
ドラマは「天下分け目の関が原」に向けて、ますます白熱していくことでしょう。家康役の松形弘樹の、誇張された老獪な狸爺(たぬきじじい)ぶりも堂に入っています。小栗三成いびりの迫真の演技もさすがです。
(以下独り言)ところで、これも今旬であるはずの「清純派女優」長澤まさみ(初音役)の出番が極端に減ってしまったのはどうしてだ?長澤は体調不良なの?それとも長澤に関して、NHKは何か重大情報をかぎつけたのかなあ?
さてまさみちゃんのお友だちでもある深キョンは、準主役級の淀君役。大阪夏の陣までは出てもらわなければなるまいし…。でも結局何だかんだ言って、大河ドラマや紅白クラスの「大物」タレント・歌手は全員セーフということなのか?
(大場光太郎・記)
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