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薬物汚染の拡がりを憂う(24)

 今月下旬は薬物事件で世間を騒がせてきた、押尾学、高相祐一、酒井法子3被告の、「初公判ラッシユ」の感があります。21日にはその先陣を切って高相被告の初公判が開かれました。
 そして23日は、今回の一連の事件の発端となった(と私が思っている)、押尾被告の麻薬取締法違反(使用)の罪での、初公判が開かれました。高相被告の場合にも、舞台となる東京地裁前には、傍聴席を手に入れようと1500人以上の人たちがつめかけたようですが、たった20人の傍聴券を手に入れるために、今回はそれを上回る2232人もの人たちが押し寄せ、日比谷公園の方から地裁まで長蛇の列だったようです。

 さすがに世間の注目の高さを思わせられます。これは私のブログなので私的なことを述べますが、当日は業務の都合上記事更新ができませんでした。その代わり昨年10月記事『10月はたそがれの国』をトップ表示としました。こういう場合は通常訪問者が減ることを覚悟しなければなりません。昼頃管理面を確認したところ、案の定通常以下の出足でした。
 ところが夕方所用から戻って確認したところ、当たり前に記事更新している日を上回るほどの訪問者になっていたのです。「押尾効果」というべきで、やはり多いのは過去の『薬物記事』。押尾学の初法廷が開かれたのは午後1時半からだったようですが、テレビでそのもようが報道され出したのか、午後3時過ぎから急にアクセスがふえ始め夜の9時頃まで続きました。結局この日は、何もしていないのに100人を軽く越える訪問者となりました。

 以上、押尾事件がいかに世間的注目度が高いかの一端としてご紹介しました。過去の薬物記事には、さまざまな検索フレーズでアクセスしてこられます。しかしなぜか、その名前をマスコミでは一度も報道されていないはずの、「森元総理の長男」「森祐喜」が圧倒的に多く、肝心の「押尾学」などを軽く抜く勢いです。
 これはネット情報などにより、いまだ明かされていない押尾事件の核心を、既に多くの人が知って関心を持っているからなのではないでしょうか。

 どうも同事件が起きた六本木ヒルズレジデンス一室には、政界ジュニアや金メダルアスリートたちがいたらしい。そのことをもみ消す政治的な圧力、経済界、警察検察ОB、闇社会からの圧力もあったらしい。しかしそれらのことは一般報道では何も明らかにされてこなかったのです。
 警察、検察当局あるいは各マスコミが、死亡した田中香織さんの遺族や国民の「真相を」知る権利にいつ応えるのだろうか?今回の初公判で真相はどれだけ明らかになったのでしょうか。

 押尾被告は黒の背広にネクタイ姿、髪は短く刈り込み、その所々に31歳とは思えないほど白髪が目立ちました。ふてぶてしいようでいてさすがに、今回の事件では押尾自身も相当の心身的ダメージを受けているということなのでしょう。もうこうなったら、事件の真相を洗いざらいぶちまけてしまった方が、すっきりし楽になるはずです。そこで法廷内の押尾の口から、あっと驚くような爆弾発言でも聞かれるかと思いきや。
 残念ながら、そんなことはあり得るはずもなく。既にニュースなどでご存知のとおり、検察側はかなり厳しく押尾を追及したとはいうものの、これまでの報道で知った範囲を越える事実は何も明らかにされませんでした。押尾はこの事件の真相や闇を墓場まで持っていくつもりなのでしょうか。

 その結果初公判ながら、検察側は1年6ヵ月の求刑という軽いもの。それに対して、弁護側は当然執行猶予を求めて本日の公判は終了。来月2日には、もう判決が出されるというのです。私は刑法はあまりよく知りませんが、2年以下の求刑の場合はまず執行猶予付きで結審となるケースがほとんどだそうです。押尾の麻薬使用罪も間違いなくそうなるのでしょう。

 こんな「あいまい法廷」そして「大甘求刑」にとうてい納得出来ないのが、田中さんの両親です。ご両親は初公判のためにわざわざ岐阜から上京したようです。そして母親は前から「真相を知りたいので、裁判を傍聴したい」と希望していたそうです。それに対して大問題の麻布警察署員から、「現場が混乱するから、行かないでくれ」と強く釘をさされたというのです。
 「ふざけんなよ。麻布署」ではないでしょうか。母親が現場に行くことによって、混乱というよりはマスコミを通して国民により広く注目される。そうなると麻布署の諸々の不手際や闇にも関心が集まることになる、それは困るので慌てて止めに入ったということなのでしょう。
 しかし父親は傍聴出来たようです。マスコミ関係の誰かが手に入れた傍聴券を譲られたのでしょうか。父親は法廷を出るなりのマスコミ取材で、「どうしてもっと早く救急車を呼んでくれなかったのか」と、無念と怒りに声を震わせて訴えていました。
 そのようすを見た国民視聴者は、ご遺族への同情の思いを新たにしたと同時に、「空白の3時間」を含めて多くの謎を解明してくれよ、と改めて思ったのではないでしょうか。
 
 それでなくても、10/27号「FLASH」が衝撃的なことを述べています。全裸死体で発見された「田中さんの体から、押尾被告を含む複数の男性の体液が検出された」というものです。事件現場となった六本木ヒルズレジデンスの一室では、浴室の状況などから事前に田中さんがシャワーを使用していたとみられ、同体液はそれ以前のものではないとのことです。これは田中さんの体に付着した微物のDNA検査や、肝臓など臓器の検査など科学的捜査の結果明らかになったものだそうです。
 このような新事実が明らかになりつつあるのに、今法廷での検察当局の追及は押尾と田中さん相対でのことのみに終始していて、まったく手ぬるいとしかいいようがありません。核心にはいつまで経っても届きそうにないのです。

 田中香織さん自身、生前クラブの同僚に、「私は覚せい剤も大麻もエクスタシーも何でもやったわ」と話していたそうです。今回の事件は確かに自業自得、田中さんにも責任がなかったとは言い切れません。
 しかし田中さんは間違いなく、変死体で発見されたのです。それを「事件性なし」で済ますのなら、日本は本当に「暗黒国家」です。そんな警察いりません。今回はこれで結審するとしても、保護責任者遺棄致死罪での再立件は是非すべきです。それを契機として密室で本当は何があったのか、「複数の男性の体液」が発見されたのであればそれは誰と誰のものだったのか。捜査当局はそれらのことを明らかにする責任があると考えます。

 (大場光太郎・記)

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コメント

大場様。。。わかりやすい読みやすい記事で今回も色々考えさせられました。
芸能界も元々裏社会に通じる物であったとは言え。。。ひど過ぎますネェ。

投稿: sunday | 2009年10月26日 (月) 07時06分

sunday様
 またのコメントありがとうございます。「わかりやすい」とのお言葉に心を強く致しました。そうであるためには、私自身が書く内容を広く深く知っていることが不可欠ですので、大変難しいことでもあります。
 本日はまた酒井法子、のりピーの初公判の日です。やはり世間的には酒井事件が一番関心が高いようで、テレビでも特番を組んでいるようですね。さてどんな証言が飛び出すことやら、楽しみではあります。私も近々に同公判のもようなどを記事にしたいと思います。
 しかし一番肝心なのは何と言っても、押尾事件の闇、謎の解明です。そのために捜査当局がこのままうやむやにしてしまうようなら、場合によっては真相解明のための「国民運動」くらい起こすべきだと思います。当ブログがそのささやかな一助となれればと思います。
 ところでいつぞや貴ブログ訪問しました。アメーバブログに変えられたようです。何かコメントをしようと試みましたが、うまくいきませんでした。どうしてなのでしょう?また再チャレンジしてみます。

投稿: 大場光太郎 | 2009年10月26日 (月) 13時38分

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