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『カムイ外伝』を観て

 17日(土)夕方久しぶりで映画を観てきました。観たのは『カムイ外伝』、今評判の映画のようです。上映館はいつもの、小田急線海老名駅近くのサティ2階の「ワーナー・マイカル・シネマズ海老名」です。
 同映画館では、喜ぶべきかどうなのか60歳以上はシニア扱いで、通常料金の半額で一映画が観られます。前回からそうなったようなのですが、言い忘れていました。格安料金なのですから度々来館してもよさそうなものですが、前回トム・ハンクス主演の『天使と悪魔』を観たのが6月上旬。あれから4ヵ月も立ってしまったわけです。なかなか時間が取れないものです。

 もう10月も下旬に間近いどんよりと曇った、どことなく侘しい感じのする秋の1日でした。2、3日前から土曜日夕方は映画でも観てこようと思っていたものの、どうもイマイチ気分が乗りません。しかしこの日を逃せばまたいつの日になることやら。それに観た感想を早速ブログ記事として載せたいし。
 窓口で「一般の方でよろしいんですよね?」と受付嬢。「いや60です」と私。それではと、私の顔をちらっと見ながら、しかし身分証の提示も求めず格安料金で。その上何と、本日はシニア優待日だそうで、ドリンク無料券が1枚ついてくるわで。その券で同じフロアーの売店でペプシをもらい、何となくトクした気分になりました。
 現金なもので、『よしっ。近いうち次は「ヴィヨンの妻」でも観に来るか』と思いながら、通路を通って『カムイ外伝』が上映される1番スクリーンに向かったのでした。

 同映画館では国内外の映画を常時15作品くらい上映しています。その中には『20世紀少年(最終章)ぼくらの旗』『さまよう刃』『私の中のあなた』『ATOM』などとある中で、何で『カムイ外伝』を観る気になったのでしょう。
 やはり私が若い頃発表されて大評判だった白土三平の原作劇画の印象が強かったせいだと思われます。といっても、先日の『つげ義春「ねじ式」』記事で少し触れましたが、漫画をあまり読まなかった私は、当時同劇画を読みふけっていたわけではありません。たまに近くに漫画雑誌があった時、読んだくらいなものです。
 私の記憶ではやはり『カムイ外伝』ですが、最初に1964年(昭和39年)から1971年(昭和46年)まで「月間漫画ガロ」に連載された時のタイトルは『カムイ伝』だったようです。

 「ガロ」という漫画雑誌を、今回『ねじ式』ではじめて知ったところをみると、私があの頃時折り目を通したのは、やはり「週刊少年サンデー」に不連続で掲載されたという『カムイ外伝』の方だったようです。
 元々の『カムイ伝』の方は、第2部を1988年(昭和63年)から2000年(平成12年)まで「ビックコミック」誌に連載。少しややこしくなりますが、その前1982年(昭和57年)から1987年(昭和62年)までは『カムイ外伝 第2部』を同誌が連載したようです。
 原作者の白土三平は「カムイ伝は第3部まである」と、同作品第2部の最後で読者に告げたそうです。しかし今日に至るも第3部は出されておらず、心待ちにしている「カムイファン」は多いようです。

 『カムイ伝』は、17世紀江戸時代の、さまざまな階級の人間の視点から重層的に紡ぎ上げられた物語。「カムイ」とは主人公である忍者の名前。旧来の漫画にはみられない武士、浪人、百姓、非人、商人などさまざまな群像が入り乱れる骨太のストーリーが特徴です。時代小説に比しても遜色ない時代漫画路線の礎を築いたものとして、高い評価を得ているようです。
 そして『カムイ外伝』の方は、『カムイ伝』から主人公の一人であるカムイのみを取り出して描かれた、言ってみれば「別伝」のような作品です。

 この世の最下層の非人部落に生を享けたカムイは、「自由を求めて生きたい」そのためには「強くなりたい」と、忍者の道に入ります。ところが『カムイ伝』で既に抜忍(忍者から抜けること)してしまい、追忍(抜忍を追う立場の忍者のこと)から執拗に追いかけられることになります。村々などで数々の事件に遭遇しますが、カムイは変移抜刀霞斬り(へんいばっとうかすみぎり)や飯綱落し(いずなおとし)といった必殺忍法などの技を使い、そのつど切り抜けながら終わりのない旅を続けていくというストーリーです。  (以下「続」につづく)

 (大場光太郎・記) 

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