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薬物汚染の拡がりを憂う(21)

 押尾学被告の事件が新たな展開を見せ始めています。
 まず押尾被告自身が、警視庁に任意出頭して既に数回事情聴取を受けているもようです。7日には現在住んでいる東京府中市の父親のマンションから出てくる押尾の姿を、フジテレビ系が報道しました。同日正午過ぎのことで、押尾は黒いパーカーのフードを被り、マンション廊下をうつむき加減に歩いているようすが映し出されていました。押尾はそのまま警視庁に出向き聴取を受け、同日午後3時過ぎ帰宅したもようです。

 保釈までの拘留期間に調べは十分についているはずなのに、何で今さら?と釈然としないものがあります。しかし今回捜査を担当しているのは、あの泣く子も黙る警視庁捜査一課とのことです。もちろん聴取の焦点は、六本木ヒルズレジデンスの一室で全裸で変死した、元銀座ホステスの田中香織さんに関することです。何しろ8月2日午後、MDMA(合成麻薬)服用により田中さんが苦しみだしてから119番通報するまで、瀕死の田中さんを3時間も放置し死に到らせたのです。早々と「事件性なし」として、その後ろくに捜査をしてこなかったことがおかしかったのです。

 押尾保釈後の、田中さんの親からの「警察は何も知らせてくれない。娘の死をもっと調べてほしい」との訴えは警察批判として大きく報じられました。また業を煮やした遺族は、法廷の場で真実を明らかにすべく民事訴訟を検討中ともみられています。
 警視庁としても、それらの遺族感情や事件解明を望む国民世論を無視できなくなり、ようやく重い腰を上げて再捜査に踏み切ったものと思われます。

 今回の聴取によって警視庁は、変死した田中さんの保護責任者遺棄致死罪または過失致死罪で、押尾を立件するものとみられています。それについては、現場の状況から判断していずれの罪も立件は難しいのでは?とする司法関係者や、「単なる警察のポーズなのでは?」という見方もありました。
 しかし捜査一課は今回は本気モードのようです。というのも、押尾被告と共に、押尾の連絡を受けて現場に駆けつけた、エイベックスの元マネージャー2人に対しても事情聴取が行われているからです。そしてこの2人は、保護責任者遺棄致死容疑やレジデンス玄関前の植え込みに田中さんの携帯を隠した器物損壊、証拠隠滅容疑などで、近々逮捕されるともみられています。

 そうなると押尾の初公判前の再逮捕、立件も十分視野に入ってきます。しかしエイベックス社に関しては、元社員マネージャーを逮捕しただけで済む問題でしょうか?というのも、押尾に呼び出されて駆けつけた現場の状況は、一介のマネージャーが処理できる範囲を越えていたと推測されるからです。当然2人はエイベックスの上司に逐一状況を報告し、その指示の下で行動したと思われるのです。そうすると、エイベックスの組織全体として事件の隠蔽を図った可能性が出てくるのです。

 ということは、エイベックス社長・松浦勝人の責任まで問われかねない大問題です。しかし事情通の間では、この件でもトカゲの尻尾切りで終わるだろうとみられています。なぜか?このような非常事態発生の時の備えとして(?)、エイベックス社には元警視総監・井上幸彦が顧問としており、その他にも元検事総長・松尾邦弘や元東京地検検事・牛島信が天下って在籍しているからです。「官僚の天下りの弊害」が、この件でも端的に見られるのです。

 捜査一課は、田中さんが勤務していた銀座のクラブのママや同僚からも、当日の田中さんの足取りや押尾と田中さんの関係、誰が同クラブに押尾を連れてきたかなど背後関係についても、かなり詳しく調べているもようです。
 そんな中同クラブの経営者とみられる人物から、新たな証言が得られたようです。それによりますと、田中さんの大親友の女の子が2日夜に亡くなる直前の田中さんから電話をもらっていたというのです。

 それは「いま六本木ヒルズに押尾学といるんだけどやばい。助けてほしい。いますぐ来て」という内容。その親友が六本木に向かう途中、再び田中さんから電話があり、彼女は既にロレツが回らない状態で、苦しそうに次のように話したそうです。「押尾に(携帯)電話を隠されたの(それで今まで連絡できなかった)。『警察に電話するなよ。救急車も呼ぶなよ。絶対にバカなことはするなよ』と(押尾に)脅されて怖かった。でも(具合が悪くて)もうダメかもしれない」。
 もしこれが本当なら、保護責任者遺棄致死など通り越した鬼畜の所業というべきなのではないでしょうか?  

 (大場光太郎・記) 

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