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時の話題(1)

 酒井法子の初公判、民放テレビ各局はこぞって過熱報道をしました。しかし期待したほどの視聴率は稼げなかったようです。例えば、TBSの「ひるおび ! 特別拡大スペシャル」は5.9%、テレビ朝日の「ワイド!スクランブル拡大SP」は前半が7.6%、拡大部分が6.7%、日本テレビの「ミヤネ屋」は第1部が8.1%、第2部が12.0%。「目標は2ケタ」という各ワイドショー関係者の思惑は外れたかっこうです。
 8月上旬の逃走劇から、逮捕、保釈、謝罪会見などを生中継で追い続け、軒並み2ケタ台で「のりピー特需」だっただけにどうしたことなのでしょう?

 実は視聴者のワイドショー的関心は、もう別の事件に向かっているようなのです。そうです。今一番ホットなのは都内豊島区の34歳の女の「結婚詐欺事件」なのです。報道で明らかなように、既に複数人の死亡が確認されています。そしてこの奇っ怪な事件がさらにどこまで拡大するか分からないため、余計人々の関心を集めているわけです。
 女の名前は木嶋佳苗(きじま・かなえ)。少し調べただけでも、まさに「毒婦」と呼ぶしかないとんでもない女です。

 そのうち当ブログで、『近世毒婦列伝』というシリーズを組んでも面白いかな?と思いますが、過去名だたる毒婦が登場しました。今回はそのさわりだけでもご紹介しますとー。
 まず有名なのは何といっても、昭和初期の伝説的毒婦・阿部定(あべ・さだ)です。1936年(昭和11年)5月18日愛人の石田吉蔵を殺害、のみならずその局部を切断し逃亡。あまりの猟奇的事件に当時としては珍しく号外が出たほどでした。
 次が小林カウ。同女は埼玉県生まれで、44歳の時愛人と共謀して夫を殺害。その後別の男と共謀して、1960年から61年(昭和35、6年)にかけてホテル経営者夫婦らを次々に殺害。世にいう「ホテル日本閣事件」を起こし、1970年(昭和45年)死刑となりました。戦後初の女性死刑執行者でした。

 平成に入ってからはご存知のとおり、1998年(平成10年)7月25日和歌山市園部地区の「毒物カレー事件」によって4名を死亡させた林眞須美。それに2006年(平成18年)秋田の藤里町で連続児童殺害事件を起こした畠山鈴香が、記憶に新しいところです。
 今回の木嶋佳苗の事件を探ってみますと、木嶋は歴代の毒婦たちをもしのぐような「稀代の毒婦」として後世に残るほどのものなのかもしれません。これもシリーズ化となるかどうか、私なりに調べがついたら(笑)近々にも記事として公開したいと考えております。
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 次は、大河ドラマ『天地人』の石田三成役で、主役の妻夫木聡を食っちゃった感のある小栗旬に関する話題です。以前にも『えっ。小栗旬が映画監督 !?』記事で述べましたが、小栗の初監督映画がいよいよ本決まりになっているようです。映画のタイトルは『SURLY SOMEDAY』で来春公開予定だそうです。何しろ小栗の初監督作品であるだけに、ファンの関心は高そうです。
 その中でも注目されるのは出演陣の顔ぶれです。まず井上真央、上戸彩、小西真奈美は決まりのようです。そして現在スケジュール調整中なのが、親友の藤原竜也そして常盤貴子、妻夫木聡、水嶋ヒロなど。もしこのような顔ぶれが揃えば、けっこう豪華キャストというべきです。

 ところで上記キャストのほとんどがノーギャラだそうです。『えっ。この計算高い今の世に、何で?』と思うところですが、理由は「小栗の性格のよさ」に惚れこんで集まった仲間だからというのです。
 小栗は一見尖がって取っつきにくい感じですが、いったん仲間になると男女を問わずとことん悩みを聞いてくれる、そんな一面があるとのこと。真夜中に自転車で駆けつけて、悩み事を聞きにくることもあるといいます。意外と根は「いいヤツ」なのかもしれません。

 小栗旬については、『天地人』の石田三成役で関が原そして三成処刑と、次第に増していった凄みのある演技ですっかり見直してしまいました。役者としての今後が楽しみな上、今度は映画監督にチャレンジです。(ただ「薬物」で問題を起こさなければいいがなあ、と願うばかりです。)
 映画がどのような出来なのか、観てもいないのに何ともコメントのしようがありません。しかし以前の記事でも述べましたように、あの若さ(26歳)で「監督として映画を作りたい」という想いは、人一倍強いものがあるようです。今回の映画はそんな想いが結実した結果だと思われます。その「想い」そのものが一つの才能であるともいえます。
 今から公開が楽しみです。

 (大場光太郎・記)

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