« 薬物汚染の拡がりを憂う(28) | トップページ | 市橋容疑者は生きてたの !? »

かなえの殺人レシピ(1)

 前書き 

 今最も世間の注目を集めているのは、9月に結婚詐欺容疑で逮捕された木嶋佳苗の事件です。既に報道されているとおり、ゆうに1億円を越すとみられている複数の結婚詐欺以外に、その後同女が関係した6人もの男性が相次いで怪死していたことが判明、にわかに関心を集めているのです。
 
 最新情報では、この連続殺人事件でも再逮捕に向けていよいよ詰めの段階に入ったとみられています。一時は物的証拠に乏しく立件は難しいのでは?ともみられていたものの、ここにきて新たな状況証拠も浮かんでくるなど、捜査は大詰めに向けて急展開しているもようです。
 もし連続殺人事件として立件されれば、誰かが言ったように「日本犯罪史に残る事件になる」のは間違いないとものと思われます。

 当ブログでも10月29日『時の話題(1)』記事で、木嶋佳苗のことは少し触れました。そして同記事は、先日の『日々雑感(7)』記事で紹介しましたように、当ブログ開設以来の驚異的訪問者数を記録しました。これは、ピーク時の押尾事件や酒井事件をも上回る関心の高さと言うべきです。
 私としては意外と扱いが難しい事件のように思われ、木嶋被告が自身のブログ『かなえキッチン』で紹介していたような、見事な腕さばきでこの事件を料理する自信はありません。しかし「乗りかかった船」というものです。蛮勇をふるって、何回かシリーズ化してこの事件を私なりに探ってみたいと思います。

 なお本シリーズの「タイトル」につきましては、より多くの関心を引くためにいろいろ考えてみました。「平成毒婦結婚詐欺事件」「平成毒婦連続殺人事件」「かなえ殺人料理日記」…。しかしどうも今ひとつピンときません。
 そんな中、たまたま「木嶋佳苗」でグーグル検索したところ、その中に「【殺人レシピ】木嶋佳苗の『かなえキッチン』」というサイトがありました。なかなかシャレたネーミングです。いろいろ考えても決まらないもので、これをちょいと拝借して、結局『かなえの殺人レシピ』に決めました。(なお拝借するからには、同サイトに飛べるようにしようと同サイトにアクセスを試みました。10月31日作成のようですが、「お探しのページは見つかりませんでした。」が表示されアクセス出来ません。)

 そう言えば、アメリカの往年の名ドラマ『刑事コロンボ』の中に、『殺人処方箋』というのがありました。これは同ドラマをシリーズ化する前の作品で、言ってみれば『刑事コロンボ』ドラマの原点とも言える作品です。
 精神科医として有名なレイ・フレミングは、彼の患者である若い女優ショーン・ハドソンと愛人関係になります。やがてそれは婦人のキャロル・フレミングに知られることとなり、「夫としての義務を果たさないなら離婚し、スキャンダルを公表する」と脅されます。実はフレミング医師は、キャロルの莫大な財産目的で結婚したものであり、離婚など到底出来ない相談なのでした。

 そこでキャロルには死んでもらうしかないと考え、愛人のショーン・ハドソンをそそのかして、強盗を装った殺人を計画、実行します。すべては九分九厘うまくいくかと思われた、その矢先。お決まりの、ロサンゼルス市警・刑事コロンボの登場です。
 ポンコツの愛車に乗って、よれよれのコートを着て風采のあがらないコロンボは、最初から『怪しい』とにらんだフレミングに、先方の迷惑などとんとお構いなしでことあるごとにその前に出没します。そして次第に同医師を追いつめ、高い知能を有するフレミング医師が行った完全犯罪のアリバイを突き崩す。そんなストーリーでした。

 私は大の「刑事コロンボファン」で、NHKで放送されたのも、後に日本テレビで再放送されたのも観ました。またその後ビデオ化されたものも7本ほど持っています。その中にはこの『殺人処方箋』も含まれています。『構想の死角』『黒のエチュード』『ロンドンの傘』などと並んで、シリーズ中の最高傑作の一つだと思います。

 よく一般的に「高知能の人間は詐欺犯に、低知能犯は窃盗犯に」などと言われます。いずれその「生い立ち」のところで述べることになろうかと思いますが、木嶋佳苗は郷里(北海道別海町)では優秀な生徒として、教師からも一目置かれる存在だったようです。
 結局才能が歪んだ方向に向かってしまいましたが。結婚詐欺によって、舌先三寸で世の何人もの男どもを手玉に取り、1億円以上もの金を巻き上げた知能は相当のものと見なければなりません。その上、物的証拠をほとんど残さず人を何人も殺し、埼玉県警など取締当局を手こずらせているわけですから。 

 話が思わぬ方向に脱線してしまいました。同ドラマの場合、医師だから「殺人処方箋」。
 木嶋佳苗の場合は、かつて専門学校で料理を専攻したほどの大の料理好き。関係した男たちが同女の作る料理を絶賛するほどの腕前だったようです。その集大成として昨年から始めた「かなえキッチン」は、同女の「料理」の紹介、そのレシピの公開などが主な内容だったようです。
 同ブログは、セレブな雰囲気をかもし出したシャレた構成になっていました。木嶋にとって同ブログは、獲物の男を釣るためのかっこうの罠だったわけです。そんな木嶋佳苗の犯罪のタイトルとしては、やはり『かなえの殺人レシピ』がふさわしいのかな?と思います。

 (注記) その後調べましたら、「殺人レシピ」の出典はどうやら今年8月中旬頃放送の、テレビ朝日ドラマ『新警視庁9係』第6話:『殺人レシピ』だったようです。その他にも1999年TBS月曜ドラマスペシャルで『真行寺華子の殺人レシピ』という2時間ドラマがあったようです。なのに、すみませんねぇ。『刑事コロンボ』などという古いものを持ち出したりして。
 ただ一言弁解させていただければ。両ドラマ特にTBSドラマの方のタイトルは、『殺人処方箋』からヒントを得、後年のテレビ朝日のドラマは、TBSドラマのタイトルをさらに借用したということなのではないでしょうか?

 (大場光太郎・記) 

|

« 薬物汚染の拡がりを憂う(28) | トップページ | 市橋容疑者は生きてたの !? »

日々のこと」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 薬物汚染の拡がりを憂う(28) | トップページ | 市橋容疑者は生きてたの !? »