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薬物汚染の拡がりを憂う(29)

 27日午前東京地方裁判所(以下「東京地裁」)において、覚せい剤取締法違反(使用、所持)罪の高相祐一被告(41)の判決公判が行われました。
 判決は「懲役2年、執行猶予4年(求刑2年)」というものでした。これは「実刑になるのでは?」「実刑は回避できても“保護観察処分”が付くのでは?」という事前の大方の予想を覆す、「大甘判決」でした。

 判決文の中で稗田雅洋裁判官も認め、暗に再犯の危険性を予測しているにも関わらずです。初犯とは言え高相被告は、「20歳の頃から(覚せい剤を)常習していました」「妻の酒井法子にも勧めました」と自ら供述しています。人生の半分以上を覚せい剤常習者として過ごしてきたのです。薬物の専門家が言うように、いかに法廷内で「今後覚せい剤ときっぱり縁が切れますか?」「はい」と誓ったとしても、そう簡単に断ち切れないのが「覚せい剤常習者の特殊性」なのです。通常常習者が断ち切るのに必要とされる期間は、「常習期間の3倍」の年月だそうです。
 そうすると高相の場合は、(現在の年齢)41+(常習期間)21×3 = 104。つまり、高相が104歳というべらぼうな年齢まで生き続けて、やっと覚せい剤と縁が切れるということです。高相被告の場合は、それだけ「再犯率」が極めて高いということなのです。

 東京地裁は、今以上の芸能界さらには社会全体の薬物汚染の拡がりを食い止めるためにも、「実刑」もしくは「保護観察処分付き」とすべきだったのではないでしょうか?そういう社会的な影響効果を果たして考慮していたのか?同地裁の見識が問われかねない判決だったように思います。

 この判決は、一足お先に今月9日「懲役1年6月、執行猶予3年」の判決が出ている、妻の酒井法子被告(38)の今後にも重大な影響を及ぼしかねないと見る芸能関係者もいます。同関係者は「これで酒井法子との離婚も状況が厳しくなった」と言っています。刑が軽いものであるだけに、以前から「酒井とは夫婦関係を維持していきたい」と言っている高相が、今後それを強く主張する可能性が高いからです。
 ほとんどの薬物の専門家が、「夫婦で常習している場合は再犯の可能性が著しく高まる」、したがって「離婚して互いに別々に厚生の道を歩んだ方がいい」と忠告しているのです。泥沼の「離婚闘争」にならないことを祈るばかりです。

 高相のことはこれくらいにして。今度は酒井法子の近況についてです。
 酒井法子は、既報のとおり現在都内南青山の酒井名義のマンションに住んでいます。そしてこれも予定通り、群馬県高崎市に本部がある「創造学園大学」のソーシャルワーク学部に入学しました。今月18日には学園本部に初登校しています。
 「のりピー入学」とあって同大学には、入学の問い合わせが殺到しているといいます。ここ数年間厳しい学校経営を強いられてきた同大学にとっては、大変な「のりピー効果」というべきです。そのため大学側は「福祉を学んでいただき、音楽療法の専門家としてもご活躍されるよう応援します」(同大学学長室)と大変な厚遇ぶりです。

 その上驚くべきことには、酒井が早くも『創造学園大学ELDホームページ』で“広告塔”として登場しているのです。それはネットを使った「E.L.D」という講義システム(e-ラーンニング)の紹介ページです。酒井が利用するのもこのシステムで、大半がパソコンを通した自宅学習で、リポート提出により単位を取得し、卒業まで4年程度かかるというものです。
 とにかくこのシステムの紹介ページで「酒井法子さんも学んでいます !」と大宣伝し、動画サイト「You tube」内の大学チャンネルのリンクを掲載しているのです。(注 現在同ホームページは、【酒井法子さん映像掲載について】というタイトルで、以下酒井入学関連についてコメントしています。また同タイトルクリックで動画にも入っていけます。)

 「酒井法子オリエンテーション」と名づけられたこの動画では、オリエンテーション風景のスライドショーと、酒井の音声メッセージを聴くことが出来ます。その中で酒井は、「皆さん、一緒に学びましょう」などと、女優時代と変わらない明るくハッキリした口調で、判決後初めてとなる肉声を披露しています。
 動画は29日未明現在再生回数176,000余回とかなり注目されているものの、ネット上では「やっぱりかわいい」といった声がある一方で、「執行猶予の身で広告塔になっていいのか」という厳しい見方もあるようです。

 既報のとおり同大学を卒業すれば、准介護福祉士の資格が与えられ同時に介護福祉士国家試験の受験資格を得ることが出来ます。しかし仮に介護福祉士試験に合格しても、厚生労働省の定めるところにより執行猶予が解けてから2年間、つまり今後5年間は実務には従事できません。それでは向こう5年間、資金的余裕はあまりないと見られる酒井法子はどうするのでしょう?
 ある芸能プロ幹部は、「元々介護福祉士の話は二次的なもので、芸能界復帰が本質ですからねぇ」と、冷ややかな見方を示しています。

 酒井には、事件によってCMスポンサーやレコード会社との間で損害賠償が発生しており、1億円以上酒井が支払う方向で話が進んでいるもようです。たとえ数年先介護の仕事に就けたとしても、介護士は“薄給”として有名です。介護関係ではとても支払える額ではありません。そのため芸能関係者の間では、酒井の芸能界復帰が囁かれているのです。
 例えば。都はるみなどがそうだったように、酒井も何かと面倒見の良い元所属事務所のサンミュージックに復帰するのでは?芸能界復帰は来年春ごろでは?いやいくら何でもそれでは早すぎるだろう、大学を卒業して世間の心証が良くなった数年先ではないのか?といったような具合です。

 中には「アジア進出」という見方も根強くあるようです。中国国営テレビの中国中央テレビは判決後、酒井法子を「玉女から毒女に転落し、同情されている」と報じたようです。「玉女」とは玉のように美しい女性のこと、「毒女」とは薬物に染まった女の意味だそうです。
 ともあれ酒井は今なお中国では、高倉健や山口百恵と並ぶトップスターであることに変わりないようです。そこで「酒井は十分ビジネスになる」と踏んでバックアップしようとしているのが、「台湾マフィア」や「香港マフィア」だというのです。例えば香港では酒井で何十億、何百億の金になるというのです。酒井サイドとしてもおいしい話です。いずれにしてもアジア進出計画は、既に水面下でサンミュージックや富永保雄にも話が来ているようです。

 また酒井本人に直接関係はないことながら。何とも気の早いことに、「のりピー事件」が映画化されることが決定したというのです。これは芸能リポーター梨本勝の事件後の著書『酒井法子 隠された素顔』を原作とした映画で、タイトルは『刹那(せつな)』。同事件を題材にしたもので、週刊誌の女性記者が主人公。実際のドキュメンタリー映像も交えたドラマとのことです。事件発覚は8月でしたが公開は来年1月とのこと。映画の製作スパンとしては異例の短さです。“ブーム”が去らないうちにと、現在急ピッチで制作が進行中のようです。(商魂たくましい業界では、今後「押尾学事件」「木嶋佳苗事件」「市橋達也事件」などの映画化、テレビドラマ化も検討中と見られています。いやはや。)
 何でも一時は酒井事件のテレビ視聴率が、「紅白」を超えるものだったそうです。国民のただならぬ注目を浴びた酒井法子の、アイドルからトップ女優に上り詰めたタレントの“転落”ドキュメンタリー映画、さて今度はどのくらいの関心を集めるのでしょうか?

 (大場光太郎・記)

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