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薬物汚染の拡がりを憂う(41)

 押尾学、年明けにも3度目の逮捕か

 28日は押尾学(31)の再拘置の期限の日だったはずなのに、何の動きもみられない、かといって保釈されたという報道もない、その後どうなってるんだ?と思っていました。しかしこれは各マスコミが伝えなかっただけで、同日東京地検は麻薬取締法違反(譲渡、譲り渡し)で東京地裁に押尾学を起訴したもようです。
 さらに警視庁捜査1課は、田中香織さん(当時30)が押尾から渡されたMDMAを服用後に異変を起こした際、適切な措置を怠ったとして、保護責任者遺棄容疑で年明けにも3度目の逮捕をする方針を固めたということです。

 また東京地検は同日、麻薬取締法違反罪で泉田勇介容疑者(31)を起訴しました。起訴状などによりますと、押尾被告は7月31日、六本木ヒルズレジデンスB棟2307号室で泉田被告からMDMA約10錠を譲り受け、8月2日同室で田中さんにその一部を譲り渡したとされています。
 同課によりますと、田中さんは押尾学と一緒にMDMAを服用した後、午後6時過ぎけいれんなどの異変を起こし、異変発生から約3時間後の午後9時過ぎ、現場に駆けつけた関係者が119番通報するまで田中さんを放置したということです。

 泉田被告が押尾被告へのMDMA譲渡を認めていることなどから、捜査1課は田中さんの死亡につながったMDMAを押尾被告が用意したことが裏づけられたと判断し、田中さんの保護責任を放置したとして、保護責任者遺棄容疑で立件する方針を固めたとみられるのです。
 一方東京地検は、田中さんの携帯電話を棄てた証拠隠滅罪で遠藤亮平容疑者(28)を略式起訴し、これを受けて東京簡裁は同日罰金20万円の略式命令を出しました。遠藤に対しては、さらに追及すれば押尾と同罪の保護責任者遺棄罪にまで持っていけるはずなのに、何という軽い裁きかと思ってしまいます。これ一つ取ってみても、関係各機関は押尾事件の間口をなるべく大きくしないで、早く終息させたがっていることがうががえるようです。

 ともあれ押尾学は起訴されましたが、逃亡のおそれも考えられるだけに保釈はとても無理で、このまま年末年始は東京湾岸署の拘置施設で過ごすことになりそうです。
 しかし問題は、この先この事件がどれだけ解明されるかです。押尾が田中さんにMDMAを渡した、それを田中さんが勝手に服用して勝手に死んだ。しかし押尾の罪は罪だから保護責任者遺棄罪までは問いましょう。それで万事解決、それから先は何も無し、などということにはしてもらいたくないものです。

 一部情報では、この事件に関して問題の森祐喜が年明けにも事情聴取か?とも囁かれています。これがもし事実となれば、捜査1課の「逃げ得は許さない」という決意が少しは本物であったと評価してよいと思われます。そして何より、これまでの「押尾学と田中香織という2人だけに起きた事件」ということから、新たな思わぬ関与者が加わることになり、事件そのものが大きく新展開することになります。
 ただこの事件については、これまでも「芸能界の大物逮捕か」あるいは「大物逮捕か」「大物政治家逮捕か」などと噂になっては、そのつど立ち消えになってきました。森祐喜の事情聴取が、単なる憶測でなければよいがなあと思います。

 どうやらこの事件に対する取り組み方では、警視庁内部でも大きく2つの勢力があるようです。一つは芸能界や地元闇社会との癒着が深く、これ以上この事件の真相を明らかにしたくない勢力。そしてもう一つは、そういう癒着がなく真相解明に意欲的な勢力です。それが互いに綱引きをしているようなのです。そのことが、この事件の捜査が遅々として進まない印象をもたれることにつながっているようです。
 しかし本来警察内部に、一部の黒い社会と癒着があることがそもそもおかしいわけです。そのような「暗黒警察」的な体質を根本から改めるためにも、この事件の全容解明が不可欠だと思われます。

 ところで一部専門家からは、押尾被告の処分として「保護責任者遺棄罪ではなく、事は悪質でもっと重い“傷害致死罪”あるいは“過失致死罪”が適用されてもおかしくないケースだ」という声も挙がっています。
 いずれにしても押尾被告は、このまま拘置され続け、さらに実刑が確定して長い年月の服役が続くかもしれません。そうなると唯一事件の真相を知る押尾学は、改めて『何でオレだけが…』と思うことでしょう。

 刑法の専門家は、「懲役8年くらいが妥当なのでは」と見ています。押尾は当分実社会には出てこられない可能性が大なのです。1、2年といった短期間の服役ならば、真相をぶちまけた場合シャバに出てから命を狙われる危険性があるとしても、それだけの長期服役ともなるとその心配もなくなります。押尾被告にはもうこの際、この事件の真相を何もかもぶちまけてもらいたいものです。何と言っても、それが事件解明への最も有効な突破口となるわけですから。
 そしてそれが、亡くなった田中さんへの贖罪であり、罪滅ぼしだと思うのです。

 (大場光太郎・記)

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