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薬物汚染の拡がりを憂う(30)

 押尾学、再逮捕へ !

 一連の薬物事件の核心である「押尾事件」、先月の判決公判後ぴたっと情報が途絶え、肝心の「保護責任者遺棄致死罪」での立件はもうないのか、と半ば絶望的な気分になっていました。そんな折り、4日警視庁は押尾学(31)を田中香織さんにMDMAを渡した「麻薬取締法違反(譲渡)」容疑で逮捕状を取りました。

 押尾学は今年8月2日、港区六本木6丁目六本木ヒルズレジデンスB棟2307号室で、MDMAの錠剤を若干量飲んだとして起訴され、11月2日「懲役1年6ヵ月、執行猶予5年」の有罪判決を受けて確定していました。
 警視庁捜査1課の今回の逮捕状は、それに加えて押尾学は同室で変死した田中さんにMADAを渡したというものです。押尾学は同日午後2時半頃から、田中さんと「2人で」室内にいましたが、司法解剖の結果田中さんの血液から相当量のMADA成分が検出され、捜査1課は田中さんの死因を「薬物中毒死」と見ています。

 押尾はこれまでの同庁の調べや公判で、「MADAは田中さんからもらった」として譲りませんでした。事件発生直前押尾が田中さんに送った「来たらすぐいる?」というメールをめぐる、公判における検事との際どいやり取りは『本シリーズ(28)』で既に述べたところです。しかし判決の際、裁判官からは「MADA使用がどのような経緯で行われたのかについての被告の説明は不自然で信用しがたい」と指摘されていました。
 警視庁ではその後の捜査の結果、押尾学は以前から数人の女性に「MADAを渡していた」事実を突き止め、今回の再逮捕となったもようです。

 同時に警視庁は、押尾からの連絡を受け現場に駆けつけた、元エイベックス社員で押尾のマネージャーについても、田中さんの携帯を同マンション玄関前の植込みに遺棄した容疑で逮捕状を取るなど、田中さん変死の前後現場に駆けつけた関係者数人についても取り調べを行うものとみられます。
 よく考えてみれば「警視庁捜査1課」は、専門は「殺人の捜査」です。薬物事犯だけなら、何も麻布警察署に代わってその捜査1課がわざわざ出張ることもないわけです。これは当然その先の、田中香織さんへの「保護責任者遺棄致死罪」での立件を視野に入れているのでなければおかしいのです。それについては、「年内にも立件か」ともみられています。

 今回の件を受けて岐阜の実家の父親が、「とにかく娘の死の真相を明らかにしてほしい」と再度訴えていました。遺族感情としてはすべてこれに尽きるでしょうし、同事件に関心を持つ多くの国民の気持ちも同じです。
 捜査1課は「逃げ得は許さない」と、威勢のいいことを言っているようです。もちろん押尾学の罪状は、とことん暴かれてしかるべきです。しかし先に述べましたように、捜査当局は2307号室には、「田中さんと押尾学の2人がいた」としていることが引っかかります。逆に事件発生当初、同密室には「2人しかいなかった」と断定しているようにも思われるのです。あくまでも「押尾単独の犯行」に限定して捜査し、それ以上は深入りしない方針のようなのです。

 しかし当ブログでも何度も述べてきましたとおり、事件当初押尾以外にかなりの確率で、森元総理の長男の森祐喜や金メダリストの北島康介がいたのではないか?と疑惑の目を向けられているのです。それに田中さんの遺体からは、押尾を含めた「複数の男性の体液」が検出されたというではないですか。
 「逃げ得は許さない」というのなら、なぜ森や北島へ捜査の目を向けないのでしょう?またヒルズ内に複数の“やり部屋”を提供していた、野口美佳の責任はどうなるのでしょう?
 彼らの「逃げ得を許す」ということは、やはり背後に大きな圧力を感ぜずにはおられないのです。 (以下次回につづく)

 (大場光太郎・記)

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