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かなえの殺人レシピ(14)

 佳苗は28歳の時「オークション詐欺」で逮捕されていた

 上京して主に都内目黒区で転居を繰り返した後、木嶋佳苗が次に借りたのが板橋区徳丸のマンションでした。マンションは55㎡の2LDK。
 同マンションの不動産関係者は語ります。「‘02年に入居した時は“ピアノ講師”だと話していた。大学生の妹さん(首都圏の音大に通っていた三女)と2人で一緒に暮らすということで、シーズー犬も一匹連れていました」。
 当時佳苗は27歳。しかし服装は地味で若々しさはなく、パッと見は40代の中年女性に見えたそうです。当時の佳苗をよく見かけたというマンション住人は、「どことなく陰気な感じがした」と話しています。

 不動産関係者は続けます。「(入居後)半年くらい経ってから、月13万5千円の家賃を滞納気味になった。最大で4ヵ月溜まったこともある。催促するとお詫びの手紙がポストに入っていたことが何度かあり、文章はしっかりしているものの、会うと目を合わせず逃げるような人だった。一度は保証人の父親に電話をして振り込んでもらった」。
 高校の卒業文集に「嫌いな人 不潔、貧乏、バカ」と書いた佳苗でしたが、定職にも就かない東京での“漂流生活”から、佳苗自身が「貧乏」に追い込まれていくことになります。「貧すれば貪す」とは言うけれど、佳苗の場合は「貧すれば“詐欺”す」になってしまいます。

 そんな中佳苗はネットオークションで詐欺をはたらき、その事実が発覚して逮捕されたのです。その「オークション詐欺」の次第は以下のとおりです。
 佳苗は早くからネットを活用していたとみられます。‘01年1月ネットのオークションサイトで「パソコン売ります」と告知をして、八丈島に住む男性に偽名の口座に10万円を振り込ませ、結局パソコンは送らなかったというものです。佳苗は似たような手口で、短期間に都合120万円を荒稼ぎしていたのです。

 その事実が発覚して、‘03年3月佳苗は警視庁に逮捕され、「懲役2年6ヵ月、執行猶予5年」の有罪判決を受けています。当時佳苗は28歳でした。
 上記関係者は続けます。「明るくて対照的な妹さんから、“姉が出てくるまで住まわせてください”と言われ、契約解除はしませんでした。彼女が執行猶予をもらって出てくると、手紙をよこしたんです。“疑いが晴れました。ご心配をおかけして申し訳ありませんでした”などと丁寧な字で書かれてありました」。「しかしその後も家賃の滞納が続いたため、“退去してほしい”とお願いすると、‘06年10月に転居しました。“実家に帰ります”と言うことでした」。

 以下はマンション住人の話です。「ピアノ講師として入居してきたようです。講師らしく落ち着いた感じでした。入居当初は普通の体形でしたよ」。それが時の経過とともに、佳苗はどんどん太っていくことになります。その変わりようは分かりやすかったようです。ネットオークションの履歴を見ますと、‘01年にはMの服、‘02にはLの服、‘03年にはLLの服。詐欺を常習とするようになってから“実入り”がよくなり、家賃の支払いには当てずにもっぱらグルメ三昧に走っていったということでしょうか?
 住民はまた、「ネット詐欺で逮捕された時は太っていました。ネットでパソコンや服を売買していたようで、ゴミ捨て場にダンボールを捨てていた。置いちゃいけない日なのにダンボールをドッサリ捨てるものだから、近所でトラブルになった。話し合いにも応じなかった」と、徐々に反社会的傾向を強めていった佳苗の当時のようすを語っています。  (以下次回につづく)

 (大場光太郎・記) 

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