« 遠山に日の当たりたる | トップページ | 続・小沢土地問題と押尾事件 »

小沢土地問題と押尾事件

 この年末から年始にかけて、最近とみにその存在感を増しつつある民主党小沢一郎幹事長(67)周辺に、慌しい動きが見られたようです。
 まず小沢幹事長自身の政治的な動きとしては、12月29日夜与党3党の幹事長、国会対策委員長らを集めた会合で、沖縄県の米軍普天間基地の移設問題をめぐり、小沢は同県内の下地島などに訓練の一部を移す案に言及したことが波紋を広げています。

 「下地島には空港があるんだよな」と指摘したというものです。もちろんその心は、『だったら普天間の移設先として下地島も候補に入れてもいいんじゃないの』というものでしょう。確かに同島には民間航空会社が離着陸などの訓練に使用する3000m級の滑走路が既にあるようです。その上無人島でもあり、貴重なサンゴ礁を破壊しないでも済むわけだし、移転先としては好都合ではあるようです。
 しかし実は自民党時代辺野古を移転先として決定する以前、同島も候補地として名前が挙がったのですが、何らかの問題があって(ひょっとしてゼネコン利権だけの問題?)最終的に辺野古案になったのでしょうから、肝心の頑ななアメリカ政府が「オー 、ベリーグッド ! “シモジジマ”でOKね !」と言ってくれるのかどうか。

 もっとも発言した小沢自身実現に向けた課題が多いことは百も承知で、「真意は時間稼ぎにあるのでは?」との観測も流れています。
 この普天間基地移設問題は、鳩山首相が「針にラクダを通すほどの難しさ」と言い、菅国家戦略相が「4次方程式を解くような難しさだ」と述べたとおり、解決には関係閣僚、与党3党、沖縄県民、アメリカ政府の4者を相手にしなければならないわけで、解決には相当の紆余曲折、各方面との難交渉が待ち構えていることでしょう。

 また小沢幹事長は、元旦の午後に都内世田谷区深沢の私邸に国会議員らを招き恒例の新年会を開きました。菅副総理、平野官房長官、原口総務相、川端文科相、中井国家公安相らの閣僚を含む、166人もの国会議員が訪れたそうです。
 総選挙があった昨年は開かれず2年ぶりです。あまりの来訪者の多さに、新人議員は第1部、ベテラン議員は第2部に分けて行われました。同会で小沢は、今夏の参院選での民主党の単独過半数獲得への意気込みを表明しました。
 以上はどれも、小沢一郎の絶大な力を見せ付けるような出来事です。

 それに対して小沢一郎は、キナ臭い問題も越年させています。それは元旦の読売新聞による、
   「小沢氏から現金4億円受領」石川議員供述
という見出しからも如実にうかがえます。これはかいつまんで述べれば、
 小沢一郎の資金管理団体「陸山会」が2004年に購入した土地の代金を政治資金収支報告書に記載しなかった問題で、土地代金に充てられた現金4億円について、同会の事務担当者だった石川知裕衆院議員(36)(民主)が東京地検特捜部の事情聴取に、「小沢先生に資金繰りを相談し、現金で受け取った」と供述していることが、関係者の話で分かった。
というものです。特捜部は、05年の4億円についても同じようなケースだった可能性が高いとみて、調べを進めているもようです。

 もしこれが本当なら大変なことです。小沢はかつて同土地購入をめぐる問題について、「資金のことは聞いていない」などと述べていました。しかしこの供述で小沢本人の関与が初めて明らかになったことになります。
 これは事と次第によっては、小沢一郎の幹事長辞任のみならず、国会議員辞職、その先の「小沢逮捕」もあり得る重大問題です。
 そうなると、誰が見ても「小沢あっての民主党」であり「小沢あっての現政権」であるわけですから、鳩山政権にとってはメガトン級の大衝撃となることでしょう。せっかくの政権交代は振り出しに戻り、今夏は「衆参ダブル選挙」も考えられ、結果悪夢の「自公政権返り咲き」も現実味を帯びてきてしまいます。

 小沢一郎は、元旦早々のそんなすっぱ抜き記事についても先刻ご承知のことでしょう。しかし新年会の席上ではその問題には一切触れず、何事もなかったかのように「今月も半分以上、地方に行っていることになると思う」と語り、参院選に向けた地方行脚を月内にも本格化させる意向を明らかにしました。
 小沢にはこの深刻な問題を切り抜けるための、何か秘策でもあるのでしょうか?
 (以下「続」につづく)

 (大場光太郎・記)

|

« 遠山に日の当たりたる | トップページ | 続・小沢土地問題と押尾事件 »

時事問題」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 遠山に日の当たりたる | トップページ | 続・小沢土地問題と押尾事件 »