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異常な検察とマスコミ(2)

 小沢土地問題への執拗な追及は、「旧勢力」の最後の悪あがき?

 それにしても政権を支える与党幹事長の疑惑を暴き立て、連日煽り立てて報道するなど前代未聞のことです。自民党政権時代はついぞ見られなかった光景です。ここにこそ東京地検あるいは大マスコミの民主党政権に対するスタンスが透けて見えてくるのです。
 つまり東京地検やマスコミ各社のトップ連中は、いまだ政権交代を認めていない、民主党政権を認めていないということです。政権交代を選択した「国民の意思」を無視しているのです。

 検察トップの思惑からすれば、捜査情報をマスコミにどんどんリークして報道させることによって、官僚主導根絶を宣言している小沢を牽制し、あわよくば政界引退に追い込もうとしているということなのでしょう。
 ある政界事情通はそのことを次のように言っています。「官僚組織と大マスコミは、戦後既得権益にどっぷり浸かってきた代表格です。特に検察は聖域だった。ところが小沢周辺は“検事総長を国会同意人事にする”“民主主義的な統制下に置く”と言い出している。検察の危機感は相当です。検察は霞ヶ関の代表という気にもなっているのでしょう。同じように、大マスコミは、テレビ・ラジオの電波を独占してきたが、民主党は独占を許さず電波をオークションにかけようとしている。既得権を奪われたら、大手メディアは存続の危機に陥る。地検も大マスコミも、何が何でも小沢一郎を葬りたいのがホンネです」。

 こうして地検特捜部は「関係者の話」として、気脈を通じている大マスコミに捜査情報をせっせと漏らし続けているのです。そもそもそんなことが許されるのでしょうか?
 10日(日)テレビ朝日の『サンデープロジェクト』に出演した、民主党衆院議員枝野幸男は弁護士の資格も持つ立場から、「国家公務員は“守秘義務”を負っています。東京地検の人間も国家公務員である以上、捜査の過程で知りえた情報を外部に漏らす行為は国家公務員法違反に相当します」と述べていました。
 言われるまで気がつきませんでしたが、これは重要な指摘です。法務大臣は早速樋渡利秋検事総長、佐久間達哉特捜部長を呼び出して厳重注意の上、小沢問題で各マスコミに捜査情報をリークし続けてきた地検「関係者」を突き止めさせ、国家公務員法違反で厳正に処罰すべきです。

 とにかく今回の一連の小沢問題は、明らかに東京地検の暴走行為です。考えてみれば「鬼より怖い」地検特捜部といえども、法務省に属する現鳩山内閣の一行政機関に過ぎないわけです。各行政機関は、行政府の頂点である“時の内閣”の方針に沿った業務を、粛々と果たして行くことが第一の任務であるべきです。
 それが現内閣の意向などまるで無視して、あろうことか内閣総理大臣や内閣を陰で支える与党幹事長の疑惑暴きに躍起になろうとは。国民にとっても悲願であった政権交代は果たしたものの、新政権が目指している「脱官僚政治」にはほど遠い、かえってあっちこっちの官庁で叛旗を翻している輩(官僚)がいるということを象徴するような出来事です。

 小沢一郎の最終目標は、「日本に政権交代可能な2大政党を根付かせること」にあると言われています。政権交代が起きないと、本当の意味での民主政治が育たないと考えているのです。それにはいったん既得権益を一掃する必要があるというわけです。
 はっきり言って、自民党は小沢が想い描く2大政党の一方たりえないのです。戦後50年以上もの長期にわたって、政官財と癒着してきた自民党が大きな塊りとして残ったままでは、小沢が目指す方向には向かわない。そこで自民党を完全に潰した後、健全な2大政党を創るためにもう一度“政界再編”を仕掛ける。これが小沢一郎の構想だとみられています。

 それは小沢だって、いくら18年前に自民党を飛び出したとは言っても、かつては田中角栄の秘蔵っ子、40代の若さで自民党幹事長にもなった男です。その間ずっと腐り切った自民党どっぷりだった連中よりはずっとマシとは言っても、「金権体質」の自民党的DNAが完全に無くなったと言えばウソになるでしょう。叩けばほこりくらい出てくるかもしれません。

 小沢一郎は12日党本部で記者会見し、土地問題について「大量の報道もあり、国民の皆様に誤解を与え、また大変ご迷惑、ご心配をおかけしていることを大変申し訳なく思っている」と陳謝しました。また「(捜査が継続中なので)今この段階で、個別のことについて私からいろいろと言うことは差し控えるべきだと思っている」と述べ、具体的な説明は避けました。
 時折り笑みもみせるなど、余裕綽々の会見だなという印象でした。同会見から、「小沢さんはこれで地検特捜部に勝ったね」という感想を漏らす民主党幹部もいたほどです。記者たちは「事情聴取に応じるんですか?」とうるさいほど問い詰めるけれど、特捜の恣意的捜査が濃厚な以上、私は事情聴取など蹴ってもいいくらいだと考えます。
 
 検察などの官僚組織、自民党、各マスコミなどの「旧勢力」が怖れているように、小沢一郎の構想力、破壊力、政治的力量は、おそらく今の時代のどの政治家よりも優れています。
 本当の意味での日本再生のために、“豪腕”小沢一郎にはやってもらわなければならないことが、まだまだたくさんあります。もし仮に小沢一郎なかりせば、「重し」を失った民主党のみならず、この国の政治状況、社会状況はたちまち大混乱に陥ることでしょう。それは日本の将来にとって、大きな損失です。
 
 東京地検も大マスコミも、鳩山献金問題、小沢土地問題と、これ以上「国民が選択した」新政権の足を引っ張り続けるようだと、そのうち本当に国民からそっぽを向かれてしまうことになるのではないでしょうか?

 (注記) 本記事は、夕刊紙「日刊ゲンダイ」記事などを参考にまとめました。
 
 (大場光太郎・記) 

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