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大鶴基成検事とは何者?

 週刊朝日2月/5日号が「検察リーク」を認め、その内容を明かした

 “小沢聴取”の直前『週刊朝日』編集部に、次のような情報が寄せられたと、同誌2月5日号が伝えています。ニュースソースは明かせないものの、東京地検特捜部の「関係者」とのことです。

 「小沢は、何があっても必ずやるよ。強硬派筆頭の大鶴(基成・最高検検事)さんは“証拠は揃った。あとは何でやるかだ”と話している。狙いは斡旋収賄だが、ダメでも政治資金規正法違反の“共犯”で挙げられる。脱税だってできるからね。ただ、最後は議員辞職と引き換えに手を打つという方向も残している…」。
 実はこの関係者は、先週も同誌に以下のことを漏らしていたそうです。「今捜査の指揮棒を振っているのは、特捜部長の佐久間(達哉)さんじゃなくて大鶴さん。大鶴さんは本気だから、弱腰の“上”に活入れて、石川逮捕にもってったんだ。石川は任意じゃウソばっか言ってたからな。(略)ゼネコンもベラベラ話している。石川もパクられて完オチだし。小沢も、もう完全にアウトだ。在宅でも何でも起訴して有罪にすれば、公民権停止で、もう議員などやってられない」。

 この地検特捜関係者によりますと、大阪、京都などの関西の各地検からも敏腕検事6人を呼び寄せ、さらに“小沢立件”に向け応援が増える可能性があるといいます。法務省や最高地検は、こうした現場の先走りをかなり気にしているが、「もうそんな段階ではない」と言うのです。
 同関係者は、「相手が民主党なんで、大鶴さんも法務大臣の指揮権発動の可能性もちゃんと視野に入っている。発動させないためにも、もっとマスコミを使って風を吹かせないと。場合によっては、国会に逮捕許諾請求を出さないといけないかもしれない」とも言ったそうです。

 以上はネットでは既にかなり出回っている情報で、当ブログはだいぶ出遅れた感じです。大鶴は最高検検事でありながら、「東北ゼネコンのことは検察内の誰よりも詳しい」として樋渡検事総長に直訴し、東京地検の次席検事として大鶴が指揮をとっていると言うのです。特捜部長である佐久間もトップとしての責任は当然ながら、大鶴の方が小沢捜査の実質的指揮者であることがうかがわれます。

 大鶴基成(おおつる・もとなり)とは何者なのか?1955年(昭和30年)大分県佐伯市生まれ。鹿児島の名門ラサール高校から、東大法学部へ。同学部卒業後、念願の東京地検検事へ。その意味では佐久間と同じく、絵に描いたような“赤レンガ組”(東大、京大卒の法務省官僚)エリートのようですが、以後しばらく福岡、大阪、釧路地検をドサ回り。転機が訪れたのは、1992年4月東京地検への異動。交通部長を経て05年には特捜部長に。

 以上の経歴では分からない、不具合な経歴が大鶴にはあるようです。
 元上司は、「自分の内面の弱さを隠すために権力をカサに着て取調べ、事件を作ってしまうという、大鶴の捜査手法を何度もたしなめた」と証言しています。「事件を作ってしまう」とは、まさに今回の小沢捜査そのもののようです。
 実際大鶴が過去に手掛けた事件として、ゼネコン汚職事件の「梶山静六ルート」で、上記どおりの見込み捜査で大失敗を犯しました。というのもゼネコン幹部から梶山に裏金が渡されたという筋書きを大鶴は描いて調書を作ったものの、実際は梶山に裏金は渡っておらず、ゼネコンの元幹部が個人的に着服していたのです。

 その事実が後で明らかになり、大鶴は“赤っ恥”をかいています。この事件で、大鶴の取調室からはいつも凄い怒鳴り声が漏れていたとの証言もあります。今回逮捕された石川議員らの取り調べも相当過酷のようです。
 今回の小沢土地問題では、水谷建設側は石川(当時)私設秘書と大久保(当時)公設第一秘書にそれぞれ5千万円ずつ渡したとされています。しかし逮捕された石川、大久保共にそれを否認、まして小沢一郎は完全否定です。以外と梶山ルートと同じパターンで、途中水谷の誰かが着服したんじゃないの?大鶴さんよォー。

 そんな大鶴が、部下の佐久間と手掛けたのが、「福島県知事汚職事件」です。当時これも大ニュースとなり連日報道されましたから、ご記憶の方も多いことと思います。あの時点では、今回と同じく「官報複合体」合作報道により誰しも福島県知事(当時)の佐藤栄佐久氏の有罪を疑いませんでした。
 しかしこれが実は、大鶴や佐久間らがデッチ上げた「冤罪」だったのです。結果検察側は、被告側の上告を持ちこたえられず、最高裁で佐藤元知事らの無罪が確定しています。同事件における大鶴らのデッチ上げ、取調べがいかにひどいものだったか、いずれまたご紹介できればと思います。

 その他日歯連闇献金事件では、橋本龍太郎、野中広務、青木幹雄らといった本当のワルを見逃し、闇献金を直接扱う立場になかった村岡兼造を、はめるような形で逮捕、起訴しています。
 要は“赤レンガ組”とはいいながら、大鶴も佐久間も、検察官としての能力が甚だ疑わしい人物なのです。こんなのがのさばる検察では、この国の検察捜査はお先真っ暗です。2人にはこの際検察から去ってもらって、弁護士にでもなってもらった方が、この国の検察はずっと風通しが良くなるのではないでしょうか?でも弁護士になっても、どうせヤメ検ならぬ「ダメ検弁護士」でしょうが…。

 (大場光太郎・記)

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