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石川氏の議員続行は当然だ

 女性秘書への不当取調べなど、非難されるべきは東京地検だ

 政治資金規正法違反で逮捕、起訴されていた、石川衆院議員、大久保元公設第一秘書、池田元私設秘書の“3勇士”が5日保釈されました。後は3人とも、同罪での有罪・無罪をめぐって東京地検と法廷で争っていくことになるわけです。
 収支報告書の虚偽記載という政治資金規正法違反の容疑で、現職国会議員が逮捕されるなど、自民党時代は前例がなかったことです。従前なら修正で済ませてきたのです。それで過去自民党議員らはセーフになっています。もし今回のように厳正に対処するというのなら、それこそ自民党議員は逮捕者続出のはずでしょうに。

 選挙で国民から選ばれた国会議員を逮捕する以上、金の出し入れによほどの悪質性がなければなりません。しかし逮捕して、連日の取調べでも結局地検側が思い描いていた「水谷建設から5千万円」「小沢氏の共犯性」といった確たる裏づけは得られなかったのです。
 その上、逮捕するための要件は(1)逃亡の恐れがあること(2)証拠隠滅の恐れがあることなどとされます。石川議員は直前まで東京地検の聴取にも応じていたわけで、逃亡の恐れも証拠隠滅の恐れも考えられないものでした。
 なのに地検は、翌日に民主党大会さらに次の日は通常国会が始まるという時期に、確たる見込みもなく「逮捕してから吐かせろ」式に、議員逮捕という非常手段に出たのです。これは検察史上稀に見る暴挙というべきで、自身もかつて“りそな銀行問題”で小泉、竹中コンビを告発しようとしていた矢先、冤罪によって痴漢にされてしまった植草一秀元早大教授は、3人の逮捕を「1・15事変」と命名したほどです。

 石川議員関連の捜査手法をめぐっては、その後問題が噴出しています。
 まず逮捕直前の1月13日の、石川事務所の家宅捜索です。これは特捜部の事務官7人が同日午後4時45分永田町の議員会館の石川事務所に乗り込み、内側から鍵をかけて開始されました。ところがこの時事務官らは「捜査令状」を持っていなかったというのです。30分後、後から来た検察官が捜査令状を出したといいますが、令状もない状態で議員会館を捜索するなど、明らかに違法行為そのものです。
 「これは違法な手法で行われた捜査である」と、石川議員側が法廷で主張すれば、これだけで検察は立件できなくなる可能性があると見られているのです。

 さらに問題なのは、東京地検は、事件とは全く関係ない石川議員の女性秘書を10時間近く「拘束」した一件です。これについては最近の『週刊朝日』が、「暴走検察 子ども“人質”に女性秘書『恫喝』10時間」というタイトルで詳細に報じました。
 女性秘書は1月26日(火)昼頃、東京地検から「押収品の返却があるから取りに来てほしい」との連絡を受け、コートも着ずに大急ぎで地検に向かいました。ところが検事は、「被疑者として呼んだあなたには黙秘権があるのでー」と告げ、聴取を始めたというのです。時に午後1時45分。まるで「だまし討ち」です。

 聴取したトンデモ検事の名前は、民野健治・二級検事。民野検事は女性秘書に、小沢幹事長と石川議員が「共謀」していたことを認めるよう迫り続けたといいます。しかし彼女が石川事務所で勤務し出したのは3年前のこと、04年の小沢氏土地購入の件など知るはずもありません。それでも民野検事は「いいんだよ。何でもいいから認めればいいんだよ」「早く帰りたいなら、早く認めて楽になれ」とウソの供述を求めて責め続けたというのです。戦時中や戦後間もない頃の「暗黒捜査」が、今日の東京地検で行われているのです。

 3歳と5歳の子どもを抱える女性秘書は、保育園に迎えにいかなければならない、少なくとも保育園が閉まる午後7時には夫など誰かに迎えを頼む必要があるからと、民野検事に「保育所に行かせてください。また戻ってきます。せめて電話だけでも入れさせてください」と繰り返し懇願したといいます。
 それに対して民野検事が放った言葉は何だったか?「なに言っちゃってんの。そんなに人生、甘くないでしょ」。結局彼女が開放されたのは、午後10時45分。押収品の返却はなかったといいます。

 これは見逃せない重大問題です。女性秘書はたまたま石川事務所に3年前から勤務していただけで、04年の事件とは無関係です。言ってみれば一般市民に限りなく近い立場です。それがウソの自供ほしさに「被疑者」にされてしまうのです。そして検察はウソの用事で呼び出し、女性の家庭の事情など一切無視して、9時間以上も「監禁」してしまったのです。
 これは何も特別な出来事ではなく、一般市民たる私たちも、いつそうやって引っ張られてもおかしくない「検察暴力」の事例です。これ一つ取ってみても、「取調べの全過程の可視化」法案成立は絶対に必要です。

 以上のようなことから、石川議員の逮捕そのものが不当だった可能性は十分にあります。元東京地検検事で現名城大学コンプライアンス研究センター長の郷原信郎氏は、詳細な理由は省きますが「かなりの確率で石川氏は無罪になるのではないか」と言っています。
 石川議員も自身の無罪を確信し、今後検察とは法廷闘争していくことでしょう。堂々と闘って、自身の取調べ過程も含めて、戦時中の“特高”もどきの「暴力検察」の実態を白日の下にさらしてもらいたいものです。

 よって石川議員は、議員辞職などする必要は全くありません。法廷闘争と共に、今回の件を大きな経験として、石川議員には選挙民の付託に応え得る立派な議員活動を続けていかれることを心より望むものです。

 (大場光太郎・記)

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