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小沢捜査は小泉元総理が黒幕?

 昨年春の大久保元秘書逮捕は、「かんぽの宿スキャンダル」隠しだった !?

 今月4日の東京地検の小沢幹事長「不起訴決定」前後から、マスコミ界にも少しずつ変化が現れ出しているようです。例えば『週刊朝日』は、不起訴決定以前から東京高検・大鶴基成検事らの驚くべき検査リークの実態を特集していました。また同誌2月12日号では、小沢vs検察バトル記事の隣に、『日本で犇いているCIAスパイたち』という「よくぞここまで !」と賞賛したくなる記事を挿入しています。
 もちろんCIAの息がかりでかつ旧体制勢力である、大新聞、テレビなどは相も変わらず、その後も小沢・民主党バッシングに終始しています。がしかし、マスコミの一角からこのような「真実情報」の一部が漏れ出したことは、この国が大きく変わるための第一歩と大変喜ばしく思います。

 そしてこのたび『週刊ポスト』2月19日号で、『小沢抹殺計画の黒幕は小泉だ』というスッパ抜き記事が掲載されました。言われてみれば確かに、検察サイドの人事はトップから現場まで小泉政権下で登用された人物(小泉人脈)で固められていることも事実です。そのことから同誌は、小沢捜査の黒幕は小泉元総理だったと断じているのです。

 そもそも小泉が検察を掌握することになったきっかけが、政権発足直後の2001年にありました。それは「検察の裏金問題」です。ご記憶の方もおいでかもしれませんが、当時これが大きな社会問題化しつつありました。
 ことの発端は検察内部の告発によるものです。当時神戸地検検事正であった加藤駿亮が、地検の「調査活動費」を本来の捜査活動に使わず、私的な飲み食いなどに充てていたというものです。その告発者とは、加藤の部下であった三井環(みつい・たまき)大阪高検公安部長です。実は加藤駿亮は、次の人事で高検検事長への栄転が決まっていましたが、告発により小泉元総理はこの人事を一時凍結していたのでした。

 同人事の解決を迫られた時の原田明夫検事総長は、首相官邸に小泉を訪ね、人事の承認を求めたのです。原田が小泉と直談判に及んだのは、高検検事長の任命権は法務大臣ではなく総理にあるからです。
 その時小泉が世に喧伝されたように真の改革者であったなら、これは明らかに検察全体の裏金隠しにつながるわけで、そんな横槍など即座に突っぱねたことでしょう。しかし実際はどうだったか?似非(えせ)改革者小泉は、その時『何かの時のために、今ここで検察に貸しを作っておいた方がいい』と、悪魔の判断をしたのです。
 結果小泉は、何事もなかったかのように加藤を福岡高検検事長に任命し、こうして「検察改革」の絶好の機会となるべきだった、検察全体が蝕まれているといわれる「裏金問題」を闇に葬ってしまったのです。

 その結果内部告発した三井環氏はどうなったのでしょうか?02年テレビ朝日の『ザ・スクープ』が検察の裏金問題を取り上げようとして、三井氏のテレビ収録が予定されていたまさにその日、三井氏は大阪地検特捜部に逮捕されたのです。
 三井氏はその後起訴され刑が確定しましたが、罪状は「詐欺」と「収賄」。収賄といってもわずか22万円の接待を受けただけ、詐欺に到っては完全な形式犯でした。検察が検察幹部を逮捕、起訴するなど前代未聞の事態ですが、これは検察にはびこる裏金問題がこれ以上国民に知られることを怖れた、検察全体の防衛意識によるものであることは明らかです。

 一方検察に大きな貸しを作った小泉は、徐々に検察全体を小泉の息のかかった一派で固めていくことになります。その結果鈴木宗男事件、日歯連事件における村岡兼造逮捕といった、国策捜査がまかり通ることになったのです。
 昨年3月3日の小沢氏元秘書の大久保隆則の逮捕も、その一環と見ることができます。思い起こせば当時は、「かんぽの宿問題」で日本中が沸騰していた時期でした。直前の3月1日テレビ朝日の『サンデープロジェクト』で、亀井静香vs竹中平蔵のバトルトークが展開されたそうです。その時亀井は、かんぽの宿不正取引疑惑をめぐって、竹中に向かって「東京地検特捜部に告発しますよ」と爆弾発言をしたといいます。これに竹中は真っ青になりブルブル震えていたそうです。これによってかんぽの宿問題は、さらに拡大する様相を見せ始めたのです。

 しかし「地検特捜に告発しますよ」という亀井氏の発言は、いくら元警察官僚だったとはいえ、当時の検察は小泉一派で固められていることを知らなかったがための発言というべきです。反小泉の急先鋒の亀井がいくらいきり立って竹中を告発しようとしても、検察に握りつぶされてしまうのがオチなのです。実際小沢問題などより、はるかに悪質で大掛かりな「かんぽの宿疑獄」に対して、東京地検が捜査に着手したなどという話を聞いたことはただの一度もありはしません。
 それどころか、亀井氏の爆弾発言の2日後の大久保秘書逮捕によって、民主党小沢代表(当時)がらみの西松建設事件の方が大ごとだとなり、かんぽの宿はそれ以降すっかり掻き消えてしまったのです。
 
 平成の大悪党・小泉純一郎の高笑いが聞こえてきそうな展開です。 

 (大場光太郎・記)

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