ウエサク祭とは?
-5月の満月の夜。今では世界各地でウエサク祭が行われている-
「ウエサク祭」というお祭りをご存知でしょうか?多分ほとんどの方はご存知ないことと思います。この祭り元々は仏教から始まったもので、チベット、タイ、スリランカなどアジア各地で行われてきた祭りです。
ウエサク(Vesak/Wesak)祭の起源は、ブッタ(釈尊)の降誕、悟りを開いた日、入滅の日がすべてヴァイシャーカ(Visakha)(インド暦第2月)の第一満月の夜であった」という伝承から来ており、占星のカレンダーに則ってその期日は決定されます。
ヴァイシャーカ月の満月は、太陽が牡牛座(おうしざ-4/21~5/20頃)から昇る日であり、旧暦では4月15日になります。私たちが使用している太陽暦(グレゴリオ暦)では4月から5月の満月にあたりますが、ウエサク祭が行われるのは「(グレゴリオ暦)5月の満月」とほぽ決まっているようです。
現実的な地名として、ヒマラヤ山中に「ウエサク渓谷」という地名が存在しているとされています。ウエサク祭はそもそもこの渓谷で行われるようになったことから、その名がついたと言われています。
ウエサク渓谷では、過去何世紀にも溯って毎年5月の満月の夜、同渓谷でウエサク祭が行われてきたことが確認されています。伝承ではこの満月の夜、ウエサク渓谷には釈迦如来(ブッタ)が天上界から降臨し、祭に臨席されるというのです。
実はこのウエサク祭を、我が国でも古来から伝えている所があります。京都の鞍馬寺です。鞍馬寺は平安末期、源義経が牛若丸を名のっていた幼少の頃、同寺に預けられ天狗から武道などの手ほどきを受けた伝説で有名です。
鞍馬寺ではその名を「五月満月祭(ウエサク祭)」といい、同寺の資料によりますと、
「五月の満月には天界と地上の間に通路が開け、ひときわ強いエネルギーが降り注がれるという。この夕、満月に清水を捧げ心のともし灯を輝かせつつ、降り注がれる神秘的なお力を身に受けて、自分とすべてのものの「目覚め」のための熱い祈りを捧げるのが、光と水と聖音の祭典「五月満月祭(ウエサク祭)」である」としています。
同寺の祭は夕刻から夜通し三部に分かれて行われ、最後に全員で『心の書(ふみ)』を唱え、魂の夜明けを迎えるのだそうです。
ところで鞍馬寺の本尊は「魔王尊」とされます。魔王尊とはまたおどろおどろしい尊名ですが、どのような存在なのでしょう?魔王尊とは、実は「サナート・クマラ」のことであるようです。サナート・クマラは、世界中の秘教学徒にとっておなじみの名前です。何百万年という気の遠くなるような大昔から、人類進化を見守り続けてきた、「地球霊王」「惑星ロゴス」とも讃えられる存在なのです。
鞍馬寺の伝承によりますと、魔王尊は何百万年か前、金星から鞍馬山に飛来して鎮まったと伝えているようです。『時を超える聖伝説』という本によりますと、今から250万年前、サナート・クマラが金星から「惑星ロゴス」としての仕事を司るべく地球にやってきて、最初に降り立ったのが鞍馬山(クマラ山)だったといいます。同山は当時、地球上でも特に強力なパワースポット(ボルテックス)だったそうです。
地球上で最初の最高評議会の会合が開かれたのも、「(聖)白色同胞団」(ホワイトブラザーフッド)が結成されたのも、この日本の鞍馬山でのことだったということです。
今から150万年ほど前、ゴビ砂漠上空のエーテル界層にある「シャンバラ」に拠点を移すまで、実に100万年もの間、鞍馬山周辺が当時の「(霊的な)世界政府」だったことになります。
研究家の間では、旧約聖書の「日の老いない者」という記述はサナート・クマラを指すと言われています。想像を絶するような深い叡智を具えながら、今でも16歳くらいの美しい若者の姿を保っていると言われています。
サナート・クマラは、人類が超人(アデプト)になるために必要とされる「七つの大イニシエーション」のうち、「第三」から「第六」までのイニシエート(秘儀伝承者)に対して、イニシェーションを授ける“内なる世界”での儀式に立ち合うとされています。
なお1998年をもって、サナート・クマラは金星に戻り、ブッタがその職掌を引き継いだという情報もあります。それに伴って、それまでの「東洋は精神性」「西洋は物質性」という従前の役割が逆転し、シャンバラも米合衆国のある場所に移ったと言われています。 (以下「続・ウエサク祭とは?」につづく)
(大場光太郎・記)
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コメント
Sudath Travelsさんと 2010年3月,初めてスリランカに行って来ました。滞在期間は8 日間でしたが,スリランカにある6つの世界文化遺産を見てまわりました。日本からの直行便は夜遅く着くので,2日目からの7日間を満喫してきました。 2日目,ゴール近くの海岸で海水浴をしたあと,ゴールを見学し, 3日目から5日 目は,キャンディー,ダンブッラ,シーギリヤ,ポロンナルワ,アヌラーダプラとまわり, 6日目と7 日目は,コロンボ市内の博物館や動物園と,スリー・ジャヤワルダナプラを見学してきました。スリラ ンカは仏教国なので,とにかく仏教に関する歴史的建造物が多かったです。お線香の臭いがすると,日 本人としてはとても親しみを感じます。それから自然が豊かで,珍しい動植物が多かったです。特にオオトカゲにはびっくりしました。観光地でも結構見られ,近づいてカメラに納めました。他にも野生の象や鹿,猿など,滞在中にたくさんの生き物を見ることができて楽しかったです。現地の食べ物は,私にとってはかなり辛かったのですが,結構おいしいかったです。現 地の人と同じように手で食べたので,いい思い出になりました。スリランカでは東洋人は珍しいみたい で,どこへ行っても注目を浴びます。でも,小さい子はみんな手を振ってくれますし,温かく迎えてく れます。お坊さんも,日本のお坊さんと違って人なつっこい感じがします。コロンボのゴール・フェイス・グリーンでは,オレンジの衣を着たお坊さんに話しかけられました。お互い言葉の壁があって,なかなか話したいことが話せませんが,ちょっとした笑 顔が,一生の思い出になります。ほかにも,クリケットに交ぜてもらったり,果物をご馳走になったり と,とても充実した旅でした。また何年かしたら,是 非訪れたいです。
投稿: T.E | 2011年5月 2日 (月) 19時44分
T.E様
良い「スリランカ紀行文」、大変ありがとうございました。
私の若い頃、スリランカは「セイロン」と呼ばれていたと記憶しています。セイロン茶という紅茶が有名で、インド大陸のすぐ近くの一種神秘性を感じる島国ですよね。
そんな国にまあ8日間も。羨ましい限りです。それも六つもあるという世界遺産を隈なく巡られたとは、何とも豪勢です。
ところで今年も間もなく「ウエサク月」が巡ってきます。かのスリランカで見上げるウエサク月はどんな具合でしょうか?さぞエキゾチックなことでしょうね。
投稿: 時遊人 | 2011年5月 2日 (月) 23時28分
はじめまして。
【ウエサク祭】の事を知り、検索していて大場さんのブログに辿りつきました。
本日アップした自分のブログにリンクを貼らせて頂いたのですが、差し支えなかったでしょうか。
事後報告で申し訳ありません。
メールさせて頂いたのですが、送信エラーになってしまったので、コメントさせてもらいました。
もし、ご都合が悪ければ外しますので、ご連絡を頂けるとありがたいです。
宜しくお願い致します。
http://ameblo.jp/atelier-sachi/
投稿: 幸 | 2012年5月 3日 (木) 09時30分
幸様。はじめまして。
ウエサク祭の本記事の紹介、ありがとうございます。当ブログ他の記事でも使えそうなのがありましたら、どしどし貼り付けていただいてけっこうです。
「ウエサク祭」、この時期になるとアクセスが急増します。特に「2012年」との関連でひときわ関心が高いようです。折りを見て、当ブログでも本記事と続編を再掲載しようかな、と考えていたところでした。
余裕があれば、鞍馬山五月満月祭、さらにはシャスタ山ウエサク祭に参加したいところです。
ブログ内メールは、ココログのシステム変更により2年前から使えなくなっています。またいつでもお気楽にご訪問ください。
投稿: 時遊人 | 2012年5月 3日 (木) 14時02分
2014年の京都鞍馬寺の「五月満月祭(ウエサク祭)」は、5月14日夜に行われました。
http://enlt.jp/ps/Wesak/
投稿: 時遊人 | 2014年5月15日 (木) 10時12分
本記事は2010年5月26日公開でしたが、今回トップ面に再掲載します。
この記事を公開した年はまだ「ウエサク祭」の知名度はそんなに高くなかったと思います。が、この8年間でかなり広まってきたようです。公開後、この記事も「ウエサク祭」のこの時期になると、毎年アクセスが急増します。今日の西暦(12月)と月の満ち欠けによる陰暦とではどうしてもずれが生じ、「五月の満月祭」とは言っても年によって一定しません。通常は5月の半ば頃が多いようですが、今年は五月末本日の夜となりました。本文中にもありますが、京都の鞍馬寺では、多くの求道参詣者を迎えて、厳かでかつ神秘的な「五月満月祭」が執り行われることでしょう。なお、続編にも重要な情報を載せてありますので、志しある方は是非続いてご一読ください。
投稿: 時遊人 | 2018年5月30日 (水) 00時26分