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「参院のドン」政界引退

 かつて総理に担ぎ上げた青木幹雄は引退したぞ。森喜朗よ、あなたはどうする?

 「参院のドン」として自民党内で絶大な影響力をふるってきた青木幹雄前参院議員会長(75)が、15日体調不良を理由に今夏の参院選への出馬を取りやめ、政界から引退することになりました。

 関係者によりますと、青木氏は13日島根県雲南市内で開かれた集会の途中、「気分が悪くなった」と言って中座し、14日に出席を予定していた出雲大社の大祭礼も欠席、県内の病院に入院中とみられます。
 その後自民党島根県連に、夏の参院選島根県選挙区への出馬を断念する意向が伝えられました。青木氏は軽い脳梗塞といい、意識もあり話もできるものの、時折り言葉に詰まる状態だといいます。県連幹部は、青木氏がこのまま政界を引退する見通しであることを明らかにしています。参院選には、公設第1秘書を務めている長男の一彦氏が後を継いで出馬するものとみられています。

 青木幹雄(以下敬称略)は1934年島根県大社町生まれ。父親は漁協組合長を務めた漁師でした。早稲田大学第二法学部に進学し、同大学雄弁会に所属し幹事長を務めました。ちなみに、当時の副幹事長は森喜朗元総理です。小渕元総理急死後、青木は「五人組」の一人として森喜朗を総理に担ぎあげました。当時そのことが「密室政治」との批判を受けましたが、森喜朗とのつながりは早大雄弁会まで溯るわけです。
 早大時代、雄弁会の先輩でもある竹下登元総理の選挙を手伝った縁で秘書となり、同大学を中退して「竹下の城代家老」としての活躍を始めます。

 1967年から島根県議会議員となり、86年に参院議員に初当選、以後「竹下の黒子」として永田町を奔走しました。1993年小沢一郎が自民党を飛び出した際、参院からの離脱者を最小限に抑え、その功績により参院のドンとしての下地が出来たといわれています。
 1998年小渕恵三が総理になると共に、青木は参院幹事長に就任。翌99年の第2次小渕改造内閣では、野中広務の後任の官房長官として初入閣しました。
 2000年に竹下元総理が死去してからは「参院のドン」として君臨し、小泉政権以降の自民党で隠然たる影響力を誇ってきました。

 青木幹雄の政界引退によって、党内からは「重しのようなものが取れて、一挙に世代交代が進むだろう」(菅義偉元総務相)との見方が出ています。菅氏は「病気で引退されることは残念だ」と語る一方で、重鎮の退場で世代交代が加速することへの期待感を示したのです。それを受けるように中堅議員の一人は、「青木氏は“古い自民党”の象徴だった。若手が声をあげやすくなる」と語っています。
 また永田町事情通は、「自民党下野の翌年だけに、時代の転換期を感じる」との感想を漏らしています。

 青木幹雄が「古い自民党」の象徴的存在だったことの一つは、経世会の大ボス・竹下登から「金権体質」を受け継いだことが挙げられます。そもそも青木が参院を掌握できたのは、「竹下利権」 = 「竹下の闇金庫」をそのまま引き継いだことにあったといわれているのです。

 金権政治家・青木幹雄の代表例として、小泉政権下で起こった「日本道路公団(当時呼称)工事入札への圧力・介入疑惑」が挙げられます。道路公団は2001年12月に、資金調達問題を理由に13件の工事の発注を延期しました。
 この中に青木の地元島根県の山陰自動車道・仏経山トンネル西工事が含まれていたため青木が激怒し、藤井治芳総裁(当時)などに直接電話したとされる疑惑です。藤井元総裁はこの時の電話でのやり取りを記したメモを残しており、それが一部マスコミに公表され当時大問題となったのです。
 同メモの中には、「俺のところを中国地方でなぜ選んだのか」「俺が終わるか、お前らが終わるかだ」などと、恫喝まがいの内容が記されています。

 この件だけではなく、青木幹雄は地元島根県の公共工事誘致や政界裏工作などで、他にもさまざまなヤバイ案件に手を染めていたはずです。なのに何のおとがめもなしに、このまま政界引退、長男を2世議員にして楽隠居させていいのかという話です。

 「古い自民党」の象徴といえば、もう一人厄介なのが残っています。青木の早大雄弁会からの盟友・森喜朗です。森の場合は青木以上の正真正銘のワルで、本当に「疑獄のデパート」のような悪徳政治家です。森のみならず、小泉純一郎、竹中平蔵などいずれ劣らぬワル連中なのです。断言しますが、この者たちは、今連日バッシングされている小沢一郎とは比べ物にならないほどの巨悪連中です。
 しかしなぜか検察も大メディアも、この連中の薄汚い実態をまったく暴こうとはしません。だから国民は彼らの犯罪についてまったく何も知らないのです。

 (大場光太郎・記) 

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