奇っ怪・菅「財務省代弁」政権
- 長期政権狙いで「財務省と法務省(検察)と仲良くする」だと?これではまるで小泉亜流政権ではないか ! -
7月11日の参院選に向けて各党が一斉に走り出しています。同選挙の争点の一つは「景気対策」です。菅内閣で景気は回復するのか、国民生活は本当に良くなるのか?それが問われる選挙でもあります。
昨夏50余年続いた自民党政権に「NО !」を突きつけ、民主党に政権を与えたのも、「民主党なら自民党がぶっ壊した日本経済を立て直してくれるだろう」と期待したからに他なりません。
ところが肝心の「景気回復」が怪しくなり始めているのです。菅内閣が景気を悪化させる政策を次々に打ち出しているからです。
17日民主党が発表した参院選マニフェストにはびっくりです。民主党の目玉だった「子ども手当」の満額支給を正式に断念し、もっともらしく「財政再建」を掲げ「消費税増税」を盛り込んでいるのです。
我が国経済はリーマンショックからようやく立ち直り、せっかく景気が上昇し始めたばかりです。なのにここでケチケチの緊縮財政に逆戻りし、消費税をアップさせたらどうなるのか?不況がさらに悪化するのは目に見えています。
今我が国経済はのるかそるかの瀬戸際にあります。こんな時にわざわざ消費税増税を打ち出して景気を冷やすなど狂気の沙汰と言うべきです。
消費税アップの実施が数年先でも、増税が控えていると分かれば、国民は将来に備えてただでさえ固い財布のヒモをますます締めるばかりです。GDPの実に6割が国民の個人消費です。増税が景気を悪化させるのは明らかなのです。
参院選を前にして、菅民主党がこんな愚策を掲げるのはどうしてなのでしょう?
理由はただ一つ。菅政権が財務省に取り込まれてしまったからです。「経済成長のためには、消費税増税による財政再建が不可欠」という主張は、財務官僚の考え方そのままなのです。
「経済オンチ」の呼び声高い(失笑)菅直人は、財務相当時国会答弁で赤っ恥をかき、G7財務相会議では各国財務相の専門知識の高さに驚いたそうです。己れの無知を知り自信を失った菅直人は、以後財務官僚を頼りにし次第に取り込まれていき、遂には財務省の代弁者に成り下がってしまったのです。
もし仮に日本が国家破綻しIMF管理下に置かれても、「自分たちだけは生き延びられる」と嘯(うそぶ)いているのが財務官僚です。自己保身最優先で、「公僕としての自覚」など露ほども持ち合わせていない連中なのです。
だから亡国財務官僚は、景気が良くなろうが悪くなろうが、国民生活が苦しくなろうがどうなろうが、知ったこっちゃありません。「増税」によって自分たちの裁量で自由に使えるカネが増えれば“御の字”なのです。
これまで民主党は「消費税アップ」を否定してきたはずです。必要な財源は極力ムダを削減し、一般会計と特別会計を合わせた207兆円の国家予算から捻出すると公約していたのです。
なのに、「官僚の聖域」である特別会計には指一本触れないまま、消費税をアップするとはとんでもない話です。これでは民主党を信じて一票を投じた国民への裏切りで、昨年夏の衆院選で「国民の生活第一」を訴えたキャッチフレーズは一体何だったのか?ということになってしまいます。
日本経済がいつまでたってもデフレ不況から脱却できないのは、30兆円とも言われる「需給ギャップ」が埋まらないからです。民間の体力が弱っているのなら、政府がカネを使ってこの需給ギャップを埋めるしかないのです。
特別会計などにメスを入れれば、まだまだ財源は生み出せるはずです。民間に比べて優遇されている国、地方公務員の給与カットという手もあります。思い切った公務員削減も断行すべきです。不必要な独立行政法人&天下りは即刻廃止すべきです。それでもなお必要なら、赤字国債を大量発行して、大規模な景気対策を実施すべきです。
まずもって景気を良くする、そうすればおのずから税収も増え「強い財政再建」も可能となるのです。菅内閣がやろうとしていることはまるで逆さまです。
「官の聖域」である特別会計には全くタッチしない、公務員改革は封印する、景気対策も行わない、そして「子ども手当」は捨て去る。挙句の果てに財務省の口車に乗せられて「消費税増税」?これでは、かつての自民党政権と何ら変わりないではないか !?
「国民生活が第一」を掲げていた小沢一郎を排除してから、民主党はすっかり変質してしまいました。そんな菅民主党に対して、新聞の投書欄には「失望の声」が溢れ始めているといいます。それでも民主党内には、支持率のV字回復に悪酔いして「消費税を上げても参院選は勝てる」と楽観ムード一色だそうです。
これはあくまでも自民党政権下ですが、過去「増税選挙で勝った与党はない」のです。菅総理以下現閣僚、現執行部殿。国民をあまり甘く見ない方がいいですぞ。(ちなみに私は今回民主党には投票しません。)
(注記)本記事は、6月19日付「日刊ゲンダイ」(1面~3面)を参考にまとめました。
(大場光太郎・記)
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コメント
まったく同感です。特別会計、財投については「政治経済」カテゴリでよくとりあげておりますので、よろしかったらおいでください。それでは
投稿: Yukino | 2010年6月19日 (土) 11時49分
yukino様 コメントありがとうございます。貴ブログ早速訪問させていただきました。かなり鋭く論評されていますね。これから遠方に外出のため仔細には読めませんでしたが、折りを見てじっくり読ませていただきます。
投稿: 時遊人 | 2010年6月19日 (土) 12時10分