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二転三転「韓国哨戒艦沈没事件」

 -北朝鮮攻撃説は米韓の謀略で、真相はやはり米原潜との衝突だったのでは?-

 韓国の哨戒艦「天安」沈没事故の雲行きが怪しくなってきています。韓国と歩調を合わせていた米国が何と逃げを打ち始めたのです。
 AP通信は今月5日「天安事件」について次のような記事を配信しています。「匿名の米国防総省当局者が『天安事件は意図された攻撃というよりも、北朝鮮のハネ上がり分子の仕業か、単なる事故、もしくは訓練の不手際で起きた可能性がある』と語った」というものです。

 びっくりではないでしょうか?天安事件当時、韓国軍と共同訓練をしていた米軍の当事者が、一応「北朝鮮関与説」を筆頭に挙げているものの、同時に「事故説」「衝突説」まで口にしていたとは。
 この米国政府の豹変の裏には、ロシアや中国の影響があると見られています。先月31日から韓国で独自に調査していたロシアの調査チームが、具体的反証を挙げながら「北朝鮮魚雷攻撃説」に疑問を投げかけ、ロシアの専門家は「韓国海軍はごくつぶしか?」とまで語っているといいます。

 どうして“ごくつぶし”なのでしょうか?天安沈没事件当時、韓国海軍は米軍と一緒になって、近くの海域で対潜水艦訓練をしていたことは周知の事実です。なのに北朝鮮の潜水艦に同海域に入り込まれ、魚雷まで撃ち込まれたとすれば、まさに「間抜けのごくつぶし」以外の何ものでもないと言うわけです。

 このロシア調査団の見解に中国も追随し、今や共同歩調を取っています。さらに肝心の韓国国内ですら、韓国軍の調査結果に不信の声が根強く、「北の魚雷説は捏造」「座礁か衝突か」の見方が広がっているというのです。
 そしてなんと韓国の「参与連帯」というNPО市民団体が11日、「北朝鮮攻撃説」に疑問を呈する書簡を安保理理事国と国連など17ケ所に送っていたことが明らかになり、波紋を呼んでいるのです。この書簡は、安保理の制裁を求める韓国政府の足を引っ張る事態になりかねないのです。

 そもそも天安事件におる「北朝鮮魚雷攻撃説」は、統一地方選を間近に控えた李明博(イ・ミョンバク)大統領の与党・ハンナラ党が、「北朝鮮北風」で選挙を有利に進めるべく行った謀略では?と選挙前から囁かれていました。
 そして今月2日に行われた同選挙の結果は、そんな政府の意図を見透かしたように、与党ハンナラ党が惨敗したのです。韓国国民は少なくとも日本国民よりずっと民主主義が定着しているようです。マスコミにマインドコントロールされやすい、私たち日本国民は大いに見習うべきです。

 ともかく、米国政府の軌道修正は、上記のような流れの変化を受けたものと見られています。

 今回の事件について関与を名指しされた北朝鮮政府は、いつにも増して強気な姿勢を崩さず、同国の最高意思決定機関である国防委員会(委員長は金正日)が、韓国調査団の発表直後異例の早さで、「米国と南朝鮮当局のデッチ上げだ」との非難声明を発表しました。
 また韓国が大音声による北朝鮮への宣伝放送を再開したことについて、朝鮮中央通信は、「(韓国側の宣伝放送を含め)いかなる軍事行動を起こした場合も、ソウルが火の海になることにつながるだろう」と、16年ぶりに例の「ソウルが火の海威嚇」を持ち出しています。

 また国連の安保理が同事件で協議を開始したことを受け、北朝鮮のシン・ソンホ国連大使は15日、安保理が北朝鮮を非難する決議や声明を採択した場合、軍事行動も辞さないとけん制しました。シン・ソンホ国連大使は、「韓国の調査結果は科学的でもなれば客観的でもない。何から何まで捏造だ。安保理が我々を挑発するのなら、我々は情け容赦なく、侵略者を打ちのめすだろう」と述べたのです。
 
 一方でアメリカについてシン大使は、「北朝鮮の脅威を強調して、日本の鳩山前政権にアメリカ軍基地の存続を受け入れさせた」として、「事件を政治的に利用して、同盟国の日本と韓国を奴隷化している」とも述べています。
 私は決して、日本人拉致国家・北朝鮮の肩を持つ者ではありません。しかし同事件についてはあまりにも謎が多く、一概に「北朝鮮魚雷説」に前のめりになるのはいかがなものか、と思います。その点シン大使の、「米国と日本の関係」はかなり鋭い指摘だなと思わざるを得ないのです。

 対して同事件についての日本政府の対応ぶりはどうでしょう?鳩山前政権では韓国の調査を鵜呑みにし、「先頭を切って(北朝鮮への)制裁を行う」と完全に前のめりの対応でした。
 その後を継いだ菅政権は、岡田外相、北澤防衛相などすっかり米国に取り込まれてしまった“対米隷属閣僚”を留任させています。ただひたすらアメリカ様の御意向に付き従うしか選択肢はないのです。

 このように何でもかんでもアメリカ様の鼻息ばかりうかがっていると、そのうち周辺諸国から相手にされなくなりはしまいか?それは我が国にとって大きく国益を損なうことなのではないでしょうか?
 日本が曲がりなりにも独立国であるのなら、我が国の目と鼻の先の海域で起きた同事件について、他国のように調査団を派遣しきちんと調査して、我が国として独自の調査結果を発表すべきなのではないでしょうか?

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 (大場光太郎・記)

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