« 当面民主党支持を止めます | トップページ | 記事数800越えました »

党内クーデターによって成立した菅新政権

 これまで小沢幹事長批判を繰り返してきた反党不満分子を重用していいのか?

 これまでは小沢・鳩山体制を潰すべく、ありとあらゆるバッシング報道を繰り返してきたのが新聞・テレビです。それがどうでしょう。菅直人の新総理就任が決まった4日夜の某民放報道番組のコメンテーターは、「8ヶ月経ってようやく本当の意味での政権交代がスタートするのだ」と、したり顔で語っていました。
 彼らマスコミでメシを食っている人種の本音は、「やれやれ、これでやっと俺たちがコントロールしやすい政権ができたぞ」と言うことなのでしょう。

 彼らが何よりも嫌っていた小沢一郎が表舞台から退場しました。彼らの仕掛けた「小沢潰し」がまんまと功を奏した以上、“内通者”を多く抱える菅新政権には、互いの“阿吽(あうん)の呼吸”でこれまでのような猛烈なバッシングは影をひそめるとみるべきではないでしょうか?ということは、参院選の結果次第ですが、短命との予想を覆して案外長期政権になる可能性もあるのです。
 しかし本当にそれが国民のためになるのだろうか?大いに疑問です。かつての小泉長期政権がいい例です。

 私は前回述べましたように、「当面民主党支持を止めます」。この新政権に対して、各マスコミはあまり批判をしなくなる可能性があります。よってこれからは不肖この私をはじめとした「ネット言論人」が、新政権への監視の意味を込めてするべき批判はしっかりしていかなければならないと思います。
                        *
 最初に批判すべき肝心な点があります。
 それは菅直人新政権は、「党内クーデターによって成立した政権だ」ということです。新総理に就任した菅直人には申し訳ないながら、スタート時から「政権の正当性」に疑問符がつくのです。

 もちろん形の上では、党内、党外そして国民向けには、鳩山総理と小沢幹事長の辞任表明、菅氏の代表選出馬表明、両院議員総会による代表選という正規の手続きを踏んだことにはなっています。
 しかし振り返ってみますと、鳩山・小沢辞任に至るまでの党内の雰囲気が甚だよろしくないのです。

 「党内クーデター」のそもそものキッカケは、外からの攻撃によるものでした。つまり昨年末からの鳩山総理の元秘書による偽装献金問題、年初来の小沢幹事長の世田谷土地購入問題での東京地検特捜部による捜査でした。これに常々「小沢潰し」「鳩山政権潰し」の機会をうかがっていた各マスコミが飛びつきました。特に年初からの小沢捜査に対する「推定有罪」の土石流的報道は酷いもので、マスコミ史の大汚点として後世まで語り継がれていくことでしょう。

 検察、各マスコミという悪徳旧勢力総がかりの小沢バッシングに、党内から呼応してそれを増幅させた一派がありました。真っ先に「小沢口撃」の口火を切ったのは、民主党きっての老害・渡部恒三(77)でした。渡部は昨年の政権交代後衆院議長のイスを狙っていたのに、小沢幹事長に蹴られた事などで密かな恨みを持っていたのです。
 渡部口撃に続いたのが、仙谷、前原、枝野といった渡部老人の臭い息がかかった連中です。彼らは事あるごとにテレビカメラの前で、「小沢氏は幹事長を辞任すべきだ」と言ってはばからなかったのです。それのみか前原に至っては、連休中の外遊先で「鳩山首相はもう持たない」などと、一閣僚としてあるまじき前代未聞の「クーデター発言」までしています。渡部老人以下の者どもは、大マスコミと「共犯関係」にあります。

 彼らにあるのはただただ自己保身のみ。政府高官なのに「わが党結党以来の危機をどうやって乗り越えようか」という視点には立てなかったのです。大乗的な大局観に立てば、それは検察や大マスコによる、小沢・鳩山体制下での旧勢力改革を怖れての「小沢潰し」であり「政権潰し」の構図がはっきり見えたことでしょう。
 それが分かっていれば、これは政権交代間もないよちよち歩きの政権与党に対する、悪徳勢力からの総攻撃であるわけですから、なおのこと大迫害に対して一致結束して立ち向かわなければならなかったはずです。

 しかし仙谷、前原、枝野ら“獅子身中の虫”は、あろうことか悪徳勢力に矛先を向けるどころか、逆に小沢幹事長に向けたのです。これを「反党行為」「反党クーデター」と言わずして何と言うのでしょう?
 
 そもそも今日、仙谷、前原、枝野らがスポットライトを浴び、顕職に就けているのは誰のお陰か?
 前原が代表だった時起きた「偽メール事件」によって、小泉自民党から解党寸前まで攻撃され、前原は辞任に追い込まれました。党の窮状を見かねて、火中の栗を拾うように代表になったのが小沢一郎です。直後の地方選では奇跡的な民主勝利を呼び、以後3年前の参院選、そして昨夏の衆院選での民主大勝利、そして念願の政権交代を果たした原動力となったのです。

 確かに仙谷、前原、枝野らは結党以来のメンバーで、途中から加わった(03年奇しくも菅氏が代表の時)小沢一郎が党を牛耳っているようで、内心面白くなかった心情は分かります。しかしこの連中だけでは、政権与党になることなど百年経っても出来はしなかったのです。この連中は、彼我の政治的力量の差を謙虚に思い知るべきなのです。

 なのに鳩山や菅は、反党クーデターという大罪を犯した不満分子たちに何の処罰も下さない。あろうことか菅直人に至っては、仙谷を内閣の要である官房長官に、そして枝野を党の要の幹事長に起用する方針とのこと。『こんな不条理な人事はないだろう』というお粗末なレベルです。

 これ一つ取ってみても、民主党は政権を担うにはまだまだ「未熟な政党」であることがよく分かります。古今東西「信賞必罰のけじめ」がきちんとつけられない組織は、後々まで大きな禍根を残しています。ひとり「民主党のみ特例」などということがあり得るのでしょうか?

 (大場光太郎・記)

|

« 当面民主党支持を止めます | トップページ | 記事数800越えました »

時事問題」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。