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「代表選」メディア狂騒曲序曲

 - また始まった小沢過熱報道。今度は幹事長辞任の二の舞にしてはいけない ! -

 この記事をお読みになるくらいですから先刻ご承知かとは思いますが、我が国の新聞・テレビは年初以来の東京地検特捜部による小沢土地捜査を、先を争って連日連夜報道しまくりました。こうして多くの国民に、「小沢一郎 = 悪人」というダーティイメージがしっかり刷り込まれ、「小沢氏は幹事長を辞任すべきだ…80%以上」という世論を形成することにまんまと成功したのです。
 その結果小沢一郎は5月末、普天間問題で退陣に追い込まれた鳩山由紀夫前首相とともに、幹事長を辞任することになりました。

 小沢氏をめぐる「政治とカネ」追及がいかに愚挙、暴挙であるか、当ブログでも再三にわたって記事にしてきました。
 かつてご自身が二度にわたって冤罪事件に巻き込まれた植草一秀元早大教授は、ご自身のブログ『知られざる真実』の8月16日付『小沢一郎氏周辺の刑事問題に関する五つの真実』において、昨年の大久保隆則元秘書逮捕の不当性から、現在進行形の東京第五検察審査会に対する申し立ての違法性までを五項目にまとめて論じておられます。
 同論冒頭と結論部で植草氏は、「(大メディアが報道しない以上)ネットを通して小沢氏に関する五つの真実をすべての国民に周知させてゆく必要がある」旨を訴えておられます。まだお読みでない方は、同論文をお読みになるようお奨めします。

 さて19日夕方軽井沢町の鳩山別荘における、鳩山グループ懇親会に小沢一郎が姿を見せたことにより、9・14代表選をにらんで、またぞろメディア報道が過熱しそうな気配です。
 「小沢前幹事長出席」をいち早くキャッチした各メディアは19日、軽井沢に殺到しました。TVクルーは研修会が行われた軽井沢プリンスホテルと、懇親会が行われた鳩山別荘に別々に待機させる力の入れようだったようです。その数、一社平均50人。新聞も含めれば何百人もの報道陣が軽井沢に集結しました。あるTV局のスタッフは、「今年最高だね」と言ったそうです。

 つい先頃は「報道の暴力」により世論を誘導し、鳩山前首相とともに小沢前幹事長を辞任に追い込んだくせに。今度は一転「小沢氏代表選に意欲」とはやし立ててお祭り騒動を繰り広げる節操のなさです。
 いくら悪徳旧勢力に忠誠を尽くしているとは言え、円高株安による「二番底」が懸念される当今菅政権ではいくら何でも頼りない、ここはやっぱり「小沢新首相の誕生に期待するか」と、マスコミ各社が一斉に方針転換したのならいいのですが。
 本質的に「政官業外電」悪徳ペンタゴンの一翼を担う、新聞・テレビがそう簡単に宗旨替えするとも思えません。結局何だかんだ言って「小沢報道」は視聴者の関心が高く、視聴率が取れるということなのでしょう。

 小沢一郎は鳩山懇親会に160人もの両院議員が集結し、「小沢決起集会」さながらだったことで相当の手応えを感じたことでしょう。しかし小沢氏は自身が確実に勝てる見込みがつくまでなお慎重に党内の状況分析を重ね、立候補表明は今月末になる見込みのようです。
 全国の党員サポーターは現時点でも、軽く過半数以上確保していると見られています。問題は413名の民主党衆参両議院の動向です。小沢氏はここで250名以上の支持が得られることを立候補の条件にしているといいます。250名/413名でちょうど全議員の6割を超えることになります。

 反小沢グループの頭目たちは、「鳩山別荘に160人集結」ニュースに真っ青でしょう。菅総理から面談要請を請けた一年生議員たちも二の足を踏むことでしょう。
 敵は菅直人、仙谷由人、前原誠司、渡部恒三、枝野幸男といった、天下一品の“悪(わる)しぶとい”反党不満分子連中です。中途半端な勝ちではいけません。「どうだ参ったか !」というような勝ちっぷりを見せつけないと、代表選後の政権運営でまたぞろ小沢批判やクーデターが起きかねないのです。

 小沢一郎にとって敵は、党内の反小沢派だけではありません。最大の敵は新聞・テレビといっても過言ではないくらいです。既に出始めていますが、「政治とカネ」や「検察審査会再議決」を持ち出して小沢出馬の動きを牽制し始めています。このようなメディアの策動は今後ますます激しさを増していくことでしょう。
 「世論に逆らってまで出馬すべきではない」?しかしそれは連日の小沢バッシング報道によって誘導された「B層世論」に過ぎぬでしょう。真実をしっかり把握している「ネット世論」では真逆の結果になっていますよ。こんな「マスコミ世論」、絶対視すべきなのですか?
 そんな世論は意に介さず、小沢一郎は代表選に堂々と立候補すべきです。

 (大場光太郎・記)

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