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【読者とのやりとり】+補足

 前回『尖閣諸島問題の早期解決を』記事に対して、KADより貴重なご意見をいただきました。私の返信とともにコメント欄より転載致します。併せて急転直下した本問題についての私の所感を述べさせていただきます。KAD様転載ご了承ください。
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今回の件、先ず、尖閣諸島は我国固有の領土であることを国内外に改めて明示・説明し、その上で中国大使を外務省に呼びつけ改めて通告すべきと考えます。閣僚までが、後で訂正したとしても、領土として確定していないが如き発言をするので、中国に付け込まれるのだと感じています。
マスコミは、産経新聞までもが中国の主張が正当かの如き論調で情けなくなります。
レアアース禁輸は、中国に進出している自動車・電子機器工場の閉鎖に繋がることは必至で、中国はそこまで出来ないと思います。
我国は司法手続きを速やかに完了させ、その後、特赦など政治的決着を図るのが得策と考えます。
今、政治的に不問とすれば、(言葉は悪いのですが適当な言葉が思いつかずそのまま言うと)、付け上がります!
特捜のFD改竄報道が速やかに行なわれていれば、小沢政権が実現していたのに、・・・。
小沢を支援する会主催の緊急シンポジウム第2弾「鈴木宗男・検察を語る」が来週水曜日(9/29)に開催されます。HP http://minshushugi.net をご参照ください。    ( KAD様記 )

 国際法的には、明治時代いち早く尖閣諸島の領有権を主張した我が国に帰属すべきものです。ただ二国間対立では、現在の両国のパワーバランスを測ることも必要です。解決が長引いて、結果各方面のダメージをより多くこうむるのはどちらか?国同士の関係では、負ける喧嘩はすべきではありません。丹羽大使を真夜中に呼びつけた中国は、日本が同じことをした場合、決して応じはしないことでしょう。領土問題に絡めて不毛の対立が続くことのマイナス面を十分に考慮すべきです。仕方ないではないですか、日本外交は中国のみならず、アメリカ、ロシアなど各国から「付け上がられ」「なめられっ放し」なのですから。
 その根っこにあるのが、私は「対米隷属」だと考えます。米国に対して何一つモノが言えない、アメリカ様々のニッポン。口には言わずとも、その実情を中国、北朝鮮をはじめ世界各国はよく見ていると思います。『日本なんて独立国の誇りを捨てた、アメリカの属国じゃないか』。かくて対米隷属は、国益を損ねている面が多分にあるはずです。
 この問題がこじれて何年紛争にでもなったら、小沢、鳩山両氏が提唱している東アジア共同体など永久に無理です。(その点司法手続きをさっさと済ませよ、とのお説には賛成です。)
 「想像してごらん。国境のない世界を…」(ジョン・レノン『イマジン』より)おそらく「国境だ」「領土だ」と叫ぶ私たち現人類は、進化未発達なのです。東アジアに恒久平和を !
 FD問題はお説のとおりです。   (時遊人・記)

【追記】
 既にご存知のとおり、尖閣諸島沖で海上保安庁巡視艦2隻と衝突事件を起こし、公務執行妨害容疑で逮捕、送検されていた中国人船長(41)について、那覇地検は24日処分保留で釈放を決定したと発表しました。
 前日記事で「長引かせれば各方面に甚大な影響が出る。よって出来る限り早期解決すべきだ」と訴えたばかりで、今回の急転直下の釈放決定には私自身正直驚いています。国内的にはかなりのしこりが残るとして、対中国関係を考えた場合同国の強硬措置もこれで収束の方向に向かうはずです。誰かが言っていましたが、どうせ釈放するのなら、なぜ拘置延長前に出来なかったのでしょう。急速に悪化したのはそれ以降なわけですから。

 日本にとって中国は今や、米国に次いで重要な二国間関係になりつつあります。よって政府は一日も早く関係修復に努めるべきです。また尖閣諸島は我が国の領土であることを、これを機会に国際的に強くアピールすべきです。さらに今回の事件を奇禍として、二度とこのような問題が起きないよう再発防止にも努めるべきです。
 同領海内に侵入してくる中国漁船の中には、国境問題など深く考えずに操業しているケースもあるようです。そこで中国政府には、同国漁船の領海侵犯について周知徹底の措置を講ずるよう要求し、今後同様の事件が起きた場合は、今度こそ厳正な処置を取る旨通告すべきです。

 釈放の理由として那覇地検の鈴木亨次席検事は、「(1)計画性は認められず」「(2)被疑者には我が国における前科もないなどの事情も認められ」「(3)引き続き被疑者の身柄を拘置したまま捜査を継続した場合の我が国国民への影響や今後の日中関係を考慮すると、これ以上被疑者の身柄の拘束を継続して捜査を捜査を続けることは相当でないと判断した」と述べました。

 那覇地検次席検事の釈放理由を、便宜上「()付き」で三つに区切ってみました。これは誰が考えても(1)(2)は付け足しで、最大の理由が(3)にあったことは明らかです。
 そこで問題となるのは、このような日中関係を考慮した極めて異例の「政治的判断」を那覇地検が独自で決断したのだろうか?ということです。仙谷官房長官は釈放を受けた記者会見で、「那覇地検の独自の判断を政府も了とする」と発言しました。
 しかし事実は、やはり事前に官邸と法務省や検察の協議の結果決まった処分だったことが濃厚のようです。その旨法務省内に事前通達が出されもしたようです。つまり菅総理の留守を預かる、「何でもあり」の謀略政治家「仙谷臨時総理」主導で決定したことだったのです。

 夕方の報道番組にゲスト出演した元検事の弁護士某氏は、このような場合官邸と地検が協議して結論を出すのは、違法でも何でもないと述べていました。だとすると大阪地検のFD改ざん事件で大炎上中の検察は、一方では「司法の独立性」を主張しながら、もう一方では時の政権と密接に関わって時々の政治的事件の起訴、不起訴を決めていたのではないのか?という新たな疑念が生じてきます。
 今こそ、田中角栄の事件から小沢元幹事長の一連の捜査まで、特捜部が扱った全捜査を「そもそも捜査すべきだったのか?」も含めて、第三者機関を設置して徹底的に再検証する必要があるのではないでしょうか?
 
 (大場光太郎・記)

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コメント

逆に中国人の立場で見ると頼りになる政府(もちろん中国政府)だと感じませんか。そう、日本には天皇の恩赦とかないのですかね(笑)

投稿: masa | 2010年9月25日 (土) 05時47分

 一つは共産党体制で、国家としての意思統一が図りやすいという側面がありそうです。それだけに国民大衆の怒りが国家に向けられた場合、体制が内部崩壊しやすいもろさもまたあるように思います。それを避けるには、たった一人の救助にも政府を挙げて取り組まなければならないのではないでしょうか。
 今回の場合中国の対応がこれだけ強硬でなければ、日本国内法に基づいて起訴し、折りを見て「恩赦」というようなケースもあったかもしれません。

投稿: 時遊人 | 2010年9月25日 (土) 13時25分

今日は就業日だったのでコメントが遅れましたが転載下さったこと感謝致します。
今回の処分保留で釈放は全く納得出来ません。拘留延長などせず、毅然とした態度で起訴し、即、公判請求すれば、中国の態度も違ってきたと感じています。最終的には、前例に倣い、「超法規的恩赦」で中国の顔も立てることで、皆、暗黙の了解とも感じていました。
しかし、我国の検察は、現行犯を放免し、無実の人には証拠を捏造してまでも、事実上、犯罪者に仕立ててしまう機関なのかと情けなく思っています。
この際、大場さんが言われている様な、ロッキード事件以降の特捜事案全ての見直しをすべきと思います。ロッキード事件の際、田中弁護団に最後に加わった女性弁護士が、参加したことに対する批判に応え、我国の司法制度を護る為に弁護団に加わった旨の発言をしたと記憶していますが、それほど疑問の多い事案が完結していないことが特捜特権化を誘起していると思っています。

投稿: KAD | 2010年9月25日 (土) 20時42分

 中国漁船船長釈放を主導した仙谷官房長官同様、私も中国をいささか甘く見すぎていたようです。今となっては、当初の逮捕、拘置時からボタンのかけ違いでしたね。本日記事でも述べましたが、こんな大問題にならない解決法があったようです。
 地検特捜部は、当ブログで何度か触れましたように、そもそもがGHQの肝いりで戦後間もなく創設された捜査機関です。設立からして奇態な、言ってみれば戦後のどさくさ期の遺物のような組織だったのです。本意としては「解体」が当然かと思います。

投稿: 時遊人 | 2010年9月26日 (日) 01時55分

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