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「代表選」メディア狂騒曲間奏曲

 -小沢一郎vs菅直人、霞ヶ関、マスコミ、アメリカ連合軍。魔の第3コーナーへ-

 14日(火)の投票日まであと1週間を切って、民主党代表選は両陣営ともいよいよ熾烈の度を増してきています。
 特に小沢一郎の陣営は本当に大変です。戦う相手が対抗馬の菅直人の陣営だけなら余裕のぶっちぎりゴールのはずですが。現住所は民主党でも、本籍地は官報複合体の霞ヶ関や六本木、お台場界隈にあるのが菅総理ら現政権のメンバーです。小沢氏は勢い、霞ヶ関官僚群や新聞・テレビから降りかかってくる火の粉を払いのけながらゴールを目指さなければならないのです。

 本場英国で競馬はジェントルマンのスポーツです。であるからには、レースは公平でスポーツマンシップに則ったものでなければなりません。しかし今回の代表選を3200mの天皇賞レースに例えてみれば、本来は現職馬の有利さからカンナオトの方により重い斤量(ハンデ)が課せられて当然のはずです。
 しかし実際は、チャレンジャーである年配馬のオザワイチローに途方もない斤量を課して走らせているような状況です。ハンデだけではありません。オザワイチローに対しては、要所要所に障害まで設け、それをそのつど綺麗に飛越していくことが求められているのです。

 このレースの模様を一部始終生中継している新聞・テレビが、卑怯なことにこぞってカンナオト馬に加勢しています。オザワ馬が諸々の阻害要因を果敢にはねのけ、現在既にカン馬を何馬身もリードしていますが、実情を知らないB層国民が多数を占めることをいいことに、両馬伯仲などとアングルを誤魔化して、かつての大本営発表的な報道に終始しているのです。

 阻害要因の一例として、何でこの時期に?と首をかしげたくなるような出来事がまたも起こりました。最高裁は、新党大地の鈴木宗男代表の斡旋収賄など4つの罪での上告を棄却し、同氏の懲役2年が確定したというのです。
 これで現在衆院外交委員長を務めている鈴木宗男氏は、公職選挙法と国会法の定めるところにより衆院議員を失職し、近く収監されることが決まりました。事実上鈴木氏の政治生命を絶つような今回の最高裁決定です。

 今となって分かったことには。鈴木氏と、当時外務省一のロシア通だった佐藤優氏の逮捕は、外務官僚たちの省益を守るためと、当時の小泉清和会による最大派閥・経世会潰しの一環、現在進行形の小沢捜査とも共通する「謀略的国策捜査」だった疑いが濃厚であることです。
 鈴木宗男氏は、親小沢派として知られています。仮に小沢首相が誕生した場合、その先の政界再編を見据えて重要なキーマンの一人と言われていました。それだけに小沢陣営に与えるダメージは大きなものがあるはずです。まだ態度を決めかねている党員らには、小沢氏が検察審査会再議決を控えていることも連想されたことでしょう。
 まさか司法当局がこの時期に照準を合わせて?と勘ぐりたくもなる今回の決定です。
『佐藤優の眼光紙背:第79回』では、なぜこの時期だったのか、鋭く分析しています。
 もちろん同ニュースを、マスコミ各社は嬉々として大きく報道しました。

 菅陣営にとって、そんなことなど問題にもならないようなビックプレゼントが、海の向こうからもたらされました。アメリカの(“暗黒勢力”御用達)新聞ニューヨーク・タイムズが、「日本の総理大臣が頻繁に交代することは、世界にとってマイナスだ」とする、大きなお世話、さらに言えば内政干渉的社説を出したのです。
 これを8日昼前のTBS番組で、得々として紹介していたのが杉尾秀哉キャスターです。同キャスターはまるで、『ねっ。日本人が唯一おつかいすべきアメリカ様がこのとおり、“小沢総理ノー”と言ってるんですよ。だから民主党関係の皆さん、菅総理再選に向けて最後の力をふりしぼりましょうね』と、暗黙のメッセージを出したに等しいものでした。

 この杉尾キャスター、7日の『NEWS23クロス』にゲスト出演した小沢一郎氏に対して、「ウン、ウン」と相槌を返すなど、まことに横着、横柄、無礼極まりない対応をした人物です。かと思うと翌日の菅直人の時は、一転平身低頭な対応ぶりだったようです。
 かくも品性下劣な杉尾などは、テレビ界に巣くうダニというべきです。TBSといえば他にも、いかにも官房機密費をせしめたに違いなさそうなご面相の岸井成格(毎日新聞主筆)や、下品な土建屋・みのもんたなどもいるし。こんなんだからTBSは、他局に先駆けて社運が傾くわけだわ。

 幾重にも小沢陣営に不利な状況が生まれつつある中、明るい希望も見えています。第一は田中真紀子氏が小沢支持を鮮明にし、ここのところ大車輪で例の“真紀子節”を炸裂させていることです。また8日午前原口一博総務相が小沢支持を表明したことも大きな意味があります。現閣僚で唯一の小沢支持といってもいいくらいですが、党分裂の元凶である仙谷、枝野らはかねてから、「原口さえ引っ張り込めばこっちのものだ」と言っていました。彼らにとっては大誤算でしょう。
 さらに小沢支持派のスポークスマンとして、あまり評判のよくない山岡賢次氏に代わって、清新な細野豪志氏が担当することになったことです。細野氏なら菅陣営の蓮舫行革相や寺田学補佐官ら以上の好アピールが期待できます。

 小沢陣営に総がかりで攻めてきている、アメリカ、マスコミ、霞ヶ関、菅陣営連合軍。
 ♪ 敵は幾万ありとても、すべて烏合(うごう)の勢(せい)なるぞ。烏合の勢にあらずとも、小沢に正しき道理あり。 (私としたことが軍歌など持ち出しちゃって。)

 (大場光太郎・記)

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コメント

鈴木宗男氏の件、正か門前払いとは驚きました。それ以上に驚いたのは、自民党幹部の反応です。自民党橋本内閣時代の事案なのに・・・。官房機密費発言が絡んでいるとしか思えません。
小沢一郎に対する大手マスコミ、特にTBSテレビの扱いは愚劣極まりますネ! 「クロス23」では、限界レベルを超えたので、放送中に抗議のメールを入れましたが、当然ながら、反応無しです。TBSテレビは、『石川議員が水谷建設から裏金を受け取った現場VTR』の捏造報道もお茶を濁したままなのに、先日、小沢事務所が『成りすましツイッター』と公言しているものを小沢ツイッターと報道したり、悪意に満ちています。
先日(9/4)の「小沢一郎議員を支援する会」の第3回決起集会『シンポジウム・「小沢一郎を考える」』にて、コメンテーター・森ゆうこ参議院議員が出演経験を基にTV放送の実態を話されました。文字に出来ないのが残念ですが、凄まじい内幕に唯々驚きました。又、菅総理自らが一年生議員に電話し、その留守電に『小沢氏がポストを要求して来たので断った』と虚偽の伝言を残し、又、ポストの用意も仄めかしているとのことで、平野氏曰く『クリーン、クリーンと言っている政治家にクリーンな者は居ない』が実証されました。
シンポジウムの詳細は後日会報をして公にされますが、コーディネイター・小沢遼子さん、コメンテーター・平野貞夫さんからも、菅派そしてマスコミの実態が明かされ、『仙田に警戒!』が共通認識でした。

投稿: KAD | 2010年9月 9日 (木) 10時45分

平野貞夫氏主宰の「日本一新の会」事務局より以下のメルマガが届きましたのでコピーを貼り付けさせて頂きます。

『衝撃!!「菅くんを絶対信じてはダメよ」市民運動家・市川房枝元参議院議員
   の遺言!!知人、友人に教えてください、至急!!』

  菅総理は市民運動で活躍した市川房枝参議院議員をブランティアで応援したこと
  を最大限利用し、踏み台にしてのし上ったことは多くの人が知る。
  ボランティア運動員を指揮した菅直人を信じていたと筆者も思い込んでいた。
  ところが、市川房枝元参議院議員が自分の選挙運動中の菅直人を見て、「この男
  は私を利用してのし上ろうとしてボランティアをしている。己のみ、世話になっ
  た人をも踏みつけにしてなんとも思わない男」と人間性を見抜き、教え子とも言
  える後に参議院議員になる紀平悌子に、「菅くんは絶対に信用してはダメよ」と
  呟くように口にしたのだという。
  読者にも市川房枝氏のファンも多いと思う。私自身も自民党議員の秘書を長く勤
  めたが、市川氏に尊敬の念を持っていた。その市川参議院議員が自分の選挙をボ
  ランティアで応援している菅という若者に心を許していなかったのだ。生みの親
  の田中真紀子衆議院議員を潰そうとした小泉純一郎元総理とそっくりの冷酷な性
  格のようだ。

投稿: KAD | 2010年9月 9日 (木) 11時15分

KDA様
 貴重な情報大変ありがとうございます。TBSの小沢捜査時の虚偽報道など、市川房枝女史が「菅直人の人間性」を見破っていたことなど…。出来るだけ多くの人に知っていただきたい情報です。
 折角ですので、次回記事として公開させていただきたいと思います。どうぞご了承ください。

投稿: 時遊人 | 2010年9月 9日 (木) 12時40分

「支援する会」散会時、小沢遼子さんが『ネットを使える方は積極的に情報を発信して下さい』と呼び掛けされました。それに応える一環で貴兄の板を使わせて頂きましたので、拡散下さったら嬉しく思います。

投稿: KAD | 2010年9月 9日 (木) 16時38分

 ありがとうございます。小沢遼子さんもメンバーのお一人ですか?以前はテレ朝の『朝まで生テレビ』によくコメンテーター出演し、時折りパンチの効いたコメントをしていて強い印象を持っています。

投稿: 時遊人 | 2010年9月 9日 (木) 19時01分

度々申し訳御座いません。追記させて頂きます。
市川房枝さんに絡む件では、田中康夫氏もBLOGOSに「権力を手にした市民運動家の今」とのブログを出典も記して載せています。
出典は、市川房枝生誕100年記念事業の一環で1992年5月に刊行された「復刻 私の国会報告 市川房枝」です。

投稿: KAD | 2010年9月 9日 (木) 21時53分

 おっしゃる件は、つい最近「日刊ゲンダイ」のコラム欄『田中康夫のにっぽん改国』にも、「市民運動家が権力を手にした途端…」というタイトルでおおむね紹介されていました。菅直人の正体知れば知るほど、とんでもない「食わせ者」ですね。

投稿: 時遊人 | 2010年9月10日 (金) 00時50分

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