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続報・チリ鉱山救出劇

 -超バラ色のウルスア氏、漁夫の利のピニェラ氏。他の作業員の今後など-
 
 『日本雛型論』で述べましたとおり、「南米大陸の雛形は台湾」という捉え方があるのでした。しかし台湾は、日清戦争直後から戦時中までの我が国の統治から、第二次世界大戦後は中華民国が実効支配することとなり、日本人の心の中の距離感として少し遠い島国になってしまいました。
 台湾との距離感のせいなのか、日本では北米やヨーロッパなどに比べて南米は、よほどの関係者でなければさほど関心を抱く人は多くはないはずです。

 しかし地球全体にとって最重要ボルテックスである、「地球上の13のチャクラ」を考えた場合、宇宙とのつながりを可能にする12番目と13番目のチャクラは、いずれもが南米にあることを私たちは認識しておかなければなりません。
 すなわち「コズミック・ポータル」である12番目のチャクラは、南米ペルーのマチュピチュ、そして地球を「この宇宙」最深奥のグレートセントラルサン(中心大太陽)に結び付けている13番目のチャクラは、ペルーとボリビアの国境をまたいだチチカカ湖であるのです。ちなみに我が国の富士山は、6番目の「太陽神経叢(しんけいそう)のチャクラ」に相当します。

 そういう意義を有する南米で、ある一国の出来事が全世界の注目を浴びることになりました。言うまでもなく、チリのサンホセ鉱山の落盤事故で長期間地中に閉じ込められていた33人の作業員の救出劇です。これにつきましては、『チリ落盤事故、救出続く !!』で既にその大まかなところをお伝えしました。その続報として、今回も取り上げてみたいと思います。

 何といっても69日間もの地中生活の間、仲間全員の地上生還を可能とした強いリーダー、ルイス・ウルスアさん(54)に関心が集中したようです。それは当ブログ同記事への「ルイス・ウルスア」などの検索アクセスが圧倒的に多かったことでも明らかです。
 今や世界的英雄となった感のある、ウルスア氏が冷静沈着に仲間を統率できた優れたリーダーシップは次の二つによって養われたようです。一つには父親が幼児の時亡くなり、以後長男である同氏が4人の弟妹の面倒を見てきたこと。もう一つは鉱山幹部だった義父の影響で20代から鉱山に潜り、自身が過去に遭遇した鉱山事故の経験が今回の事故で生かされたこと。

 難破船を最後に後にする船長のように、一番最後の33番目に地上に生還したウルスア氏は、低迷していた支持率急上昇で浮かれ放しのピニェラ大統領に、「次はアナタの番です。こんなことが二度と起きないようにしてほしい」と、ピシャリと言い放ったそうです。いやはや、どこまでも“出来すぎた”リーダーです。
 そんなボスのウルスア氏を待ち受けるのは「超バラ色の人生」です。既に日本を筆頭に世界中のメディアが、ウルスア氏の単独インタビューを獲得しようと札束が乱れ飛んでいるそうです。「月収の5倍いや年収と同額で」などのオファーが次々に舞い込むなど、同氏をめぐる争奪戦はますますヒートアップする一方のようです。

 また各国の出版社は、ウルスア氏の手記を勝ち取ろうと必死だといいます。もし出されれば世界的ベストセラーは間違いなし。出版権のオファーは1億ドルとも2億ドル(80億円~160億円)ともいわれています。
 ニュースでも流れていましたが、映画界も手ぐすね引いていて、救出前からチリ人監督による『33人』というタイトルの映画化が決定しているそうです。既に家族の待つキャンプ村でカメラを回しているといいます。
 またチリ国内では、ウルスア氏の政界転出も噂され、大統領の任期が切れる4年後にはピニェラのライバルになるのでは?という見方も早や出ているようです。気の早い向きは、同氏が今後稼ぐ額を「200億円」と、一気に世界的大富豪の仲間入り間違いなしの試算をしています。

 ウルスア氏にとっては“超バラ色”でも、救出された全員を考えた場合、今後の問題点も残りそうです。今回これだけドラマチックな出来事に遭遇したことによって、今後の人生に思わぬ波乱が待ち受けることも予想されます。また69日間という長期の地中生活によって、後々PTSD(心的外傷後ストレス障害)が発症する可能性も指摘されています。
 また救出された作業員にもさまざまなオファーが来ていて、「仲間内のお金の配分などの問題が大変だろう」と不安視する向きもあります。

 そんな中、今回の救出劇で「最大の恩恵を受けたのはピニェラ大統領だった」と評する見方があります。というのも今年3月に大統領に就任し、2月に発生した「チリ大地震」からの復興に尽力したものの、支持率は必ずしも高くはなかったようなのです。(事故発生前46%)それが救出活動が始まるとともに回復し、10%アップの56%まで上昇したのです。
 救出当日は現場に張りつき、救出された一人一人を出迎え、抱き合う姿が映像として世界中に流されました。それもあってか、国民から「事故の政治利用だ」という声も挙っていたようです。

 もっともピニェラ氏は、世界最高学府である米ハーバード大学で学び、テレビ局を所有し、チリのラン航空会長を務めたセレブだといいます。米国誌『フォーブス』によると、22億円の資産家でもあるようです。今回の事故によって、もともとの巨冨の上、さらに世界的名声を手に入れるという“漁夫の利”をせしめたのがピニェラ大統領のようです。

 (大場光太郎・記)

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