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「検審」に小沢反撃の逆訴訟

 -逆訴訟によって、検審制度の問題点を国民に明らかに晒してもらいたい-

 小沢一郎元民主党代表について「起訴相当」とした東京第五検察審査会(以下「第5検審」)の9月14日の議決については、各方面からさまざまな異論、反論が噴出しています。そうなるのが当然の、異様な体制による再議決だったと言わざるを得ません。

 今回の第5検審の異様さの前提として、是非押さえておかなければならないことがあります。それは同検審に告発した“市民団体なるもの”の正体と、一体何の目的で小沢一郎を告発したのか?ということです。
 これについては、『植草一秀の「知られざる真実」』や『杉並からの情報発信です』など多くのサイトが既に明らかにしています。ここでは植草氏ブログの『小沢一郎氏周辺の刑事問題に関する五つの真実』からピックアップしてみます。

 今回の審査申し立て人は、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)代表の桜井誠氏(ニックネーム)です。桜井氏は自身のブログ(10年2月5日及び2月11日記事)
  http://ameblo.jp/doronpa01
で審査申し立てを行ったと記述しています。その中には以下の記述があります。
 「(東京地検の)不起訴決定後、極力早く審査申し立てを行いたかったため、今回の申し立ては桜井一人で行いました。小沢一郎という巨悪を眠らせてはいけないこともありますが、外国人参政権実現のために誰よりも積極的なこの民主党大物政治家の動きを止めなければならないからです。」

 ここから浮かび上がってくるのは、審査申し立ての主たる動機が外国人参政権法案に反対する、それを断固阻止することだったのは明らかです。同法案に限らず時々で審議する必要のある法案は、国会の場で正々と議論し可否を決すべきもの。それを検審制度を悪用するような形で国会審議ストップに持ち込むのは、一種の“テロ行為”と言うべきです。
 このようなテロ的申し立てについて、東京第一と第五検察審査会はひょいひょい受理し、特に第5検審は異例のスピードで1回目「起訴相当」議決を出し、今回の2回目の「起訴相当」議決につながったのです。

 なお在特会は8月10日、幹部4名が京都朝鮮人学校の周辺で拡声器を使い授業を妨害したなどとして、京都府警に威力妨害容疑で逮捕されています。「腐れマスゴミ」は告発した在特会のそのような実情を何一つ報道していません。そして悪質なことに、小沢氏が「起訴相当」となったことだけを連日問題視し、社説などで「小沢氏は議員辞職すべきだ」などとほざくだけなのです。

 次に問題とすべきは、11人の審査員の補助を務める弁護士の存在です。4月の第1回「起訴相当」を導いたのは“ヤメ検”である米澤敏雄弁護士でした。全員が起訴相当という民主主義では有り得ないファシズム議決を主導したとして、米澤弁護士は今回外されました。
 代って新たに審査補助員となったのが吉田繁実弁護士です。同弁護士は「小沢一郎を起訴すべきだという方針は、割と早い段階で決まっていた」と気軽に話していると言います。これではまるで「初めに起訴ありき」ということなのではないでしょうか?その背後には、仙谷“菅”邸、日弁連、検察当局一体という構図があるのでしょうか?

 さらに問題にすべきは11人の審査員そのものです。今回の第5検審は8月に全員新メンバーとなり、男5人女6人とほぼ男女同数です。なのに11人の平均年齢は30.9歳と異様に若いのです。仮に50代が3人いたとしたら、後の8人は20代ということになります。
 小沢氏のケースでは第1回にも平均34歳。高齢化している現日本人の平均年齢は50代半ばです。本当に一般市民から無作為にクジで選ばれたのなら、こんな平均年齢にはなり得ません。ちなみに、05年のJR福知山線脱線事故では53歳、01年の明石歩道橋事故は42歳でした。

 最初はクジで無作為に集めるとしても、実際は11人の何倍もの市民を集めるようです。次に担当検察官が全員と面談し、最終的に11人に絞るのです。検察当局の当初からの方針である「起訴相当」議決に持っていくのに都合のよい者を人選するから、こんな異様に若い審査員ばかりになってしまうのです。
 人生未経験、未熟。その上彼らに法的思考(リーガルマインド)を求めるなど土台無理な話で、最初から検察調書鵜呑み、補助弁護士の言いなりだったと推察されます。

 匿名性。秘密議決…。この他にも問題点はまだまだあるはずです。こんな問題だらけの検審制度で出されたのが、今回の「起訴相当」議決です。この議決は「無効」との見方が法律の専門家の間から出ているのです。
 在特会(桜井誠)の告発容疑そして第5検審の審査対象は、小沢氏の資金管理団体が04年に購入した不動産を、05年の政治資金収支報告書に記載した「虚偽記載」について小沢氏が関与したかどうかでした。1回目の議決もこの点を審査したのです。ところが今回は、不動産購入の原資となった小沢氏の資金4億円を記載していなかったことを、“勝手”に「犯罪事実」に加えているのです。

 ある司法ジャーナリストは、「(裁判所の)指定弁護士がどう判断するかだが、『起訴は無理』と判断しても不思議じゃない。仮に起訴しても、小沢の弁護団が黙っていないでしょう。検審議決が手続き要件を満たしていないとして、議決無効で裁判所に控訴棄却を求める。このままスンナリ強制起訴とはならないのは確実です」と言っています。

 そして今までは寡黙だった小沢側が、そんなメチャクチャな「東京第五検察審査会」を訴える逆襲に出てきました。すなわち「議決内容は告発内容と違っており、違法だ」と、議決無効を求める訴訟を始めると宣言したのです。
 今回のアンちゃん、ネエちゃんたちのチャランポランな起訴相当議決によって、小沢氏は政治生命を失うかもしれないのです。ある弁護士によれば審査員たちは「みなし公務員」のようなものだから“国家賠償請求”もできるといいます。
 訴訟されると分かって、東京地裁や事務局はテンヤワンヤだそうです。この際小沢サイドは「悪検審」と徹底的に闘って、その問題点を国民に明らかにしてもらいたいものです。

 (大場光太郎・記)
 

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コメント

私は新聞は読みませんが各blogによると各社小沢潰しに熱心なようですね。そもそも証拠捏造容疑のある犯罪組織がやることなど無効だと思いますが

投稿: masa | 2010年10月 9日 (土) 11時48分

 検察のみならず、新聞・テレビの昨年春以降の一連の小沢バッシング報道は、とにかく異常です。
 masa様と同じく、これまでブログで言ってきましたが、私も新聞購読はとうの昔にやめました。ほとんどまったく不都合は感じません。

投稿: 時遊人 | 2010年10月 9日 (土) 14時20分

来年のノーベル平和賞は、「一庁独裁国家」の小沢一郎氏に決まりですネ!

投稿: KAD | 2010年10月 9日 (土) 15時45分

 もし本当にそうなったら、今回の劉氏以上に価値あるノーベル平和賞となることでしょう。日本のこの現状はまさしく暗黒独裁国家そのもの、それに敢然と立ち向かっているのは小沢一郎ただ一人という状況ですから。
 ただ去年のオバマ大統領、だいぶ前の佐藤栄作元総理の授賞で明らかなとおり、ノーベル財団も結局は現世界システムの一補完機構であるようですから、小沢氏授賞はまず絶望的ですよね。

投稿: 時遊人 | 2010年10月 9日 (土) 18時31分

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