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菅政権支持率急落

 -菅政権は早くもその終わりが見えてきた。しかし次の受け皿はあるのか?-

憶測を呼ぶ「尖閣ビデオ」の全貌は?
   海上保安庁巡視船「みずき」に衝突する中国漁船

 9・14代表選直後の菅改造内閣発足時は、支持率が驚異的なV字回復を見せました。しかし先週末に行われたマスコミ各社の世論調査では、驚異的な急落ぶりを示しています。どの社の調査でも30%台を遂に割り込み、「危険水域」とされる20%台に突入しているのです。

 先週末といえば、横浜で開催されていたAPECがたけなわで、日米首脳会談、日中首脳会談、日露首脳会談が立て続けに行われ、普段は寝ぼけ眼気味の菅総理も、この時ばかりは少しはシャンとして、開催国の総理大臣を国内外にアピールする絶好の機会と各会談に臨んだはずでした。
 しかし菅政権が為替介入などの手を打とうと、円高株安に振れてぴくりとも動かない株式市場と同じで、国民の菅外交への見方は冷ややかなものだったのです。例えば朝日新聞調査では、「外交を評価しない」が77%とかなり深刻な数字となって表れています。

 これほど急激な支持率下落は、代表選時「雇用」「雇用」「雇用」を連呼したにも関わらず、完全失業者数336万人とバブル崩壊後最高、新卒者の来春就職内定率も過去最低の57.6%と、調査開始の96年以降最悪の数字というような国内問題ばかりではありません。
 やはり一番の要因は上記調査結果にも見られるとおり、「外交問題」での菅政権の対応のまずさにありそうです。改造当初はご祝儀相場もあって高い支持を与えた国民も、「このままこの政権に外交を任せているとヤバイ事になりそうだぞ」と思い始めたのでしょう。

 中でも最大の問題となったのが、9月7日に尖閣諸島沖で発生した中国漁船衝突事件への、その後の対応の不手際です。以前紹介したことがありますが、事件発生ほどなく石原慎太郎東京都知事は、「この問題をこじらせると大変なことになるよ」と管政権に警告的助言(?)をしていました。
 石原都知事は自民党時代、この尖閣問題にかなり深く関わっていましたから、同問題の難しさを肌で感じていたわけです。しかし「小沢なき後…。おっと今のは失言」と仙谷さんが口を滑らせたように、昨年末大訪中団を引き連れて北京に乗り込んだ小沢一郎を排除した今、民主党及び外務省には中国要人との太いパイプを持つ者が誰もいないのです。

 今の菅政権を支えているのは、尖閣問題の複雑さをよく知らない「対米隷属派」ばかりです。その筆頭格が前原誠司害(外)相です。そもそも今回日中両国間の政治のみならず、関係各方面に深刻な影響を与えるきっかけとなったのは、何度も言いますが前原国交相(当時)の「中国漁船船長らを逮捕せよ」との指令でした。
 前原は海保幹部から今問題の衝突映像を見せられて頭に血が上ったのか、『ここで騒ぎを大きくして中国の脅威を煽れば、国民・沖縄県民も「沖縄の米軍基地は必要」「辺野古沖移設やむなし」に傾くはずだ』と、単細胞前原らしからぬ、アメリカ様へのご奉仕のための高等戦術があってのことだったのか?

 いずれにせよその後の展開は、既にご存知のとおり、前原の思惑など遥かに超えた深刻なものとなっていきました。前原が「尖閣諸島に領土問題は存在しない」と当初言っていたとおりだとすれば、非は領海侵犯した上海保巡視船に衝突した中国漁船にあるわけです。逮捕は正当、拘留延長も当たり前、何も中国政府に気兼ねせず、逮捕・拘留の正当性を世界にアピールするため、絶大な証拠性を示す衝突ビデオを早い段階で全面公開すべきでした。その上で国内法に基づいてセン船長を起訴すべきだったのです。
 ところがその後何をびびったか、仙谷由人官房長官は船長を釈放し、それまで「船長を逮捕させたのはこのオレだ」と得意気に吹聴していた前原も、それ以降は「いや直接的指揮権を持つ海保長官ではないから、(逮捕指令など)出せるわけがない」などと逃げを打つ始末です。

 この者らについて私は、例の小沢土地問題時の不規則発言以来ずっと問題にしてきました。特に「お子ちゃま」「男芸者」前原のひどさは目に余ります。この者がテレビなどに向かって何か発言する時は、決まってマスコミや米国などの“虎の威”を借りている時なのです。それに発言にまるで一貫性がありません。つまり今回の例のように、言っていることがコロコロ変わるのです。
 こんな者が今外務大臣として、菅内閣における外交上の最高責任者のポストに就いているのです。既に見られるとおり、その外交姿勢は対米隷属一辺倒の単細胞思考。対中国、ロシアなど多国間関係では、国益を害することおびただしい「害相」です。

 この前原誠司が、最近の世論調査では「総理に最もふさわしい人物は?」の問いで一番に躍り出ているというのです。前原は最近とにかく、自分が目立ちたいだけのジコチュー的強気発言を連発しています。それが国民のナショナリズムを刺激して、このような数字となって現れているのです。しかしこのような手法は、小泉靖国参拝や安倍元総理の「美しい国」構想などと軌を一にした戦前回帰的危うさがあります。
 それに繰り返しますが、前原誠司の場合は精神未発達で、己の言動の後始末さえきちんとつけられず、そのつど後見人の仙谷が尻拭いしている締まらない男です。

 このまま行けば「アキカン」「スッカラカン」の菅直人政権は、早晩行き詰る運命です。そうなると、前原が「ポスト菅」の最右翼?真っ先にそう望んでいるのは米国戦争屋でしょうが、こんな危険で未熟な者にこの国の命運を託すわけにはいきません。
 かつて前原が代表だった野党時代、偽メール事件で自民党から解党寸前まで追い込まれた時は、最後の切り札として小沢一郎がいました。「小沢なき後」の今の民主党には、真の総理大臣にふさわしい人物は、前原を例に取っても分かるとおりもう誰もいません。

 菅政権支持率急落に伴って、自民党が相対的に政党支持率で民主党と並び、別の調査ではわずかに追い越しています。自民党は、一連の尖閣問題処理の敵失で最近すっかり勢いを盛り返しています。
 衆院では否決されましたが、仙谷官房長官、馬渕国交相の問責決議案を提出しました。次は自民党と同じレベルの問題発言をした「柳田法相の問責を」と息巻いてます。

 「ねじれ国会」の状況下、もし野党多数の参院でも仙谷以下の問責決議案を連発され、これに公明党が同調でもすれば同決議案が通ってしまう事態にもなりかねません。
 その時点で菅政権は立ち往生、ジ・エンドでしょう。次を前原が引き継ぐくらいなら、いっそのこと自民党への「政権交代の交代」?。つまり自民党プラス公明党のゾンビ政権復活?これも「くわばら、くわばら」、願い下げです。

 仕方ないから菅直人には、今少し政権を運営してもらう。その代わり、「小沢なき後」を画策し、今日の政治的大混乱を招いた元凶である仙谷由人を即刻罷免。もちろん前原も閣外に追放。小沢一郎に政権か党の最要職に復帰してもらう。法務大臣もしかるべき識見、実力のある人物に替える。そうして検察審査会の「小沢起訴相当」再議決の不当性を徹底調査し、再度議決をやり直させる。そうすれば小沢一郎の無罪と、仙谷官邸、検察、検察審査会等が裏で通じていた謀略審査が明らかになる。
 そこで改めて前回の不正代表選を無効とし、これをやり直して晴れて無罪が証明された小沢一郎が勝利し、小沢新首相誕生となる。

 こうして「米官業政電」悪徳ペンタゴンに邪魔されっ放しだった、真の意味での「政権交代」が改めてそこからリ・スタートする。
 真の「日本再生の道」はこのシナリオしかないと思うのですが、いかがでしょうか?

 (大場光太郎・記)

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