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晩秋の横浜随想

  晩秋と云ふ横浜の街並みよ   (拙句)

 小春日和というにはまだ早いものの、5日は暖かな気持ちよい晩秋晴れの一日でした。この日私は昼ごろ、役所に提出するのに不足していた必要書類を受け取りに、お隣の伊勢原市郊外の会社に伺いました。
 そしていささか強行軍ながら、その足で横浜に向かったのです。同社依頼の建設業許可関係の申請を、県庁に提出するためです。

 3時過ぎ相鉄線で横浜駅に降りてみると、まず目についたのが警察官の多さです。横浜駅ともなると、人混みの行き交いはいつものことながら、駅構内の大きな柱の近くあたりに、身じろぎもせずじっと突っ立っている警官の姿がやけに目立ち、場違いでそぐわない感じで何となく心がざわつきます。
 それもそのはずです。APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が横浜で開催されるとあって、主催国の主催都市としてテロなど起きてはならず、大成功裏に終わらせるため物々しい警備に当たるのも当然というものです。

 10日ほど前来た時もそうでしたが、いよいよ開催が来週日曜の7日と近づくにつれて、なお一層警官の姿が目につくようになりました。特に横浜駅から次の桜木町駅で降りた時には、同駅からランドマークへと続く大広場に、警官がいるわいるわ。
 数人が一塊りとなって何やら打ち合わせらしきことをしていたり、単独で人混みを見回っていたり、ケータイを耳に当てながら巡回していたり。今横浜市内に一体どれくらいの警察官が配置されていることでしょう。『神奈川県警だけじゃないな。方々の県警が応援に駆けつけて来てるんだろうな』などと、つい余計なことを考えました。

 人事にはお構いなく、横浜市街の上には抜けるような青空が広がっています。その中に間近で超ノッポなランドマークタワービル、右寄りにクイーンズタワービル、そしてさらに右手つまり横浜港にいよいよ近いあたりに大円の観覧車などがすっきり見渡せます。
 しかし物々しい警官の姿を見ると、そんな横浜ならではの眺めも何か興ざめな感じがしてきます。

 一人の警官が、濃紺の制服の後ろを見せて歩いています。その背中には「POLICE」と大きな白抜きの文字が。『何でやねん。ここは日本だぞ』。とは言っても「警官」とか「巡査」ではきつすぎるから、「おまわりさん」か「じゅんさ」じゃどうしていけないんだ?その方が昔の“おらが村の駐在さん”のようで、親しみが湧いてずっといいじゃん。
 しかし世界中が「ワンワールドオーダー」(新世界秩序)に否応なく引っ張られている当今。これは我が国のみならず、今何かと我が国との軋轢(あつれき)を生じているお隣中国でも、この前の反日デモの取り締まりにあたった成都市などの警察官にも、やはり「POLICE」の文字が見られたのでした。

 つい最近発表された米国経済誌『フォーブス』の、2010年「世界で最も影響力のある人物」に、昨年1位のオバマ大統領を抑えて中国の胡錦濤国家主席が1位に選ばれました。何のことはない、中華人民共和国といえども、怪しげで危ない「ワンワールドオーダー」という、イルミナティ系による世界支配機構にがっちり組み込まれてしまっているのです。
 ところで“世界一”の胡錦濤さんは、APECに来るの、来ないの?

 さて桜木町駅を出てすぐ、屋外のエレベーターに乗って歩道橋を歩きます。するとスタバコーヒーショップなどが並ぶビルの2階通路を歩いていくかたちになります。その通路を通り今度は階段を降りきってみると、またまた下の舗道の方から歩いてきた、警官の一団と出くわしました。さっき広場の一角で固まっていた一団かもしれません。
 その先頭を歩いている若いのと一瞬目が合いました。向こうは鋭い眼光で、職業柄か『何ヤツ?』というような目付きで私に一瞥をくれます。『何だよ。曲がりなりにも一般市民だぞ。そんな目で見るなよ』などと思いながら、この一団の先頭を切る形で私が先に立って歩いていきます。

 関内の方向に向かいつつ、後からの話し声を聞くともなしに聞いていると、彼らとて人の子、職務上とは関係のない他愛ないことをけっこうしゃべっているようで、何となくホッとしました。
 ほどなく弁天橋という橋を通ります。もうその辺は横浜港の入り江にほど近く、夏時分夕べや夜は屋形船を浮かべて、横浜港をたゆたう納涼船とシャレこんでいるようです。
 ちょうどこの日は海風は凪いでいて、のどかな散歩日和です。

 橋を渡った向こう側に、広々とした駐車場があります。厳重に柵が廻らされており、例の警官の一群はその端っこの扉を開けて中に入っていきました。
 見ればなるほど駐車しているのは一般車ではなく、通常のパトカー、ワゴンタイプ、バスタイプなどの夥しい警察車両だけのようです。この駐車場の中にも大勢の警官がたむろしています。どうやらここが、警備のベースキャンプの一つみたいです。
 そんな彼らを尻目に、私は横浜地方法務局で最後の必要書類を取るため、赤レンガ倉庫の手前の横浜第二合同庁舎へと向かって歩きました。

 (大場光太郎・記)

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