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危険水域突入の菅政権

 -そもそも正当性を有しないクーデター菅政権。一日も早く総辞職すべきだ !-

 尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件、ヨンピョン島への北朝鮮砲撃事件など、外交、安全保障上の問題で、菅内閣の不手際が目立っています。9・14代表選時は、「短期間に総理を変えるのは良くない」というマスコミ論調に乗せられ、菅直人を“消極的支持”したお人よしの国民も、さすがに菅総理の「アキカン」ぶりが分かってきたのか、ここのところの新聞・テレビの各社世論調査で内閣支持率が急落し続け、危険水域と言われる30%を軽く割り込み、軒並み20%台半ばから前半台まで落ち込んでいます。

 例えば読売新聞が3日~5日にかけて行った全国世論調査(電話方式)では、前回調査(11月5日~7日)の35%から、ついに25%に下落しました。一方深刻なのは不支持率で、55%から65%に急増しているのです。
 特に中国漁船衝突事件の対応の不手際などをめぐって、参院で問責決議案が可決された仙谷由人官房長官については、「辞任すべきだ」が45%に達しています。
 NОは外交面にとどまらず、菅内閣の経済対策についても「対応していない」が83%(前回79%)にも達しています。また菅内閣のもとでは「普天間問題が解決に向かうとは思わない」がこれまた85%を占めています。

 これらの数字は「スッカラカン」内閣を、国民が完全に見放したことを如実に示しています。その結果が衆院解散・総選挙については「できるだけ早く行う」が40%と、改造内閣発足時(9月17~18日実施)の20%から急増しています。
 さらに困ったことに、衆院比例区の投票先については、自民党26%に対して民主党22%と、はじめて自民党を優位に立たせる体たらくとなってしまいました。

 こういう無様な調査結果を、自公政権末期短命に終わった、安倍、福田、麻生政権と同じパターンだと捉える見方もあります。
 小沢一郎との熾烈な代表選の時は、大新聞の記者が、まだ未開票の段階で民主党議員に対して、「党員・サポーター票でダブルスコアー以上の大差で小沢が負けている。菅の優位はもう動かない」と、態度未定の民主党議員に対して実に怪しい勧誘の電話を掛けまくったといいます。
 それほどまで菅再選に肩入れしていた大マスコミが、態度を豹変させ政権批判報道を始めたことが大きいのでしょう。やはり中国漁船衝突事件などへの度重なる不手際に、「こりゃだめだ」と見限ったのではないでしょうか?ここに来て頻繁に世論調査を行っているのも、その表れと言えると思います。

 大マスコミ変節のきっかけとして、日本の総理大臣の「最終的人事権」を有するアメリカが、菅政権に「NО !」を突きつけてきているのかもしれません。
 いずれにしても、安倍元内閣以降鳩山前内閣に至るまで、各社調査で30%を割り込み20%の危険水域に突入してから1、2ヶ月後には、政権を投げ出さざるを得なくなっています。「たとえ1%になっても…」は許されることではないのです。
 もう支持率のV字回復など期待できない菅内閣が取るべき道は、「内閣総辞職」「解散総選挙」「内閣改造」の三つのうちのいずれかしかないはずです。

 しかし菅直人は、臨時国会閉幕に当たっての6日の記者会見で、死んだような目をしながら「内閣改造は考えていない」と表明したのです。もし総辞職したくないのなら、野党からも国民からも支持を失っている、仙谷官房長官をはじめとした現閣僚を大幅に入れ替えて人事の刷新を図るべきです。
 支持率で自民党に水をあけられるような非力な総理に、「やぶれかぶれ解散」に打って出るパワーなどないはずです。危険水域の20%台から抜け出すにはそれしか方法はないと思いますが、それすら行わないというのです。

 それではどうするのか。単なる悪あがきとしか思えませんが、「社民党(など)との連携を強めていく」というのです。それによって「衆参ねじれ」状況下かろうじて衆院3分の2以上の議席を獲得し、仙谷らの参院での問責決議案を蹴散らし、来年度予算案など重要法案を「衆院再可決の手」で乗り切ろうという奇手に出ようとしているのです。
 これは菅直人の発案というより、“陰の総理”の仙谷由人の悪巧みのような気がします。というのも、漏れ聞くところ社民党党首の福島瑞穂は、かつて仙谷弁護士事務所で「イソ弁」(新人弁護士の居候)をしていたことがあるというのです。福島と仙谷は東大法学部の先輩・後輩、また弁護士としてさらには旧社会党を通じて旧知の間柄であるのです。仙谷にしてみれば、「瑞穂ちゃん。かつてのよしみで今回はよろしく頼むよ」ということなのではないでしょうか?

 官房機密費を一手に握り、民主党内はおろか霞ヶ関官僚まで“オレ様”の意のままに操縦している仙谷にとって、官房長官の地位は石にかじりついてでも死守したいポジションに違いありません。
 「菅がこれほど使えないとは思わなかったよ」と、仙谷は周辺に漏らしているといいます。その菅総理は人一倍自己顕示欲の強い御仁、自分より目立ち力量でも上回っている仙谷を内心では斬りたいと思っているはずです。
 しかし優柔不断の菅直人は斬るに斬れないのです。

 選挙のたびにジリ貧になり、時期党首候補だった辻元清美にも去られと、すっかり影が薄くなった社民党です。しかし「久々にめぐってきた党アピールの絶好のチャンス」とばかりに、菅民主党との連携、連立には走らないでいただきたい。
 巷間言われているように、武器輸出三原則あるいは普天間基地の辺野古沖移設案などをめぐっては、菅民主党とは大きな隔たりがあるはずです。それを曲げて安直に菅政権にすり寄るようでは、今度こそ社民党は消滅の危機を迎えると覚悟すべきです。

 菅政権のレームダック化に反比例するように、意外にも「小沢一郎人気」が急上昇しているようです。先々週あたりの産経新聞調査を皮切りに、「誰が総理にふさわしいか」で、小沢一郎が2位の「男芸者」(前原誠司)を抑えて堂々の1位に躍り出ているのです。
 これはどう読み解けばいいのでしょうか。徹底した「脱小沢」の菅政権でダメなら、いっそのこと小沢本人に一度この国を任せてみようじゃないか、という国民の意思の表れなのでしょうか?今年初以来の検察、大マスコミによる常軌を逸した「小沢バッシング」の異様さに、さすがの国民も薄々気がつきはじめたということなのでしょうか?
 ともかく、これには調査を行ったマスコミ各社も真っ青でしょう。

 この師走から新春にかけての政界冬模様がどう推移するのか。極めて先行き不透明な雲行きのようです。

 (注記)本記事とは関係ありませんが。前回の『「龍馬伝」が終わって』の中で、坂本龍馬の享年を30歳としたのは「33歳」の誤りです。頭ではそう分かっていたつもりなのですが…。謹んでお詫び申し上げ訂正致します。

 (大場光太郎・記)

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