「タイガーマスク」当市施設にも !
-殺伐とした世に。タイガーマスクからの暖かい贈り物、当市施設にも届いた-
新年早々時の話題となっているのが「タイガーマスク運動」です。昨年クリスマスの12月25日、群馬県前橋市内の児童施設に「タイガーマスク 伊達直人」を名乗る人物から、ランドセルのクリスマスプレゼントが届いたのです。
それを皮切りに年明けすぐの元旦には、小田原市内の児童施設にまたもランドセルが届けられました。
これだけなら、世間一般より厳しい環境に身を置く児童たちへの、タイガーマスクの主人公「伊達直人」からの、ささやかながらも心憎いクリスマスプレゼント、お年玉で終わったはずです。
ところが児童福祉施設へのランドセルなどのプレゼントは、この2施設にとどまらず、七草の7日あたりから日を追って急増し、それも北は岩手県花巻市から南は沖縄県にまでと全国各地に及び、10日現在でその数16件にも及んでいます。
私として特筆すべきは、平成今時の大義人・タイガーマスクさんは、私が居住する厚木市内の児童福祉施設にまで届けてくださったことです。
それは9日のことでした。厚木児童相談所の玄関先の駐車場に、玩具と手紙の入った赤い袋2つが置かれているのを、同日午前8時20分頃出勤してきた女子職員が発見しました。
厚木児童相談所は、国道246号沿いの神奈川県警厚木署と神奈川県総合行政センターのすぐ裏手にあります。何かの記事にも書いたことがありますが、業務上そのどちらにも特に県行政センターには頻繁に行きますから、児童相談所もよく知っています。
そんな表向きのことより、同相談所は亡母の記憶に結びついた懐かしい場所でもあるのです。というのは、私が20代後半から30代前半の頃、出来損ないの息子が頼りなく、母が数年間同相談所で清掃の仕事をしていたからです。その関係で私は何度か、母を訪ねて同相談所の中に入ったことがあります。
今でもその頃の記憶が鮮明で、『お袋には苦労のかけどうしで、何もしてやれなかったなあ』と、同建物を仰いでそんなことを思いながら帰って来る次第です。
その頃母から、同相談所内の子供たちの悲しい事情を聞かされたこともありました。
今回そのような施設の子供たちの特殊事情を十分に考慮された、タイガーマスクを名乗るどなたかがやむにやまれず、ランドセルや玩具などのプレゼントを置いていく「大運動」を展開されているわけです。
ちなみに厚木児童相談所の場合、「ランドセルでなくてごめんなさい。伊達直人」などと書かれた手紙と、プラモデルやぬいぐるみなど新品と見られる玩具計22個が入っていたといいます。同相談所の職員は、「ニュースを見て思い立ったと思われる。寄贈者の意思を尊重し、児童養護施設や併設の一時保護所への配布を検討する」と話しています。
これまで「タイガーマスク」は名前だけしか知りませんでした。何でもタイガーマスクは、1968年から少年マンガ雑誌に連載された、プロレスマンガ及びアニメ作品の主人公のようです。原作者は『巨人の星』『あしたのジョー』でおなじみの梶原一騎です。
覆面プロスラー・タイガーマスクの本名が伊達直人で、孤児院「ちびっこハウス」出身という設定です。そして原作でもタイガーマスクは、子供時代お世話になったちびっこハウスに、名を名乗らず毎年必ずプレゼントを届けていたというのです。
1968年は昭和43年、私が高校を卒業して当地にやってきた年に当たります。ちょうど私らの世代前後が、『タイガーマスク』愛読世代と重なるわけです。ですから今回の「タイガーマスク 伊達直人」さんも、その年代の人なのでは?と見られています。
静岡市で8日、ランドセル購入のためカバン店に“タイガーマスクさん”と見られる男性が出現したそうです。男性は名前を名乗らず(通常物を買うのにいちいち名前を名乗る必要はありません)「東京からきた」と言い「静岡の児童養護施設を調べてほしい」と対応した店長に頼みながら、現金23万円余りでランドセル3個を購入したそうです。
『あヽタイガーマスクだな』と店長は直感したそうですが、顔はマスクならぬマフラーで全体を隠し、目だけが見えていたそうです。年の頃はやはり60歳前後、やさしそうな目をした人だったといいます。店長は「ごく普通の人なんですけれども、なんか暖ったか味は感じましたね」とも語っています。
すべてこの人が配って歩いているのでしょうか?ある手紙には「タイガーマスクは全国にいるんです」と書いてあったともいいます。だとすると、全国的な「タイガーマスク・ネットワーク」が存在し、複数の人が関わっているのかもしません。なおどうでもいいことながら私は、『するとランドセル1個あたり8万円弱?高けーぇ !』と思ってしまいました。
ちょいと、そこの「直人」さんよ。知らんぷりすんじゃねえよ。菅さん、アンタだよ。
新入生児童の家庭に、そんなに負担させていいのかい。ランドセルから何からそろえりゃ、10万、20万すぐいくじゃないの。「最小不幸社会」とは、総理就任時ただ1回聞いたきりだが、流通システムを根本改革して児童用品をぐっと安くする、無理なら国や自治体が半額くらい負担してやる、そういうことを考えるのがアンタら国のトップの仕事だろ。
そんなこと言っても、言うだけ無駄か?
こうなったら、全国の心ある裕福な方々、大勢「タイガーマスク・ネットワーク」に加わって、不公平のないように全国すべての児童福祉施設、母子家庭、困窮家庭にランドセルを配ってください。
私も今後「お金持ち」を目指すことにしていますから、その暁には、何らかの形で世の中に還元することをお誓い致します。
(大場光太郎・記)
| 固定リンク
「日々のこと」カテゴリの記事
- 明けましておめでとうございます 2020年(2020.01.01)
- 行く年来る年2019(2019.12.31)
- 五木寛之 特別寄稿『カーテンコールのない幕切れ』(2019.05.01)
- ブログ開設から満10年を迎えて(2018.04.29)
- 新年明けましておめでとうございます。(2018.01.01)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント