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曇りのち雨のち雪

   言の葉も雪てふ白き黙(もだ)の中   (拙句)

 夕方の雨は6時前頃雪に変わりました。ちょうどその頃、所用で出かけた本厚木駅からバスで帰って来た私は、バス停を降りて道を歩く最中(さなか)、モサモサ(とは山形県の私の郷里の言葉)と降り出した雪に、『この雪は積もる雪だぞ』と思ったのです。
 そのくらいきょうの雪は、牡丹雪というのか大きな雪が降り出したのです。

 昨深夜の予報では、きょうの関東地方南部の空模様は、「日中は曇りで夜遅くに雨が少し降る程度でしょう」というようなものでした。ですから、3時前本厚に出た時は傘なしで行ったわけなのです。
 ところが折悪しく、用を済ませていざ帰ろうという頃、もう雨が降り出したではありませんか。それも少しどころか、本降りの気配。それで駅近くの“ダイソー”という100円ショップに駆け込み、105円のビニール傘を買って帰ったのでした。

 ダイソーで並んで待っているに、レジの所にハート型の透明なプラスチック容器に入ったチョコレートが置いてありました。『そうか、きょうはバレンタインデーだったな』と、改めて思いました。
 105円のチョコ?完全な義理チョコだな。さっき洋菓子店の店先では、高そうなチョコを売ってたぞ。こんな安チョコを上げる方も上げる方だし、もらう方ももらう方だぞ。とは言え、どんな安チョコだろうともらえば嬉しいものか !?
 近年こういう国民的行事にとんと縁のない私は、「貧すれば鈍す」というものでそんなことを考えたりしました。

 さて雪の方は、案の定その後も小止みなく降り続きました。8時すぎ意を決して、300mほど先のスーパーに買い物に外に出てみますと、空き地や駐車場などは一面もう真っ白の雪の原です。既に2、3センチほどは積もっているでしょうか。
 当地では近年まれに見るほどの降雪です。が今回の雪は湿りっ気の多いベタベタした雪で、道はそのためグチャグチャと歩きにくい雪でもあります。

 10年ほど前、もっと本式の固雪が10センチくらい積もって一面銀世界となり、普段見慣れた街並みがすっかり幻想的な別世界に感じられたことがありました。冒頭の句はその雪に感じ入って作った句です。
 それからすれば、今夜の雪は今ひとつ中途半端です。周りの景色にも、さほど雪の神秘性を感じるほどでもありません。
 とは言え、滅多にない「ホワイトバレンタイン」となった首都圏の“恋に胸キュン”の若い人たち。今年は心ときめくような良い思い出作れました?

 (大場光太郎・記)

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