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無免許総理、北方領土でまた脱輪

 -たび重なる外交上の不手際。菅総理には危なくて外交政策を任せらない-

 実質「無免許」政権運営状態の菅直人総理は、当人にその自覚はまるでなく、「今後10年間は政権担当できそうだぞ」と周辺に豪語するほどの異常者です。そして昨年暮れには、国民に向かって「今までは仮免、これからが本免許」とシレッとして言い放ったのです。

 こういう言動に対して精神科医の香山リカ氏は、最近の菅総理は「葬式うつ病」ではないかと言っています。現実逃避し、自己防衛で弱みを見せないようにしているのだというのです。菅総理は、6日投開票が行われた愛知県知事、名古屋市長ダブル選大敗北の報告を寺田学補佐官から受けた際も、無言だったといいます。こういう状態を「感情鈍麻」というのだそうです。
 このような菅総理ですから、当人が言うような「本免許」での政権運営など期待する方がムリというものです。菅直人が総理のイスにしがみついている間、国民は脱輪、違反、事故がワンサカ起ることを覚悟すべきです。

 案の定一番起こして欲しくない外交上で、大脱輪をまたやらかしてくれました。
 菅総理は7日、昨年11月のメドベージェフ露大統領の国後島訪問を「許しがたい暴挙」と、これ以上ない激しい言葉で非難したのです。7日は日本政府が定めた「北方領土の日」に当たり、菅総理にしてみれば、普段の世論調査で「リーダーシップがない…70%以上」と国民に見放されている指導力の欠如を、こんなところで補おうとしたのでしょう。
 しかしこの発言にロシア側が素早く反応しています。ロシア外務省は同日、「断固抗議する」との声明を発表し、ラブロフ外相も同日の記者会見で「明らかに外交的でない発言」と厳しく批判したのです。

 菅総理が発した「許しがたい暴挙」は、外交上滅多に使うべきではない言葉だということです。旧自民党政権下でも、これを使った例は1990年のイラクのクウェート侵攻の時くらいしかないそうです。露大統領の国後島訪問がクウェート侵攻と同等とみなされれば、いくら何でもロシア側だって怒ることでしょう。
 この問題で、10日のТBS報道番組『NEWS23クロス』のインタビューで外務省ОBの孫崎亨(まごさき・うける)氏は、「一国の指導者の外交的発言は、相手国との友好関係をより深めるように配慮するのがエチケットだ」と指摘し、その逆をいく今回の菅発言に苦言を呈していました。

 北方領土問題は、昨年の中国との尖閣諸島以上に根が深い問題です。菅総理は、ソ連の対日参戦を取り決めたヤルタ会談(1945年2月4日~11日)における、この問題での米ソ密約以来の経緯をどれだけ知っているのでしょうか。
 もしきちんと認識しているのであれば、いくら国民受けするとはいえ「許しがたい暴挙」などと軽々な発言はできないはずです。

 今回の「暴挙」発言で、ロシア政府は一挙に態度を硬化させています。
 ロシアのセルジュコフ国防相は9日、北方領土(ロシア名:南クリル諸島)に駐留するロシア軍の武器や装置を近代化する計画を今月末までに定める考えを明らかにしました。軍高官も強襲揚陸艦「ミストラル」2隻を極東地域に配置する方針を示しており、ロシア側は北方領土における軍事力強化の姿勢を鮮明にした形です。
 ロシア側は以前からそういうプランを持っていたとしても、それを極力手控えさせるのが外交術というものです。菅総理の「おバカ」発言は、先方に絶好の口実を与えてしまった格好です。

 先ほど引用した孫崎亨氏は、ご自身のツイッターで「自己の発言で緊張を緩和するのが外交に従事する者の義務。最高責任者が「許しがたい暴挙」といってどうするのか。日本国民の対露感情よくなく、この発言で国内人気浮揚を意図したとしたら責任者たる資格なし。(以下略)」と手厳しく批判しています。

 菅総理の発言を受けて前原誠司外相が11日、モスクワでの日ロ外相会談に臨みました。前原外相はこれまで自身の言動によって、中国やロシアなどの隣国関係を悪化させてきました。強いことを言うだけ言って、何か困った事態が持ち上がるとすぐ逃げることから、最近は「言うだけ番長」とヤユされています。
 終始笑顔なき会談の中、ラブロフ露外相が北方領土の経済振興について、「発展の責任は(日本ではなく)ロシアにある。中国や韓国の投資も歓迎する」と踏み込んだ発言まで飛び出し、会談は物別れに終わったようです。

 先方にこういうことを言わせてはいけないのです。仮にもし「中韓投資」が現実になったら、領土返還交渉は一段と難しいことになります。菅直人、前原誠司という現政権における外交上のツートップによって、半世紀以上の長きに亘って営々と積み重ねられてきた北方四島返還交渉は、今本当に危機に瀕しつつあります。

 こんな国益を害すること夥しい「外交オンチ」コンビが、現総理であり次期総理が確実視されているのです。応援団長の稲盛和夫日本航空会長が、「現在の体たらくに落胆している。こんなつもりで支援したわけではなかった」と言いました。09年衆院選で民主党に投票した多くの国民の声を代弁した言葉です。
 まさに菅政権は、悪夢のような「三流ホラー政権」なのではないでしょうか。

 (大場光太郎・記)

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