時の話題(11)
-「トヨタОL」から米NFLチアリーダーに転身した、佐竹美帆さんのこと-
実業団トヨタチーム・チア時代の佐竹美帆
世の多くの男性諸氏がそうでしょうけれど、ピカピカ輝いて生きる女性の姿を見たり、話に聞いたりするのは、実に気持ちがいいものです。今回取り上げた佐竹美帆さんは、まさにそれに打ってつけの「今が旬」の女性です。
佐竹美帆さんは埼玉県出身で現在24歳。立教女学院短大から「世界のトヨタ」に入社したという才媛です。その彼女が、米プロフットボール(NFL)のチアリーダーという未知の領域にチャレンジしたというのです。
もっとも佐竹さんは、8歳から器械体操を始め、短大時代は主将を務め、昨季までは実業団のトヨタ自動車アルバイクの専属チアリーダーとして活躍していたそうです。
そんな佐竹美帆さんは今年3月、「サンフランシスコ49ers ゴールドラッシュ」(NFC西地区所属チーム)のチアリーダーメンバーに、日本人で唯一選ばれたのです。
それにしても「世界のトヨタ」を辞めてまでも、チャレンジした理由とは何だったのでしょう?それについて彼女は、「会社で昇進を目指すより、自分にしかできないことをやってみたかったから。安定を捨てても、夢を追い求めてみたかったんです」と語っています。
佐竹美帆さん、あなたは偉い ! うら若い女性なのに、何とも見上げたチャレンジ精神、パイオニア精神ではないですか。私を含めた安定志向系のナヨナヨ“草食男子”は、彼女を大いに見習わなければなりません。
その決断に対しては、両親はもとより、会社の上司らから猛反対されたそうです。今回のオーディションでも、面接の際に「現在はトヨタに勤務しております」と言ったら、面接官が「本当に辞めるの?」とビックリしていたそうです。
「顧みて我が心の直くんば、千万人と雖(いえど)も我征かん」 (孟子)
「障害や批判、周囲の状況にも惑わされず、人々が、何を言っても、思っても、しようとも、かまわず、心に描いた計画を、強固な決意をもって成し遂げよう」 (P・マイヤー)
こういう「夢 = 願望」にひたむきな人は、必ずその道で大成できるものです。
それくらい佐竹美帆さんには、「チアリーダー」に賭ける熱い想いがあるわけです。「その魅力は?」という質問に対して彼女は、
「踊っているうちに嬉しくなり、自然に笑みがこぼれて、お客さんと一緒に楽しめることです。大きな試合では達成感が得られます。選手、お客さん、チアリーダーが一体となって盛り上がった時は生き甲斐を感じます」
と語っています。彼女は、身をもって「仕事の本質」を理解しているようです。
そんな佐竹美帆さんにも、つらいことはあるようです。
「ダイエットですね。お腹や足を出すユニホームが多いので、チアリーディングでは、スタイルを維持するのも重要な要素のひとつなんです。太りやすい体質で、3年前は今の体重からプラス10キロはあった。3年前に3ヶ月で3キロ落とし、今回のオーディションに向けては3キロほど落としました」
それに日常はびっしりレッスンが組まれており、練習を休むと「契約解除」という厳しさです。
さらに「NFLの待遇は恵まれているのですか?」という質問には、
「1試合あたりのギャラは100㌦(約8100円)です。ホームゲームだけの活動なので、年間10試合で総額は1000㌦。スタジアムまで車で移動するガソリン代は支給されますが、住居費は自己負担です。貯金を切り崩さなければならず、切り詰めてやるしかありません」
だから両親らは猛反対するわけです。しかしこれもしばらくの辛抱でしょう。仕事に全エネルギーを傾注できる人には、やがて思わぬところから援助やスカウトがあったりして、「お金は後からどんどんついてくる」ものですから。
佐竹美帆さんいわく、「日本のチアのレベルは低く、取り巻く環境が整っていないからだと思います。チアリーディングを色眼鏡で見る人たちの認識を変えるために、日本のスポーツチアとして確立させたいですね」と、将来の遠大な夢を語っています。
とともに、「いつか彼氏に見に来て欲しいですね。交際どころか接触すら禁じられているので、NFL選手は恋愛の対象外です」と、ちょっぴり年頃の女心ものぞかせています。
私ごときが応援するまでもないことでしょうが、「佐竹美帆さん、ガンバレー !!」
【注記】 本記事は、『日刊ゲンダイ』(5月23日付)スポーツ欄「美女インタビュー」を参考、引用してまとめました。
それに本記事とは関係ないことながら。「これは驚いた !」。先日の『これは驚いた ! 小沢氏に渡部、前原急接近』記事が、26日深夜現在の『阿修羅掲示板』の「拍手ランキング(24時間)」で2位、「総合アクセスランキング(24時間)」で3位になっていました。
いつも当ブログ記事を掲載してくださっている「七転八起」様には、あらためてお礼申し上げます。
(大場光太郎・記)
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