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刑事告発首相の「脱原発」を信用していいのだろうか?

 -退陣表明&刑事告発首相に、こんな大テーマを表明させる事こそが大問題だ-

 菅直人首相の「脱原発」表明が各方面に波紋を広げています。菅首相は13日夕の記者会見で、「原発に依存しない社会を目指すべきとの認識に至った」と説明し、「計画的、段階的に依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける社会を実現する」と述べたのです。
 福島第一原発事故から早や4ヶ月、その大惨状を目の当たりにして、今や国民の7割以上が「脱原発」です。だから政権延命こそが至上命題の菅首相の、国民世論に迎合しての今回の表明パフォーンスであると断定してもいいと思われます。

 ポプュリズム政治屋としての菅直人を、先月上旬「ペテン師首相」と断じた鳩山由紀夫前首相は、先日菅の本質を衝いた発言をしています。
 「(菅さんは)今も同じなのか、思い付きのように別の話をすっと作るのは上手です。消費税やТPP、「脱原発」もそう。しかし、常に大きな本道を見ようとしない。政治はパフォーマンスではないのです。」
 「しかも、支持率を上げるためという発想で大きな落とし穴にはまってしまう。理念型の政治とは違う政局で動かそうとする姿勢が災いして結果としてうまくいかなかった。」

 鳩山氏の指摘を待つまでもなく、この他にも代表選時の「1に雇用、2に雇用、3に雇用」発言もそうです。しかし代表選後はそんな約束はすっかり忘れ、その後の我が国雇用情勢は悪化の一途をたどるばかりです。その他「仮設住宅をお盆前にはすべて完成させる」発言はどうだったでしょうか?完成したのはいまだ全体の4割にも満たない状態です。「言いっ放し」の首相を野放しにしておけば、世の中全体腐る一方です。
 退陣表明後はさらに無責任発言の連発です。いわく「瓦礫処理は2次、3次も含めて私の仕事だ」「再生エネルギーに道筋をつけたい」「(全原発に対する)ストレステストを実施することにした」「悪化した中国関係を改善させたい(だから10月中旬訪中したい)」云々かんぬん。

 そして極めつけが今回の「脱原発」表明です。
 その都度関係閣僚や官僚組織は、菅の不規則発言に振り回されっ放しです。まともな政治家や官僚は、もう誰もこんなバカ首相を相手にしないことでしょう。恐るべき政治空白が肝心なこの時に生じていて、とにかく物事が前に進まないのです。

 仮設住宅一つまともに出来ないヤツが、「政界おもちゃ箱」から次々と取っかえひっかえ新しいおもちゃを取り出しているようなものです。閣議決定も経ずに記者発表してしまう政界曲芸師まがいの独断手法に、野党はおろか閣僚たちからさえ「唐突だ」との批判の声が相次ぎました。
 すると菅首相は一転15日の衆院本会議で、「脱原発は私の考え」と延べ政府方針ではないとの認識を示したのです。記者会見で表明した重要政策を、「個人見解」に後退させたことに対して、与野党幹部から「混乱を招く」「首相の言葉に私見はあり得ない」などとさらに批判を浴びる始末です。

 その上、菅首相の同表明がいかに思いつきの類いだったかを示す出来事が明らかになりました。脱原発表明の翌14日、6月の総選挙で勝利したトルコのコルドアン首相宛ての祝電の中で、「(トルコ国内の)原発受注交渉の継続を希望している」と述べていたことが判明したのです。これこそは、菅直人という二枚舌政治屋の本質を端的に物語るものと言うべきです。

 「脱原発」は世界的に見て何も菅首相の独壇場ではありません。福島第一原発事故発生から間もなく、ドイツのメルケル首相が早々と世界に向けて「脱原発」宣言をしています。メルケル首相が評価できるのは、単に言いっ放しで終わらせることなく6月30日、ドイツ連邦議会(下院)で「2022年末までにドイツ国内のすべての原発(17基)を全廃する」という内容の法案を可決させていることです。
 日本とは政治体制が若干違い、環境への意識が段違いとは言え、ドイツにだって原発利権勢力は存在することでしょう。しかしそれら利権勢力の圧力を退けて、きちんと全廃までの道筋をつけたのです。
 一国のトップの発言とはかく有るべきです。自らが発した政治的発言にはとことん責任を持つべきなのです。

 翻っておらが国の退陣表明首相はどうでしょうか。「巧言令色鮮(すくな)し仁」(論語・学而篇)。いくらフクシマで世界中に迷惑をかけた国の菅首相が、遅ればせながら「脱原発」を唱えて延命を図ろうとて、多くの国民はその心底を見抜いていて最早信用していません。
 朝日新聞が9~10日に行った電話世論調査で、菅内閣の支持率が遂に15%となったのです。鳩山内閣末期の17%をも下回り、一方不支持率は66%に増えています。また菅退陣の時期については「ただちに」が31%、「今国会が終わる8月末までに」が39%と、7割に達しています。さらにストレステストをめぐる閣内不一致についても、菅首相が「きちんと舵取りができていない」とする回答が84%を占めています。

 そこで結論です。菅直人の総理大臣としての役割は、とうの昔に終わっているのです。菅に残された仕事は、四の五の言わずとっとっと官邸を去って、外国人献金事件の裁きを受けることです。ペテン師かつ刑事事件の被疑者が脱原発だ何だかんだ抜かすべきではありません。
 繰り返しますが、7割以上の国民の意思は「脱原発」です。次期首相はこの国民世論を無視してはならないし、無視できないことでしょう。したがって次期首相の最大の政権テーマは、とにかく震災復興、福島第一原発収束に一定の目途をつけることと共に、ドイツのように「脱原発」の具体的ロードマップを示すことになるのでしょう。 

引用・参考
『日刊ゲンダイ』7月13日、18日付(各3面)
『Reuters.com』「原発に依存しない社会目指す、…」
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-22187920110713 
『毎日jp』「菅首相:脱原発「私の考え」http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110716ddm002010099000c.html
『msn産経ニュース』「【単刀直入】「菅さん、辞めると信じている」鳩山前首相
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110711/stt11071122520005-n1.htm

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