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自爆テロ解散、有りや無しや

-菅はおとなしく退陣するのか?本当に解散・総選挙はないと見ていいのか?-

 永田町では今、菅直人総理による「脱原発解散」がにわかに取りざたされているといいます。元はと言えば菅総理が、28日の両院議員総会で「エネルギー政策をどの方向にもっていくかは、次の国政選挙で最大の争点になる」と踏み込んだ発言をしたことにあります。

 このため永田町では「9月11日投票」という具体的な日程まで飛び交っているというのです。仮に噂話としても「9・11選挙」とは奇妙な巡り合わせではないでしょうか?
 言わずと知れた10年前の2001年9月11日は、同時多発テロが起きた日。そして6年前の2005年9月11日は、女刺客、ホリエモンなどマスコミの狂乱報道による小泉劇場クライマックスの郵政選挙の投票日でした。
 これなどは菅直人という狂人が政権に居座り続けているからこその、菅三流ホラー劇場のシンクロニシティ的一こまを物語るものです。

 脱原発解散について、7月1日付『日刊ゲンダイ』が1、2面でその可能性の有無について検証しています。同紙ではおおむね以下の理由によって「解散などできっこない」「しょせん張子の虎だ」と結論付けています。
 (1)解散するには相当のパワーが要る。三木元首相、海部元首相は局面の打開策として解散に打って出ようとしたが、いずれも断念せざるを得なかった。党内基盤が強い総理でないと解散を打つのは難しい。
 (2)8月解散、9月選挙には障害が多すぎる。まず被災地の東北3県は、選挙の体制が整わない。津波被害で自宅を離れ、有権者名簿を確定することだって難しい。それに「原発の是非を問う」と言いながら、原発事故被害の福島県民は避難中で選挙どころでないという大矛盾が起きる。
 (3)何より民主党が大惨敗するのは目に見えているのに、負けると分かっている選挙をやれるはずがない。

 常識で考えればまったくそのとおりだと思います。
 「党内基盤」から見れば、岡田幹事長、仙谷由人代表代行、枝野幸男官房長官ら身内幹部からも最早サジを投げられ、ほとんどの民主党議員も菅を白眼視。菅首相の党内基盤などゼロに等しい状態です。
 ついでに言えば、浜田和幸参院議員引っこ抜き問題が尾を引いて、自民党の谷垣禎一総裁の先日亡くなった佳子夫人の地元(京都府福知山市)葬儀に、菅サイドから弔問打診したものの「菅総理お断り」。これに見られるように、各野党幹部の菅総理に対する信頼関係もゼロに近い状態です。

 さらに輪をかけて共同通信社が実施した直近27、28日の緊急電話世論調査では、6月上旬より内閣支持率を10ポイントも下げて23.2%、不支持は61%。菅が続投していることに66%が「政治空白が生じている」と回答。そして「今すぐ辞めるべきだ」が30.5%、「8月末の国会閉会と同時に辞めるべきだ」が37.1。実に67.6%、つまり国民の3人に2人が「8月末までの菅辞任」を求めていることになります。
 「脱原発」「再生エネルギー」という見え見えの延命パフォーマンスも、多くの国民には通用しなかったということです。通常の総理ならヘナヘナと気力も萎えてしまう状況です。

 こうしてみると、とても解散など打てる状況でないかに思われます。
 しかし何度も繰り返しますが、菅直人だけは違うのです。とにかく戦後どころか明治18年(1885年)伊藤博文が初代総理大臣に就任してこの方、歴代「最低」「最悪」の総理大臣なのです。三木、海部という良識総理などおよそ尺度にはなりません。かなりの狂人だった小泉純一郎すら既に超えています。
 いかに菅直人が狂っているか、昨年6月8日の就任以来今日まで、嫌というほど見せつけられてきたではありせんか。

 菅直人は昨秋の代表選後だったか、「たとえ(支持率)1%になっても石にかじりついてでもやり抜く」と言ったといいます。その言葉は、与野党から総スカンを食らい、多くの国民からソッポを向かれている今日的状況を見越して、予め張っていた予防線だったのです。
 菅はヘナヘナなどなっていません。一説では近頃、かつての東工大学生運動のリーダーだった頃の闘志が戻ったような意気軒昂ぶりだと言います。総辞任を口にしながら辞められない岡田以下のへっぴり腰を見透かして、アイツらは怒鳴ればオレの言うとおりにとなるとしか見ていません。菅の考えるところ、自分の党内基盤は磐石なのです。

 それでも国会延長中党内外ががたがた言うのであれば、いよいよ「基地外の伝家の宝刀」「総理の専権事項」である解散に踏み切る考えが、菅の腹の中には依然としてあるのではないでしょうか?
 そこにあるのはただただ自分の総理延命の妄執だけであり、民主党の大惨敗、被災民や福島原発避難民のこと、この国の将来ビジョンなどまったく眼中にはないわけです。

 菅総理のやり口にブチ切れて、民主党国対の役員室に次のようなビラまで張り出されたといいます。
 「感動した。菅どうした」
 「百害あって一利なし」
 「宰相不幸社会」
 これは今回の内閣改造人事にあたって、安住淳国対委員長以下国対幹部は完全にカヤの外に置かれた憤懣の表われであるようです。ビラはすぐ撤去されたといいますが、党内では誰が貼ったのかとの噂で持ちきりだそうです。
 
 身内からさえこれほど悪し様に罵られる総理は、旧自民党を通じても初めてではないでしょうか。また過日の両院議員総会では阪口直人衆院議員から、小学生の間で宿題をしない言い訳として「宿題は 一定のめどが ついてから」という、そのまま今年の「サラリーマン川柳」に応募、入選できそうな言い回しが広がって、小学生にまで悪影響を及ぼしているという話が出ました。
 しかし当の菅直人はどこ吹く風。今夜も伸子夫人と都内のどこかの料亭に繰り出しては美食三昧であることでしょう。渡部恒三のグチではないけれど、ホント「ひどいのにやらせちゃったなあ」。

 (大場光太郎・記)

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コメント

被災者を横目にはしゃぐ菅と孫

きちがいに刃物
菅に原発

投稿: のろのろ | 2011年7月 1日 (金) 15時02分

のろのろ様
 確かにおっしゃるとおりです。大震災も福島原発事故も、菅直人にとってはすべて延命のための方便にしかすぎません。これでは復興も収束も遅れるばかり、被災地の方々や福島原発避難民たちは浮かぶ瀬がありません。
 孫正義は震災当初は100億円という巨費をポンと寄付して大いに株を上げました。しかし結局は「再生エネルギー」にかこつけて菅政権に取り入っています。はじめから見返りを期待していたわけです。かつての小泉・竹中構造改革時代、規制緩和のどさくさに紛れて小泉政権に取り入り巨利を得た、オリックス会長の宮内義夫を思い出しますね。

投稿: 時遊人 | 2011年7月 1日 (金) 17時40分

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