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加藤ミリヤ-芥川賞狙える !?

 -何となく名前と歌は知っていたが…。こんなマルチ才女だったとは驚いた-




 
 「女子高生のカリスマ」、ミュージシャンの加藤ミリヤが作家デビューしたそうです。先月下旬、処女小説『生まれたままの私を』を幻冬社から出版したというのです。女性の裸だけを描き続けるヌード専門の画家、ミクが出会うさまざまな人々との切ない交流を綴った「純文学」だといいます。
 もちろんこれまでの加藤ミリヤのネームバリューがあってのことでしょうが、並みの新人なら5千部いければ御の字のところ、いきなり初版3万部からスタートし、10月3日付オリコン週間書籍ランキングで、初登場3位にランクインしたとのことです。

 夜自宅のパソコンに向かい、ひたすら心の奥底にある言葉を形にしていき、仕上げたのが今回の小説。「で、まともな小説なの?」とチャチャを入れたいところです。
 ところがその出来栄えは、彼女の自作歌詞に魅かれて声をかけた幻冬社の見城徹社長(60)が、「こんなに文学の才能があったとは」と仰天したといいます。社長自ら「芥川賞も狙える」と太鼓判を押しているほどなのです。
 小説の装画、装丁も加藤自身の手になるものだそうです。

 加藤ミリヤは1988年6月、愛知県豊田市生まれ。物心ついた頃から言葉にこだわりを持ち、何と小学生で作詞を始めたといいます。13歳でソニー・ミュージック・オーディションに合格し、「自分で歌いたい曲がない」ことから14歳で作曲も手がけます。その後有名アーティストのゲストボーカルやCMに出演するようになって、次第に知名度がアップしていきます。
 高校1年の時に、シングル『Never let go/夜空』でデビューします。R&Bやヒップホップにはまり、サンプリングという手法で作り上げた曲に、現役女子高生のリアルな気持をハスキーなクリスタルボイスで歌ってブレークしました。

 「加藤は、自分の気持ちに正直に、嘘を書かない、言いたいことだけ詞にするというモットーで、作詞を続けている。生々しい恋話がてんこ盛りで、歌うとハマるので、恋に悩む20代女性にカラオケ人気が高い」とは、某芸能ライターの加藤ミリヤ評です。

 加藤ミリヤの才能は言葉や歌だけではありません。ファッションセンスも類い稀れなものがあり、18歳でファッションデザイナーとして自分のブランド「カウイ・ジャミール」(アラビア語で「強く美しい」)を立ち上げています。
 ミリヤヘア、ミリヤ帽など独創的なスタイルが同世代にバカ受けし、香水やジュエリーのプロデュースも成功させているそうです。昨秋は加藤の私服コーディネートをまとめたファッションブックを出版したところ、全国に「ミリヤー(ミリヤ信奉者)」が増殖し、その影響力には目を見張るものがあるとのことです。

 私が加藤ミリアを知ったのは2年余前。たまたま同乗した20歳の若者の車のカーステレオから、60歳になんなんとする私(当時)には耳障りな、若い世代の知らない歌がガンガン流れていました。その中に冒頭の曲があったのです。『んっ、いい歌もあるじゃないか』と思い「いい歌だね。誰が歌ってんの?」と聞いてみました。「これっスか?加藤ミリヤっス」とだけその若者は答えました。年のせいかすぐ忘れてしまうので、『かとうみりや、かとうみりや、かとうみりや…』と何度も反芻し覚えました。
 彼女の歌、その後他の曲も聴いたかもしれませんが、何といってもしょっぱなに聴いたこの曲『Love Forever』が一番鮮烈です。ただし加藤単独ではなく、清水翔太とのコラボレーション曲です。

 最近は、年少の才女が芥川賞をかっさらってしまう事態が起っています。2006年下期は、当時23歳の青山七恵が『ひとり日和』で授賞。衝撃的だったのは、2004年下期。当時19歳だった綿矢りさが『蹴りたい背中』で、21歳だった金原ひとみの『蛇にピアス』と同時授賞となった時です。
 世の中には相当の年齢になっても、密かに芥川賞という勲章が欲しい気鋭の作家は大勢いることでしょう。しかし突如彗星の如く現われた“女の子”に賞をかっさらわれ、しかも世の中の脚光を一身に浴びてしまうとは…。才能のしからしむるところとは言え、『やってらんねえや』と思った物書きも多かったのではないでしょうか。

 今年上期は珍しく「該当作なし」。23歳の加藤ミリヤの『生まれたままの私を』。タイトルが少し平凡かな?と思わないでもありませんが、幻冬社社長の太鼓判どおり芥川賞ノミネート→受賞まで行くのでしょうか。

参考・引用
『日刊ゲンダイ』10月19日19面「この人物のオモテとウラ」 

 (大場光太郎・記)

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