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平成版「桜田門外の変」でも起らないか !

 -変革のエネルギーが充満していた幕末ならいざ知らず。亡国寸前の今はねぇ…-

 環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加をめぐり、民主党の経済連携プロジェクトチーム(PT)は9日夜の総会で、「党PTの議論では『時期尚早・表明すべきではない』『表明すべき』との賛否両論があったが、前者の立場に立つ発言が多かった。政府には、以上のことを十分に踏まえた上で、慎重に判断することを提言する」との提言を了承した。野田佳彦首相はこれを受け、10日に記者会見を開き、交渉参加を表明する。

 以上は、『民主党PТ、ТPP提言を了承 慎重な判断求める』という11月9日23時4分付朝日新聞(Asahi.com)の記事である。http://www.asahi.com/politics/update/1109/TKY201111090584.html

 予定されている野田首相のТPP記者会見を10日に控え、民主党PТが総会を開き、党内の意見集約を図ったことについての記事であるが、ざっと見たところ、他のメディアもほぼ同じような内容である。

 しかし面妖ではないか。PТ総会では賛否両論出たものの、「時期尚早・表明すべきではない」という意見の方が多かったわけである。ならば党内民主主義の常道として、PТは「そのような次第だから、今回の参加表明は見合わせていただきたい」と政府に提言するのが道理というものだろう。
 それが「以上のことを十分踏まえた上で、慎重に判断することを提言する」と、前原誠司政調会長らの手にかかるとこんな曖昧な表現となってしまうのが、先ず第一の問題点である。

 最大の問題点は、「野田首相はこれを受け、10日に記者会見を開き、交渉参加を表明する」という結論である。
 おいおい、それはないだろう。「これを受け」たんだったら、「野田首相は、10日の参加表明は見送りとすることを決定した」とならないと文脈的に意味が通じないだろう。違うか、朝日新聞。少なくとも、そう指摘するのが「社会の木鐸」というものの務めだろうがよ。

 「天下の朝日新聞」なんてもう誰も思っちゃいまいが、ここまで脈絡のない意味不明な記事を書いたんじゃ、ホントますます「朝日離れ」が加速するんじゃないのかい。もっとも、おかしいのは朝日だけではなく、他の新聞・テレビも似たり寄ったりだけどさ。

 つまりは「始めにТPP参加ありき」ということだったんだな。党内の「ТPP反対」の声がうるさいから、直前にPТ総会なるものを開いてガス抜きをさせたというわけだ。“ガス抜き総会”は、そもそも「平成の開国」などといって昨年10月突然ТPPを持ち出した菅直人前首相の時から、何かにつけ反対派を封じ込めるのによく使ってきた現売国党幹部らの常套手段だ。

 ТPPなるものは、以前も述べたようにどう考えても「アメリカのアメリカによるアメリカのためのТPP」である。もっと言えば、ウォール街デモ騒動の発端となった「米国の1%の富裕層(ユダ金系大企業)のためのТPP」ということである。
 日本にとっては「デメリット9、メリット1」くらいにメリットに乏しい、いな日本という国の根幹を揺るがしかねない由々しき「壊国」協定なのである。
 それを十分な党内熟議、国会論議、国民への周知徹底なしに、首相の独断で参加表明することが本当に許されるのだろうか。

 一国の指導者は時として、国の命運を左右しかねない大決断をしなければならない事がる。今から150年以上前の江戸幕末にもそういう大難問に直面した。ぺりー来航をきっかけとして、同じ米国が江戸幕府に開国を迫ったのである。
 時の大老・井伊直弼は、苦渋の選択により日米修好通商条約を批准した。また後には、吉田松陰や橋本左内らが処刑された安政の大獄も断行した。
 これによって井伊直弼は、安政7年3月3日(1860年3月24日)の降りしきる雪の朝、桜田門外で水戸浪士らによって暗殺されたのである。

 井伊大老暗殺の大きな要因となった日米修好通商条約は、確かに我が国に関税自主権のない不平等条約だった。同条約が解消されたのは日清戦争勝利後の明治32年(1899年)のこと。実に40年弱かかっているのである。
 しかし井伊直弼は彼なりのポリシー、国の将来像によって同条約を批准したのであって、私心によってではなかった。その鮮烈な生き様が後世の作家・船橋聖一の心をとらえ、井伊直弼の生涯を描いた『花の生涯』という作品となった。これはNHK大河ドラマの第1回作品(1963年放送)にもなって、全国のお茶の間の好評を博した。

 今回のТPPも同条約同様の「不平等協定」である。しかも今回は、農業、漁業、金融、医療、保険、公共事業、雇用など、日本のありとあらゆる分野にユダ金ハゲタカ外資が乗り込んできて我が国資産をかっさらって行くのだ。ぺんぺん草も生えない大惨状となることは明らかなのである。
 同協定に参加表明する野田首相にポリシーがあるのだろうか。おそらく一片だにないことだろう。あるのは国を売ってでも米国に取り入れば長期政権になる、という薄汚い打算だけなのである。

 もちろん今の世の中暗殺などされる心配もなく、野田売国奴はこの先ものうのうと「野ブタの生涯」を生き続けることだろう。

 (大場光太郎・記)

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