ニュートン世界と量子世界(4)
-脳の鍛錬でニューロンもシナプスも増えていき高度な「あの世情報」が得られる-
量子力学によって科学は、「あの世のとば口」にようやく辿り着いたようです。
「万物は波動なり」。最先端科学では、素粒子やクォークが最極微の単位といわれています。しかしどうやらさらにその奥に、「幽子」「霊子」「神子」と仮称し得るような超々微細要素が無限に連なっていそうです。
「あの世のあの世、さらにまたその奥のあの世」。仏教の「空観」でいえば、「空の空のまた空の、そのまた空の空々の」という想像を絶する超々精妙波動世界…。
話を少し現実的なところに戻します。
私たちの脳内のシナプスは「この世とあの世が出会う場」である、というのは大変刺激的です。「インスピレーション」「直観」「閃き」などと呼ばれる超高度情報は、シナプスを飛び越え幾多のニューロンを経て「この世の私たち」にもたらされる、究極の「あの世情報」なのかもしれません。
インスピレーションは「霊感」と訳されます。この訳語は、それがどこからもたらされたのかを言い得て妙といえるのではないでしょうか。
世に言う「天才」とは、脳内の「ニューロンハイウェイ」の通りが良く「シナプスジャンクション」との連結もうまくいき、かつ脳内くまなく張り巡らされきちんとネットワーク化されているような非凡人をいうのかもしれません。
例えば西洋音楽史上最高の天才と讃えられるモーツァルトは、交響曲でもピアノソナタでもバイオリン協奏曲でも、作曲する前にその曲全体のイメージを頭の中で完璧に把握していたと伝えられています。だからモーツァルトにとっての作曲とは、脳内で既に存在している「天来の楽の音(ね)」を、ただ五線譜に書き写すだけの作業に過ぎなかったのです。
並みの作曲家が曲想につまり、ウンウンうなりながらワンフレーズごとを「ああでもない、こうでもない」とこねくり回すのとはおよそ訳が違うのです。
モーツァルトは別格としても、歴史上の芸術的天才にはこのようなエピソードがまゝみられます。
ルネッサンスの天才ミケランジェロは、かの『ダビデ像』を、彫刻する前の大理石の中に既に鮮明な3Dイメージとして思い描いていたに違いありません。
同じくルネッサンスの偉大な作家ダンテは、美しい恋人ベアトリーチェの死の痛苦によって本来の天才性が呼び覚まされ、かの『神曲』の地獄篇、煉獄篇、天国篇の各篇の構想が怒涛のように押し寄せてきたのかもしれません。
今回の一方の主役であるニュートンですら、木からリンゴが落ちるのを見て万有引力の法則を発見したといわれているではありませんか。もっともこの有名なエピソードは、後世の誰かによって流布された根拠のないものだそうですが。
いずれにせよ「この世の大法則」であるニュートン力学完成の元となったのは、インスピレーションという「あの世の情報」だったことは間違いなさそうです。
「天才」たちの逸話には大いに興味をそそられますが、ひと先置いといて。
問題は私たちです。凡人たる私たちは、どうして自在にインスピレーションや閃きが得られないのでしょうか。芸術的インスピレーションなど要らないとしても、日常生活や仕事上のことで、ちょっと卓抜なアイディアでも得られれば、それによって今より明るい未来が開けるかもしれないのですから。
しかし悲しいかな、いくらこねくり回しても駄作的なものしか出てこない。やはり天才と凡俗は頭の構造が根本的に違うのでしょうか。
以前はそう信じられていました。しかし最近の脳科学の進歩により、人間に持って生まれた頭脳の優劣などあまりないことが定説になりつつあります。大脳新皮質だけでも約140億個もの脳細胞があるといわれています。通常人はそのうちわずか数パーセントしか使っていないそうです。これをあと10パーセント使っただけで、アインシュタインレベルに到れるといいます。
要は頭脳も筋肉などの身体機能と一緒で、使わなければどんどん萎縮し、使えば使うほどニューロンやシナプスなどの未使用の回路が開かれていくらしいのです。使えば使うほど頭は良くなっていくのです。
脳にとっての何よりの栄養素は、「希望」「自信」「信念」「感謝」「感動」「好奇心」「探究心」などの明るい前向きな気持ちのようです。それと、より高度な情報は「あの世」からもたらされるわけですから、「優れたスピリチュアル情報」を得る努力も不可欠です。
また「左脳偏重」が現代人の特徴ですから、大容量のイメージ脳である右脳を開発し、左右両脳のバランスを取る心がけも必要です。天才たちは例外なく抜群のイメージ力を有しています。
「加齢によって脳も退化する」などという怠惰な常識は打ち破りましょう。70歳でも80歳でも、ニューロンやシナプスを増やすことは可能なのですから。
「脳の若さは体の若さ」。共々生きている限りは創造性に溢れ、身も心も若々しく、元気溌剌でありたいものです。 - 完 -
(大場光太郎・記)
参考・引用
『マグダラの書』(トム・ケニオン、ジュディ・シオン著、鈴木里美訳-ナチュラルスピリット刊)
『ウィキペデイア』-「ニュートン力学」「ニュートン」「シナプス」など
『相対性理論とニュートン力学』
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kareno/zatudan/soutairon2/soutaironm04.htm
東京都神経科学研究所サイト『シナプスとは』(なお同サイトから、本シリーズ(2)中のシナプスの図と、シナプスの記述の概略を借用致しました。)
http://tmin.igakuken.or.jp/medical/17/synapse1.html
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